※この記事は6のみでなく、Uクロスを含むサモンナイトシリーズのネタバレを多大に含みます。そのへんの回避は自己責任でお願いします。

まずは僕のことから。

・サモンナイトシリーズは2→1→3→4→5→PSP3.4→6の順でプレイ。
・外伝作品はエクステーゼはやっていてクラフトソードは未プレイ。
・外伝小説はUクロスとフォルテの正体があきらかになる一部のみ読んでいる。
・リィンバウムとそれを取り巻く世界を愛している。

好きなのは3→4→2→5→1→越えられない壁→6

3や4では出撃枠半分縛りブレイブクリアとかやって遊んでいた。

ここから本編

・サモンナイト6は端的にいえば、

クソゲーでした。

まず ・シナリオがクソ。 そもそも序章の文章書いたやつ、文章力なさすぎんだろ。キャラの行動にも違和感が著しくて、1章がはじまったときの2主人公のマグナが「はぐれ召喚獣だらけの世界でアメルが取り残されていて危険なのに、男主人公とどうでもいい雑談にかまける」様子を見てゲームを閉じてしばらくやるのやめて数ヶ月封印してた。マグナは確かに楽天家で呑気な部分はあるけれど、仲間の危険をほうっておくような人物じゃないよ……

基本的に「仲間が落ちてくる→助けに行く」の繰り返しでストーリーの展望や個々人の思惑などはほぼなし。唯一エルストを助けることや、イスラ関連のことだけちょびっとあるけど、べつにイスラやエルストの人となりや境遇を物語の中で把握できてないからなんのこっちゃら。

それからもうはっきりピキッときたのは


メルギトスは「ですな」なんて言い方を絶対にしない。こいつがこの世界に絡んできた理由についても「は???」だったんだけど、まあこの点についてはUクロスを読んで若干腑に落ちました。おそらくUクロス中のフェアと同じく「ストレイジャー」が誕生しなかったことで、リィンバウムが破滅した世界からやってきてますね、このメルギトス。でもそれならそれでUクロス中の能力を用いて荒らし回ってほしかった。

とりあえず、このゲーム作った人さぁ、サモンナイトやったことある???


それから、 ・時系列がはっきりしてない。 のもヤだったな。エンディングで「千眼の竜」なるキャラクターが出てきて、んでUクロスのラストで「小説中のラスボスを倒すために平行世界を呼び寄せる術を使ったメイメイさんが消滅する」描写があるんだけど、サモンナイト6中では「メイメイさんが問題の解決のためにアヤを送り込んだ」と説明されてて、なのにメイメイさんが既に消滅している世界からやってきた「千眼の竜が異識体を殺す」のが内容的に矛盾しているように感じた。

いちおうなんかルチルは時系列を無視して世界を飛び回れるらしくて「千眼の竜のいる世界に繋げた」のは、はっきり矛盾してるとも言えないんだけど、「メイメイさんが繭世界に気づいたのはいつなの?」と思った。


・戦闘に関して

こちらもクソの塊だった。先ず「ブレイブオーダーが徹底的にクソ」。

オーダーの多くは「特定のキャラクターで敵を○体以上倒す」とかそういうやつなのだが、そいつの行動順が回ってくるまでひたすら他のキャラはターンエンドを繰り返さなければならず異常に時間と手間がかかる。

また過去のサモンナイトシリーズ(3から)は「ブレイブクリアのためのレベル制限」が存在して、「レベルを上げて物理で殴る」戦法は、「ブレイブクリアを達成した上でストーリーを進めるなら」出来なかった。(これを破ってレベル上げまくって無双することももちろんできる) が、本作はオーダー以外は特になにもないので極端な話「すべてのステージをレベル99にした上で攻略」するのが一番いい。

これは、なんか「過去のサモンナイトシリーズがどれだけ頑張って作っていたか」をすごく思い知らされた。適正レベルでぬるすぎないように、難しすぎないように調整してたんだ。

・キャラ育成面

これは多分賛否あって「僕が否定派」というだけなのだが、「スキルポイントシステムがあまり好きではない」。というのも難易度ハードでやっていると「スキルポイントでステを上げないと敵にダメージが通らないし、上げるとぬるすぎる」。だから、あくまで僕は、だけどpsp3.4のシステムもあまり好きではなかった。

ps2版の3.4のシステムがちょうど良かった。愛してた。

それから「一部のキャラクターが強すぎる」。

主に男主人公とギアン、それからルエリィ。

もう男主人公は、ありえん。極端な話、こいつのレベルだけ上げて突っ込ませたらストーリー中ではそれが一番いい。なんも問題ない。ガチでこいつ一人でいい。というのも、こいつだけが使える特殊スキルが「連続でN回行動可能になる」というもの。使用条件も容易に達成可能だし、一度切れたあとなら連続で使用することもできる。アホ。

ギアンは、MPがオート回復するので無限に術を撃てる。他のキャラが持ってる抜剣覚醒のほぼ上位。

ルエリィは、これはサモンナイト5のときからなのだが簡単な条件を満たせばオールステータスが10%上昇する。単純なステータス面のバケモノ。歩数も4あるので使い勝手が非常に良い。

他のキャラは、リシェル・ネスティが下でちょっと書く耐性貫通があって火力が出しやすいのと、ライ・フェア・ナツミが移動4あるぐらいでほぼ似たりよったりの性能。シリーズ通して設定上「共界線から魔力を引き出せる」から最強クラスのはずの「抜剣覚醒」は一回全回復するだけの能力に成り下がっている。なんで? 同じく設定上で最強格の「各世界のエルゴの欠片を持っているためほぼ無限の魔力を持つ」、誓約者の四人も戦闘面ではモブ。なんで???

あとは一応バノッサが吸収攻撃かつ耐性無視斬撃で多少強いらしいのだが、足が遅いし物理は主人公とルエリィが強すぎて存在価値はあまりない。

・召喚術について

地味にかなり不満だった部分。

これまでのシリーズでは召喚術は

・機……火力が高い。異常付与も得意だが回復が不得手。
・鬼……憑依召喚を筆頭にやや癖のある使い勝手。高位のものは大火力だがそれが手に入るまでが難しい。
・獣……万能。けど火力は機ほどではなく憑依や取り回し面で鬼より下。回復は霊に劣る。
・霊……回復・防御に優れて火力はいまいち。

といったバランスだった。

2では後半の強敵に機や霊が通りにくかったり、みたいな面でのバランスもとっていた。

本作は機だけでなく鬼、獣もほぼ攻撃一辺倒でバランスというものが存在しない。そもそも機属性の召喚士に「敵の耐性を貫通できる」というスキルがあるので、それで無理矢理差をつけている。

それを除けば攻撃力・範囲では獣が圧倒的。特にペンタくんのリーチ・攻撃範囲がすさまじく、かつその使い手のキアンにガス欠が存在しない。もうあいつ一人でいいんじゃないかな……


・無限回廊

シリーズ他作、特に3.4の無限回廊はクソ硬い敵のどこにMP割り当てるかとか、敵の援軍来たらどうするかとか、敵の召喚の範囲にいつ踏み込むかとか、多少頭使わないと攻略できなかったんだけど、本作は似たようなステージが連続してるだけなので「レベルを上げたキャラを単騎でオートモードで突っ込ませる」だけでクリアできました。

また過去作では最下層でvs白夜やまねまね師匠が控えていて、クリアしたらつぎはぎの石板や王の書、呼び声の書といった強力なアイテムが手に入りそこからまた強力な召喚獣を呼び出せたので達成感があった。

けど今作の無限回廊の最下層にはなんかデカいカバがいるだけ。そのカバもべつに強くない。なにこれ? んでこのカバのいる場所が「経験値の稼ぎ場」になっているのだが、べつにここで稼いだ経験値を使って戦うべき相手は存在しない。なんのためにあるのここ?


・総括

あまりにもクソ。「もうまともに作る気がないからサモンナイトの名前を使って最後にファンから金を搾り取ろう」という意思しか感じなかった。

5もクソゲークソゲー言われているが、個人的には5は変更点の違和感とかも確かに大きいけれど全然楽しかったし、キャラごとの個性もちゃんとあってよかった。

バンナムって邪悪な企業だなと思った。終わり。