日記 26 | 福井伸実

福井伸実

恋をしようか






最近。
バイト先の送別会ではしゃいだり、体調を崩したり、SALOONを観に行ったり。
転んで入院してしまった祖母のお見舞いに行ったり、ホームに戻れたのでまた会いに行ったり。
祖母はもう夢の世界の住人のようになっていて、会いにいくたびに、朝からいろんなところへ行ったと楽しげに報告してくれる。ホームの人ももはや全員親戚で、私のこともわかっている時とわかっていない時がある。本当はほぼ寝たきりだしホームの人は介護の方達だし私は孫だ。
それでも気持ちが健やかに生きてくれてよかったと思うし、こうやって生きることができる環境でよかったと思う。着て行ったワンピースを褒めてくれた。コンシーラーで隠した肌荒れを指摘された。見えていることと見えていないことの境界線がこちらにはわからずギョッとすることがたまにある。彼女の都合のいいように世界は廻っているように見える。
大好きだよおばあちゃん。