今回は、半年ぶりの腎臓結石と尿管結石らの検診および、多発性嚢胞腎のセカンドオピニオンとしての見解を伺うため、サードオピニオンの病院へ伺った件について書かせて頂こうと思う。
<検査内容>
・ 膀胱穿刺による尿検査
・エコーによる多発性嚢胞腎の確認および腎臓の尿管拡
張の確認
※血液検査は、トルバプタンを出していただいている病院にて2〜3ヶ月に1度の検査で、変化がないことから、今回は割愛とした。
<検査結果>
尿検査
半年前と比べた変化は下記の通り
・phが6.5→7.5
・白血球1+→2+
・最近1+→2+
phについては、シュウ酸カルシウム結石(酸性に傾くとできやすい)なので、7.0中性に対して少しアルカリ性のため、これ以上アルカリ性に傾かなければ問題なし。また直近に食べたものにも左右されるため、普段7.0前後で変動しているなら問題なしとのこと。(ちなみにアルカリ性に傾きすぎるとストラバイト結石ができる。兄猫は当初両方発症していた。)
※尿のアルカリ性化によるストラバイト結石については、食事療法で溶かすことが可能。
白血球については、恐らく尿管結石手術後に感染した緑膿菌が、結局消し去ることが出来ないままだったので、おそらくその細菌と戦っている状態からではないかとのこと。
細菌については、上記のとおり、緑膿菌が増えているものと思われる。常在菌でもあるので、ストレスを与えず、免疫力をあげるようにし、日頃の生活環境で、気をつけて行くことになった。(しかし、致し方ないが、通院自体がかなりのストレスとなり、通院後2〜3日は大声で鳴き、落ち着かない様子になる)
※術後に長期間、最大量の抗生物質を服用したが、緑膿菌を全て一掃することは出来なかった。
結石の結晶については、幸いなことにシュウ酸カルシウムおよびストルバイト共に出てはおらず、少し胸を撫で下ろした。
多発性嚢胞腎については、いつものトルバプタンをいただいている病院での前回の結果は、片側は多少縮小、もう片側は、増大傾向という結果だった。そこで、セカンドオピニオンとして、再度エコーにてこちらの病院でも確認をお願いした。
<検査結果>
エコー検査(右半年前、左今回)
右腎
左腎
左腎については、右腎とは逆に嚢胞が大きくなっている。
トルバプタン処方してもらっている病院と、ほぼ同等の見解だ。また、こちらの病院では、前回の画像と比較画像を並べて、同箇所を表示してくれるので、大変分かりやすい。
左右差に関しては、恐らく尿管に石が残っている(左尿管)の影響があるかもしれないとのこと。
腎臓の尿管拡張
半年前と比べて1cm弱のに広がりが見られた。このぐらいの変化だと、様子見で問題ないとのこと。今後、さらに拡がりがみられるようであれば、尿管結石を取り除くことを検討しなければならない。先日6歳を迎え、多発性嚢胞腎ではない猫よりも短命なことを踏まえると、二度目の手術は、なるべく避けたいところだ。
<尿石予防薬>
ウラリットを引き続き処方していただき、朝晩1/2の服用をつづけていくことになった。
尿石予防には、他にもUTクリーンが有効。病院で処方しているところもあるが、ネットでも購入可だ。
<半年検査と予防のための服用薬費用>
服用薬のウラリットは2ヶ月分
本来、FGF23(腎機能検査)も受けるとより現状を掴みやすいところだが、日々行っている血液検査に変化がみられないことから、今回は見送ることとした。半年後の検診では、血液検査の有無に関わらず受ける予定だ。
腎臓は、悪くなってからでは、治すことができないので、いかにして事前に食い止めるか、傷の浅いうちに手当をするかにかかっている。腎臓の片方が腎機能停止状態になっても、もう片方が頑張っていれば、症状は現れにくい。そのあいだに頑張りすぎた片腎が生き絶えてしまえば、もう手立てはないのだ。そのためにもこの検査は、猫にとってこれからもっと身近になっていくことと思われる。