多発性嚢胞腎と言う病気について、人間の場合を例に書いていきたいと思う。
<多発性嚢胞腎(PKD)>
2種類の病気があり、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)と常染色体劣性多発性嚢胞腎(ARPKD)がある。ARPKDは早いうちから見つかることもあり、ADPKDは成人になってから見つかることがある。
ADPKDはエコー、CT、MRIなどの画像検査および家族歴(遺伝子)で診断されます。徐々に腎機能が悪化し、その約半数が透析が必要となる。
多発腎嚢胞も腎臓に複数の嚢胞を認めますが、腎臓自体が大きくなることはなく、腎機能はあまり悪化せず、定期的な通院も必要ない。
<ADPKD遺伝性多発性嚢胞腎>
嚢胞が徐々に増え、腎臓自体も徐々に大きくなり、腎機能も悪化していく。腎臓が大きくなると他の臓器を圧迫することもあり、食欲不振や栄養障害となる場合もある。血圧コントロールを行い(高血圧になりやすい)、できるだけ腎機能保持を目指す。
ADPKDは、腎臓だけではなく、肝臓にも多数の嚢胞な発生し、肝臓が大きくなる場合もみられる。脳動脈瘤も発生しやすく、くも膜下出血を起こすこともある。
ただし、猫の場合は、余命が短いため他の臓器に嚢胞が見られたという情報は今のところない。