Steam Deck使ってますか?

 

自分はそこまでゲームしないし要らないかな~と思って予約とかしてなかったんですが、

ほぼ未使用で定価以下のSteam Deck 64GBモデルがフリマで出てたのでつい買ってしまいました。

 

ゲームでの使用感とかは他のブログや動画でいっぱい紹介されていると思うので、自分なりに気になった事を書いていこうと思います。

 

 

  Steam Deckの種類

 

Steam Deckには3種類のモデルがあります。CPU、GPU、メモリ(16GB)は共通です。

  • 59800円のやつ
  一番安いモデルだけSSDでは無く速度の遅い64GBのeMMCが使用されています。スロット自体はNVMeに対応していて、2230サイズの512GBのSSDを買っても1万円ぐらいなので、交換前提なら64GBモデルを買うのが一番お得です。
 って言うか買うなら64GB一択です。
 
  • 79800円のやつ
  256GBのSSDが入っているモデルです。
 64GBモデルとの差分はSSDの違いと「限定Steamコミュニティプロフィールバンドル」だけで、付属するキャリングケースも同じです。
 SSDはeMMCよりは速いのでWindowsを入れたときとかの起動速度は速いと思いますが、正直容量が中途半端です。
 SSDの交換はやりたくないし大容量のゲームはインストールしないって人には十分な容量だと思います。
 また入っているSSDは途中からPCIe 3.0 x4からPCIe 3.0 x2に変更されているようです。
 
  • 99800円のやつ
  512GBのSSDが入っているモデルです。
 このモデルだけ液晶が半光沢になっていて映り込みが減っています。液晶の発色自体も少し落ち着いた色になってるらしい・・・
 半光沢なので若干ボヤっとした見た目(比較しないとわからないレベルだとは思います)になるらしいです。
 指紋も目立ちにくいかもしれないですね。
 このSSDもPCIe 3.0 x2に変更されているようです。
 あとこのモデルだけキャリングケースが少し良い物になっていますが、使い勝手とかはどうなんでしょうか?
 お金に余裕のある人が買うモデルですね。
 512GBの容量が欲しいだけなら64GBモデル+1万円で換装した方が圧倒的に安いです(2023年1月の相場)

 

 

  Steam Deckに合うSSDはどれだ!!!

 

いつもSSDの発熱が気になっている当ブログですが、今回も気になったので手持ちの4種類のSSD & eMMCで、速度と温度を比較検証していきたいと思います。

 

検証方法ですが、CrystalDiskMarkで1GBを5回の設定にして走らせた時の速度とその時の最大温度。

そしてWindows10の起動速度(パスワード無しに設定して、電源ボタン押下→ホーム画面が表示されるまで)を比較していきたいと思います。

 

 

64GBモデル付属のeMMC

 

 

Read/Write共に200MB/s台でした。

安いSDカードやUSBメモリよりは速いのでそこそこ快適に使えそうですが、64GBのメモリにWindowsやゲームを色々入れたりするのは容量的にちょっと無理がある気がします。

Windows10の起動は18.63秒で思ってたよりも速く実用的な範囲だと思います。

温度は35℃から動かなかったんですが、センサーかWIndows用のドライバが入ってないのかもしれません。

他のSSDに交換したら熱くなりにくくなったって話もどこかで見たので温度は低くは無いと思います。

 

 

SK Hynix BC501 256GB

 

B&Mキーで切れ込みが2つあるNVMeのSSDになります。ぱっと見SATAっぽいですがNVMeのようです。

 

 

Readは低速SSDらしい速度が出ていますが、WriteがeMMCに負けてます。中古だったせいもあるとは思いますが、ゲーム画面の録画とかは厳しそうな気がします。

ランダム書き込みはそこそこ速度が出ています。

Windowsの起動は15.61秒とSSDになった分少し早くなっている様です。

温度が最高64℃なのは速度を考えるとちょっと高いかなと思います。

中古で4千円ぐらいでした。

 

 

キオクシア BG4 512GB

上のSKよりも少し速いSSDです。

 

 

Read/Write共にSSDらしい速度が出ています。

Windowsの起動も一番早く、13.22秒です。

が、最大74℃まで上がっているので結構発熱しています。

Steam Deckの放熱板に接触するようにすれば少し冷えるかもしれませんが、ちょっと不安な温度です。

新品で1万円弱でした。

 

どうでも良いですが、自分はこのテスト以降キオクシア製品が苦手になりました。

 

Western Digital SN740 1TB

PCIe4.0 x 4対応で比較した中では一番高速なSSDです。PC側がPCIe4.0 x 4に対応してる場合はもっと速度が出ます。

高速って事は発熱も酷いのかな?と思ってたんですが・・・

書き込みも読み込みも高速です。温度は最大71℃と高温にはなっていますが、キオクシアの温度を下回っています。

Windows起動後の温度が比較検証したSSDの中で一番低いのも特徴です。高速で読み書きされない場合は温度が低いのかもしれません。

Windowsの起動速度はSSD入れるならどれでも誤差レベルの差しかないようです。

新品で1万6千円ぐらいでした。

 

スペックではSN740は0~80℃が動作範囲なので、71℃でも一応問題無いようです。

半年後に2TBのSN740が同じ値段になるとは思いませんでした・・・。

 

ちょっと気になって追加で検証してみました。

200GBぐらいのファイルをSDD内部でコピー(高速で読み込みと書き込みが連続する)すると72℃まで温度が上昇しました。

それでもキオクシアのSSDよりも温度が低いです。

コピー速度も1GB/sを超えていたのでなかなか優秀なSSDだと思います。

キャッシュ切れ?サーマルスロット?後でも300MB/sぐらい出てました。

安いSSDだとこの時の速度が70MB/sとか25MB/sになってHDDの方が速いやんってなるんですよね。

 

Steamでゲームのダウンロードとインストールをした時(80MB/s)は最大45℃

ACE COMBAT 7で1面だけクリアした時は最大で56℃だったのでゲーム機として使用しているだけなら

熱の問題は特に無さそうです。

 

 

  熱いSSDはちょっと心配

 

Steam Deckは構造上SSDにまともなヒートシンクを付けられないので発熱の多いSSDをどの程度まで許容出来るのか気になるところです。256GBや512GBモデルの発熱はどれぐらいなんですかね?

それ以下なら問題無いと思うのですが・・・

 

WDのSN740(かなり高速)やSN530(スペックはキオクシアと同じぐらい?)も気になるんですが、他よりもちょっと値段が高いので検証用に買うのはもったいない気がしてます。

 

 

SN740追記

予想外に高温になりにくいです。高負荷で動作させなければ60℃までいかないのは優秀です。

中途半端に低速なSSDを入れてもそこそこの温度になるので、高速なSN740を入れてしまう方が良い印象です。

薄いサーマルパッドをSSDに貼るのも良さそうです。厚みがあると他のパーツのサーマルパッドを邪魔してしまうので気を付けないといけないです。

 

SN530をSteam Deckで温度テストした結果がありました。

これを見る限りSN740と温度特性は変わらない気がします。Windows起動直後とか低負荷時の温度がどうなのか気になりますね。

SN740の方が温度が低い可能性もあるかもしれません。

SN740よりもSN530の方が温度が低いって事は無さそうなので買って検証するのはやめておきます。

 

 

https://www.reddit.com/r/SteamDeck/comments/wsth86/steam_deck_512gb_sn530_temperature_tests/

 

  Steam Deckに最適な容量は?

 

何が最適かは全くわからない状態ですが、自分はEmuDeckをSteamOSに入れてエミュ環境作って、Windows10で通常のSteamゲームやWinゲームを動かす予定です。

 

最初256GBのSSDを買って、SteamOSに15GB、エミュレータのROMとかはSDに入れて、残りをWindowsでって考えてたんですが、SteamOSに15GBだと流石に少なすぎたらしくSteamOSのアップデートでエラーが出たので30GBにしようと思ったんですが、連続したパーテーションになってないと15GB→30GBは出来ないので、再インストールが必要になって

WindowsはWindowsで200GBぐらいだとAPEX入れて、100GB超えのゲーム入れようとしたら容量不足っていわれたので、

結局256GBじゃキツイか~って感じでした。

 

自分用途では512GB以上はあった方が良さそうです。

2TBまで行くとかなり割高なので使用頻度とコスパを考えると勿体ないかなと思っています。

→SN740の温度が意外と低かったので1TBのSN740を常用する事にしました。

 

  SSD換装する時の注意点

 

いくつか気付いたことがあるので書いておきます。

 

  • microSDカードを絶対に抜こう!!!!

  microSDカードを入れたまま蓋を開けるとSDカードが物理的に折れて壊れます。SDカードスロットも負荷がかかっておかしくなる可能性もあります。

 国内外のYouTuber数人が折ってます。自分も1枚折りましたw

 

  • 2242規格のSSDは使っちゃダメ

  2242規格のSSDの方が安く売ってるので自分も2242を買おうと思ってたのですが、valveの人もデカイSSD使うなって言ってたのもあって念の為に2230を買う事にしました。

 バラしてみた結果2242だとダメだなと思う事があったので書いておきます。

 メイン基板の上に放熱板(SSD交換する時に外す板)があって、発熱のあるICに対してサーマルパッドでくっつく形になっています。

 2242のSSDを入れた場合はこの放熱板に干渉する為、サーマルパッドがICに触れない(もしくは押し付けられない)状態になり特にSSDの近くにあるIC(おそらく電源関連)が全く放熱が出来ない状態になる事が予想されます。

 おそらく2230の高発熱SSDを使った時よりも致命的な問題が発生しそうです。

 電源関連のパーツは発熱で壊れる事が多い印象なので、そのまま使ってると2年は持たないのでは?と予想します。

 

  • SteamOSとWindowsを両方入れるときはSteamOSから入れる
  たぶん回避方法はあるんですが、通常の手順でSteamOSをリカバリするとSSDが丸ごと初期化されてしまいます。
  SteamOSを入れてからパーテーションを調整してWindowsを入れた方がスムーズだと思います。
  自分は512GBのSSDではSteamOSで160GB、Windowsで300GBにパーテーションを分けました。
  1TBのSSDではSteamOSで300GB、Windowsで640GBに分けました。

 

  • microSDカードの容量には注意
  Windows10は8GBのmicroSDカードでインストール可能でしたが、SteamOSは上手く行きませんでした(容量自体は足りている)
  あと128GBのEVO PlusのmicroSDカードや512GBのSSDをUSB接続した物はrufus(ブートドライブを作成するアプリ)が認識してくれませんでした。
  同じ機器を使って64GBのeMMCを使用すると正常に認識出来ました。
 
  • 出来るだけmicroSDカードを使用せずにセットアップを行う
  これは最初の注意事項と一緒なのですが、途中で蓋を開ける可能性がある作業でmicroSDを挿すのはリスクが高いです。出来るだけUSBメモリや、USB接続のSSD等でセットアップをした方が安全です。
 
  • SteamOSからWindowsのドライブにはアクセス出来るが、WindowsからSteamOSのドライブにはアクセス出来ない
  SteamOSを入れるパーテーションのフォーマットを変えれば見えるようになるかもしれませんが、通常のセットアップ方法だとWindowsから見えません。
 
  • 大容量SSDをUSB接続するとブート出来ない問題
  64GBのeMMCをUSB Type-C接続のケースに入れて認識させるとeMMCからブートが可能でしたが、256GBや512GBのNVMe接続のSSDをUSB Type-C接続のケースに入れた場合はブートメニューには表示(一回消えてからまた出てくる)されますが、選択するとブート途中で止まってしまいました。
  おそらく消費電力の関係でブート途中に電力不足になって止まってしまうのでは無いかと考えています。
  2種類USB接続のSSDケースを持っていますが、どちらも同じ結果でした。
  電源供給のあるドックにUSB接続のSSDを挿した場合は大丈夫かもしれません(未検証)
 

 

追加でSN740を購入したので結果を本文中に追記しました 

 

SN740でそこまで温度が上がらない事が分かったのでSN530は買わなくても良いかなと思っています。

SN530の供給量が少なく、相場がSN740よりも割高になっててよくわからない状態なので・・・

今見たら自分が買った時よりもSN740が安くなっていました。。。

 

次回はSteam Deckの非公式オプションパーツについていくつか購入したので紹介したいと思います。

・ドック

・液晶フィルム

・シリコンカバー