猫の尿の理想的なphは、6.0〜6.5。

中性は7.0と言われている。

これよりも数値が小さければ酸性尿、逆に大きければアルカリ尿。


酸性尿に傾くと、溶けないシュウ酸カルシウム結石が、アルカリ尿に傾くと、食事療法で溶けるストラバイト結石が出来やすくなる。


予防策としては、まずは、水分量を増やし、トイレをマメに行ってもらう。そして、ウェットフード。ドライフードをやめてウェットフードに変えただけでも結石が出来なくなったという症例もあるらしい。あとは、尿を長い時間溜めずに出してもらうこと。貯めてしまうと、濃縮され、その分結石がて出来やすくなってしまうからだ。


食事に関しては、その子その子の好みもあり、また、飼い主の生活環境にもより、全てをウェットフードに変えるのもなかなか難しいものだ。


元々猫は、一気食いが苦手で、ちょこちょこ食いが自然な食べ方なので、無理に時間を決めて一気に食べさせることにより、肥満や消化不良を起こしやすく、嘔吐回数も増えたり、また肥満による結石の可能性もあり得るらしい。


我が家では、朝と夜は基本ウェットフード、夜中も起こしに来るので、2回程度ウェットを与えている。仕事で外出中は、ドライフードを置き餌にしているが、出来るだけウェットを食べてもらうようにしている。が、シュウ酸カルシウム結石の兄猫は、ドライフード派。好みを変えてもらうのは、なかなか難しい。できる範囲でも少しは効果があるものと信じて、できる限りウェットを食べてもらっている。


そして我が家では、尿phチェックもしている。ネットでも簡単に手に入るので、是非利用してみてもらいたい。

極端に、酸性やアルカリ性へ傾かないように、病院の先生と相談しながら、腎臓食と石用のご飯を併用し、ウェットは一般食と総合栄養食のどちらも(療法食ではない)食べてくれるものを食べてもらっている。


<ph試験紙>


基本、石のご飯はストラバイト結石を溶かすよう酸性へ傾くように(中性に近くづくように)作られている。ので、あまり酸性に偏りすぎると逆にシュウ酸カルシウム結石が出来やすくなってしまうので、獣医の先生と相談しながらお使いいただくのがbetterかと思われる。


シュウ酸カルシウム結石の場合、酸性に傾くだけではなく、カルシウム値にも注意が必要。このカルシウム値が高くなると、やはり結石が出来やすくなるため、リンが必要となる。リンと言えば、腎臓に負担をかけるイメージだが、ある程度のリンがないとカルシウムと結びついて体外へ出すことができないので、リンをあまり制限しすぎたご飯だけだと、カルシウム値が高くなり、結果、シュウ酸カルシウム結石が出来やすくなってしまう。シュウ酸カルシウム結石がある子は、腎臓に負担のかからないように調節しながらリンもバランスよく摂取することが必要となる。


食事ではどうしてもうまく行かない場合や、腎臓療法食を食べてくれない場合、リン吸着剤を使用することもある。この場合も、リンの値をチェックしながら、バランスを見ることが重要となる。


理屈では、わかっているのだが、相手は生き物。それもとっても可愛いもふもふ。上手くいくはずもなく、試行錯誤だ。でも、なんとか、今のところ新たな石の発生は抑えられてはいるようだ。


今月に入り、リンの値が高めになって来たので、腎臓療法食と石のご飯をハーフで与えているが、何故か兄猫は、この腎臓療法食が大好き。石のご飯を食べてくれなく、これではリンが足りなくなり、カルシウム値が高くなってしまうので、ウェットフードをなるべくスープだけでもいいので、食べてもらうようにしている。


次回の受診時の血液検査で、どんな数値が出るかで、また食事の方針を考えなければならないという感じだ。


出来れば、お家に猫ちゃんをお迎えした時から、尿のphをチェックする習慣をつけておくと、いち早く結石の可能性に気づくことが出来ると思われる。今からでも遅くはないので、是非phチェックをお勧めしたい。


もちろん結石が小さいうちに見つけることができれば、手術までいかずに、薬で尿と共に排泄できることもあり得るので、どちらにしても早期発見が大切。


猫は病を隠す習性がある。その猫がいつもと違う様子を見せた時には、かなり病が進んでいることが多い。


後悔しないためにも、出来ることはやっておくべきだとつくづく身に染みて感じている。なので、このblogを読んでくださっているみなさまには、是非とも後悔のないようベストをつくしていただければ何より嬉しい限りだ。