夜19時近くになって、やっと電話が入った。手術は無事終了。腎臓の悪い猫は、麻酔のリスクもあるので、事前検査のMRIも、麻酔なしで行い、手術時のみ使うということで、麻酔からも覚めて大丈夫でしたということで、ほっと一息。


朝から面会OKとのことで、早速指定された時間に面会へ向かった。手術の成功はもちろん嬉しいが、術後の様子を見たら、痛いのか?つらそうに丸まったまま全く動かない。名前を呼んだらか弱い声で一言だけにゃ〜と言ってくれた。


腹腔内から出る排液を貯めるバルーンをつけられる、手には点滴。人間並に大変だ。痛いと言えないから、ただただじっとして耐えている姿は、本当につらい。


かなりの神経質なので、ご飯や水にも全く口をつけないらしく、退院まで食べてくれるかが心配だった。


大抵の猫は、数日し、痛みが和らげば、環境にも慣れてきてご飯を食べ始めるらしいが、兄猫は、ちゅーるでさえ口にしなかった。そこから、面会できる日は毎日通い、元気になって退院することだけを祈っていた。


面会に通って数日、あと少しで上手くいけば退院というところに来て、夜遅くに電話が鳴った。何か急変でもあったのかと、バタバタしてるうちに切れてしまい、再度かけるも繋がらない。面会時間外の時間ではあるが、こんな時間に電話をかけてくるなら緊急以外あり得ないだろうと思い、面会へ向かう準備をしながら、電話をかけ続けた。


30分くらい経った頃だろうか、さて向かうかという頃に再度電話があり、話を聞くと急変ではないが、腹腔内に尿が漏れていると、、、②尿管膀胱新吻合手術のデメリットのひとつだ。恐らく、尿管と膀胱を繋いだ縫い目からだと思われるとのこと。このまま入院して自然と塞がるのを待つ(自然治癒するかは、わからないし、その間入院でバルーンと点滴は外さず、神経質な兄猫は入院中一切食事を取っていない)か、再手術かのどちらかになるので、明日面会時間に来て説明をするので、決断して欲しいとの連絡だった。


急変でなかってのは、本当に良かったが、知らせの内容は、良いものではなかった。。。どうすべきか、どちらも兄猫の負担になってしまうのは、もちろん。その場合、どちらの方がより負担にならないか?また確実に治癒させることができるか、悩んでも答えは出ず、明日の説明を聞いて、ドクターとアドバイスも聞き、決めることにした。


翌日、兄猫は、少しずつ体重が減り、入院前57kgあった体重が、この時53kgまで落ちていた。もともと細身の体型だったので、触ると骨があたりガリガリだ。この身体でもう一度手術なんて、大丈夫なのだろうか。しかし、入院が長引けば、益々精神的に追い詰められやつれていくのは目に見えている。


ドクター曰く、再手術するなら、まだ完全に前の切開箇所が塞がる前にやった方が、本人も楽だと思うとのこと。楽ではないと思われるが。結果、早くお家に戻してあげたいのと、確実性を選び、可哀想だが再手術をお願いした。最短の術日が明後日ということで、その日に行われることになった。


今回は、前回の縫い目を一針縫うだけだったので、それほど待たずに電話連絡が来た。手術は成功。お腹の中も綺麗だったので、1週間後には退院出来るでしょうとのこと。一先ず良かった。


翌日、面会に行くと、べちゃべちゃに濡らしたタオルで身体を覆われてなく気力もなく、うずくまっていた。理由を聞くと、熱があるとのこと。術後熱なので、2〜3日で落ち着くだろうと。この時、無理に薬で下げるのは、細菌とかを殺す目的の熱だから、良くないとのことで、熱があるのに身体を冷やされて、ブルブルと小刻みに震えている。見ていて本当に辛く早くここからだしてあげたかった。


予定では、週明けの月曜日に退院となっていたが、金曜日に面会に行くと、土日が停電になるとのことで、冷房(この時期は夏)退院を早めたいと言われた。急なことで、体調的に問題がないのかと質問したが、バルーンもつけたままで大丈夫、来週外しに来てくれればと、何だか、どうにか停電時に全員退院して欲しいらしく、手術したてにも関わらず、退院させられた。


この時、入院から初めて抱っこをしたのだけれど、あまりの軽さにビックリした。家で体重を計ってみると5kgを切り4.8kgまで落ちていた。そして、相変わらず身体が熱く熱があるようだった。ヨタヨタ歩きながらも何度もトイレへ。何かおかしい。院内感染(俗に言う日和見感染)させられたらしく、緑膿菌に感染していたのだ。緑膿菌は、常在菌なので治療がなかなか難しい。そのための抗生物質を2週間分程度だされ、放り出されるような感じで大学病院を後にした。


とりあえず家に戻ったはいいが、フラフラで歩くこともままならず、ご飯も食べてくれない。熱を測ると40℃。

とてもじゃないけど、家で診ている状態ではないのは明らかだった。


次回→退院後の通院


<大学病院での治療費>

⚫︎外来初診時(画像診断、検査、内服薬1週間含)  

39,840円

⚫︎2回目受診時(石の移動確認、画像診断、検査、内服薬1週間含)  20,290円

⚫︎3回目入院当日(手術事前検査)  52,560円

⚫︎手術費用1回目(検査、処置、点滴、入院6日分含)  

※ごはんは持込の為含まず 348,650円

⚫︎手術費用2回目(検査、処置、点滴、入院5日分含)

※ごはんは持込の為含まず 213,230円

⚫︎カテーテル脱去(画像診断、処置、検査含)  

49,580円

⚫︎術後経過(画像診断、検査含)  9,290円  

⚫︎緑膿菌治療の通院(検査、画像診断、内服薬2週間分含) 

20,880円 


<サードオピニオン(大学病院を紹介された)病院>

⚫︎初診時(血液、尿、画像、エコー、内服薬2週間含)

41,310.円

⚫︎大学病院にて手術・入院が決まるまで、再診療2回、診察料と、内服薬2週間×2   5,750円

⚫︎術後、発熱が下がらない為受診(血液検査、尿検査、エコー、皮下補液、痛み止め注射、腹腔内排液検査、内服薬3日分含)  25,090円

⚫︎再診、貧血、食欲不振、頻尿のため(皮下補液、在宅注射(痛み止め).、抗生物質処方含)   8,270円

⚫︎再診、上記とおなじ

⚫︎再診、抜糸のため(内服薬ひと月分含)

⚫︎ひと月後再診、(エコー、尿検査、内服薬1週間含)

12,160円

⚫︎再診、緑膿菌治療(尿検査、顕微鏡検査、採血、生化学検査、PCV+TP検査、内服薬1週間含)  12,370円

⚫︎再診、緑膿菌治療(尿検査、内服薬ひと月分含)

8,180円

⚫︎再診、石(シュウ酸カルシウム)予防薬(ふた月分含) 

 10,200円

⚫︎再診、石状態確認(シュウ酸カルシウム)予防薬(ふた月分)  17,900円

⚫︎再診、膀胱炎症状(頻尿)、(血液検査、エコー、抗生物質11日分含)  11,470円


<セカンドオピニオン病院>

⚫︎初診、相談料  1,650円


<入院中の様子>


<退院にあたり、処方された抗生物質>


<お腹から繋がれたバルーンと腹腔からの排液>