多発性嚢胞腎で、当初ストラバイト結石とシュウ酸カルシウム結石の両方を持っていた兄猫。


結石用療法食で、ストラバイト結石は、完治したものの、シュウ酸カルシウム結石は、療法食で消すことが出来ない。


なので、現状維持を保つ他ない。また、我が家の兄猫のように尿管で詰まり、腎臓壊死の可能性が高い場合、尿管に結石が落ちてまもなくならば、内服薬で足を移動させ、膀胱へ落とすことも可能(大きさにもよるが)だが、ある期間尿管で止まってしまった石は、尿管部分が腫れ石を包み込むように、留めてしまう為、内服薬で移動させることは、ほぼほぼ困難となる。よって、残された治療法は外科的手術のみとなる。


手術となると費用も高額だが、猫本人にも多大な負担を負わせることになる。性格にもよるが、臆病なタイプだと、入院生活に馴染めず、その間一切の食事も取れず、本来の病以外にも体調を崩すこともあり、出来れば、外科的手術に至る前に、発見治療できるのがベストだ。


また外科的手術のタイミングとしてのひとつに、詰まった石で、尿管が太くなった時が、ドクター曰く、メスを入れやすく、手術の成功率が高いらしい。猫の尿管の太さは通常1㍉程度で、内腔は約0.8㍉と言われている。どのくらいこの手術が難しいかお分かりだろう。


また、兄猫の場合、多発性嚢胞腎で腎機能も低下していたので、かかりつけ医からは、石の療法食から、腎臓の療法食へ切り替えるように指導があった。


が、今回の腎臓数値悪化の直接の原因が、尿管結石と判明した後、その結石がシュウ酸カルシウム結石の場合、腎臓用療法食だと、シュウ酸カルシウム結石が作られる要因となるカルシウム値に影響及ぼし、悪化させる要因になり得る危険性があるということで、結果石の療法食を取り入れることになった。(今も石の療法食ドライ)


ちなみに、ある説では、結石はドライフード自体から、ウェットフードに変えるだけでも効果ありとも言われていて、留守中をウェットを出しっぱなしには(衛生的に)出来ないので、どうしても一部ドライに頼らざるを得ないが、朝と夜は、ウェット。これは、療法食ではなく(食べてくれないので)総合栄養食と一般食やちゅーるなど(水分補給をメインとして考えている。)寝る前に総合栄養食、仕事が休みで家に在宅している時は、昼もウェットをあげるようにして、できるだけドライフードを減らすように心掛けている。


そんなざっくりとした食事内容でも、phは、6前後(平均値)を維持している。これより数値が少ない方が酸性、数値が多い方がアルカリ性となる。ストラバイト結石は、アルカリ性に傾くとできやすく、反対にシュウ酸カルシウム結石は、酸性に傾くとできやすいと言われている。


兄猫は、ウラリット服用前のphは5.0〜5.5だった。弟猫と同じ食事をしていても、個々の個体差なのか、弟猫はストラバイト結石のみで、療法食のみで完治している。または、やはり多発性嚢胞腎の影響なのか、まだまだ未知数な病な為、(実際にこの病の子を初めて見たというドクターもたくさんいらした)一概にはいえないが、食事の影響もかなり大きく、ph試験紙はネットでも安価で手に入るので、愛猫のphは、早いうちからチェックする習慣をつけておくといざという時役に立つと思われる。


<ストラバイト結石>



<シュウ酸カルシウム結石>