食が細いながらも順調に成長し、6kgを超える体重にもなり、大型種らしく、毛並みもふさふさしてきた冬。春から夏にかけ、少しずつ体重が減るようになってきた。夏ば若干痩せるものだと思い込み、特に気にするでもなく、毎日を過ごしていた。
ある日、3日続けて嘔吐し、細い食がさらに細くなり、心なしか元気もなくなったような気がした。さすがにこれは一度病院へ連れて行かなければと、朝一で受診。
血液検査と尿検査、体温、体重の変化等々から、腎臓病と診断が下った。まだ4歳にもなっていないのに。飲み水も、ごはんも気を使い、歯磨きも毎日しっかりやっていたのに、、、
ただ、まだ初期なので、輸液すると良くなるという事で、2〜3日おきに輸液に通い、2週間くらいで、数値も安定し、一過性の腎臓病だったと言う結果に落ち着いた。しかし、今後は今以上にきをつけなければならないとのことで、療法食への切り替えとなった。
幸い、好みに合ったのか、療法食も食べてくれ、しばらくは、落ち着いた状態で過ごしていた。が、また嘔吐。
コレはと思い、すぐに受診。いろいろな検査の結果、やはり腎臓の数値が悪いと。前よりも悪化している。ステージ3だ。こうなると一度点滴入院してみるのも手だと言われ、週明けから予定し、その日は輸液をしてもらい帰宅した。神経質な性格だから、入院となるとご飯も口にしなさそうで、より体調が悪くなるんじゃないかと不安だった。
それでも週明け、病気を良くするためと割り切って、入院のつもりで受診。が、かかりつけ医が、性格的に入院は負担になるし、通常であれば、以前の数値で輸液をしていれば、悪くなるはずはないからと、一度エコーで腎臓を確認したいと提案してきた。もちろん、今の状態がよりわかるなら是非と急遽エコー検査を受けることになった。
しばらく待合で待ったのち、部屋へ呼ばれた。
エコー検査の画像を見ながら、かかりつけ医は説明を続け、最後に「手に負えない」と一言、、、
涙が溢れた。病名は先天性多発性嚢胞腎。現在の獣医学では、確立された治療法はなく、この遺伝子を持った猫には、出産させないのが1番とされている。
そして、輸液も腎臓病全般には、腎臓の助けになるが、多発性嚢胞腎の場合、輸液が嚢胞を増やしてしまう可能性もあるということで、今日予定していた点滴入院も中止となった。
何もしてあげられない。このままどんどん嚢胞が増え、腎機能が衰え、死を迎えるだけ。。。この病気の平均寿命は7歳。うちの兄猫は、まだ4歳。7歳にもなってない。ただただ弱って行くのを見ているなんて出来ない!
とりあえず食べられなくなったら終わりということで、安定剤で、食欲増進に効くという塗り薬を処方され、それを使いながらご飯を食べてもらう日々だった。
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