帰宅後、フラフラで歩けない兄猫。すぐに大学病院を紹介されたサードオピニオンの病院へ連絡すると、すぐに連れてくるようにとのこと。


兄猫には、可哀想だが、退院した足でまた違う病院へと向かうことになった。そこで、検査結果(大学病院と連携されていて、報告も来るが、まだ届いていないらしかったので、飼い主が受け取ったデータを持ち込んだ)を見て、まず貧血が生死を争うくらいの悪い数値だと言うこと。大学病院では、この件について何か言われませんでしてか?と逆に質問を受けるも、その点については何も言われずだった。(再手術といい、院内感染といい、大学病院に不信感がつのる)


数値的には、輸血が必要なレベルで、貧血によって多臓器不全を起こしてもおかしくない状態だと。輸血となると一般の病院では行えず、大学病院とかじゃないと受けられないと。ただ、大学病院は、土日祝日休み。この2〜3日をどう乗り越えるか。熱も高く、お腹からのバルーン内の排液を調べてもらったところ、腹膜炎も起こしているようだった。炎症の原因となっている菌を調べるため検査へ出してもらうも、結果が出るのに1週間程度かかるとのことで、まずは、こう言う場合に使うメジャーな抗生物質を出してもらった。


貧血には、皮下輸液。あとこんな状態でご飯も食べられないので、鎮痛剤の注射。手術前から使用してた食欲増進剤も並行して使い、膀胱内の緑膿菌の抗生物質とかなりの薬の量。ご飯も食べられないのに、、、輸血が出来ない以上、出来る限りの治療をしてもらい、本来なら入院と言いたいところだが、入院が余計に悪化させる可能性もあるということで、心配な状態な時は、直接先生とLINEでやりとりをするということで一旦帰路についた。


ここからは、どうにかごはんを一口でも食べて、貧血を良くしなくては、この状態では、いつどうなるかわからないと言われ、必死に看病をした。会社もリモートにしてもらい、兄猫には痛み止め注射を1日3回使い、食べたい時に食べたいものを、夜中でも起きて口に運び、お水もシリンジで飲ませ、少しでも体重を増やしていくことを目標に1週間を過ごした。


1週間で、少しフラフラするのがなくなってきた。が、まだ油断大敵。痛み止めは、もう必要ない様子だったので、注射は中止し、腹膜炎の抗生物質も検査の結果、よく効くものだったということで、そのまま続けてOKとのこと。あとは、食欲が戻り、体重が増え、貧血も回復し、免疫力がアップすれば、乗り越えられるところまで来ていた。


2〜3週目になると、フラフラはなくなり、熱もほぼ平熱。少し身体も楽になったのか、ごはんも少しずつ食べてくれる量が増えてきて、体重も少し増えてきていた。動きも高いところへはまだ登れなかったが、通常に近い動きまで出来るようになってきていた。そして、本来であれば、そろそろ手術後のホチキスのような針で留めていたのを、抜鉤とバルーンの脱去をしてもらう予定だったのに、動き回っているうちに自然とバルーンが抜けてしまった。慌てて大学病院へ連絡するも、次の通院の時に見せてもらうので、そのままバルーンを持って来院してくださいとのことだった。


大学病院へ予約日に向かうと、バルーンは問題なし、繋がっていた管のところも塞がっているので、問題なし。サードオピニオンで貧血の話を言われた件を伝えたが、術後は、そんなものとあまり重く受け止めてもらえなかった。緑膿菌に関しては、しつこい菌なので完治はなかなか難しいかもと言われ、あとはサードオピニオンの病院に引き継ぐからと。サラッと診察は終了。


人の大学病院もそうだが、第一に研究目的があるためなのか、患者に寄り添う気持ちがかなり薄い。手術の腕は、確かなのだろうが、入院中の手厚い看護は期待できない。点滴も液漏れしたとかで、必要にも関わらず途中から外されたままで、熱が出ても原因を追求せずに濡れタオルを全身にかけるのみ。(ガタガタと震えていてもお構いなし)ご飯を食べなくても、出しっ放しにしとけば、いつか食べるでしょ的な感じで、特に気遣ってくれることもない。なので、どんどん痩せ細り、本来の病気以外の病気にも罹り、体調も術前よりもかなり悪化した状態になっていた。帰宅後体調が戻ってから術後服を交換する時に、身体中の毛玉に驚いた。毛玉で皮膚が引っ張られかなり痛かったはず。お願いした病気の治療については、手術という目的を果たしてはもらったが、なんとも後味の悪い気持ちになってしまったのは、残念だった。


手術で傷痕をホチキスのようなもので留められていたのを抜鉤してもらう時期が来たので、サードオピニオンの病院へお願いしに向かった。(大学病院から、抜鉤は、そちらの病院でてきるから〜と言われた)


その際、改めて検査をしてもらうと、腹膜炎は完治、貧血もまだ完全ではないがかなり回復、体重も少し増えていて、どうやら命の危機は回避できたようでホッとした。そして、抜鉤。麻酔なしで行うということで、痛くないのかと心配だったが、一緒に手伝ってくださいとのことで、仰向けに寝かせたお腹の針を、ちょうどホチキスの平な部分を押し曲げるように抜き取る特殊な器具で、ものの数分で完了。あまり痛みもないらしく、暴れることもなく、傷跡も綺麗にくっついていた。消毒してもらい、あとは、石予防の薬と、引き続き膀胱の緑膿菌の抗生物質をもらい帰宅した。


一時はどうなることかと、手術に踏み切ったことを後悔したものの、なんとか頑張って乗り切ってくれた兄猫に感謝。まだ治療は続くけど、長生きしてね。


次回→日和見感染(緑膿菌)とステント脱去


<退院時の数値> 




<ホチキスのような留め具と、バルーンの抜けた穴>