このベンツの電気自動車EQA250のお話、再びと断ったからには第一弾があるわけで、それは3月23日のブログになりますから、興味のある方は、そちらも読んでみてください。
で、今回は、2年点検の代車として、前回と全く同じ車を貸してもらえたので再びなのですが、前回借りた時に、「ぶっ飛びすぎる。回生ブレーキも効きすぎる。これでは危険で、初心者や老人にはとても運転させられない。」との意見を述べてきたところ、今回何とその解決策を示してくれたのです。
何じゃいなそれはと言いたくなりましたが、今回代車を貸してくれる時に、「シフトをDに入れた時に、パドルシフトのプラスを1回押してください。D+と表示されて、回生ブレーキの効きがマイルドになります。試して感想をお知らせください。」とのものだったのです。
そう簡単に行くものかと半信半疑で試すと、確かに回生ブレーキの効きが普通のオートマのエンジンブレーキに毛が生えた程度にマイルドになったとともに、ぶっとび加速の方も、私のC220dのディーゼルに毛が生えたぐらいにマイルドになったのです。
前回、こんなものあったかいなと不思議に思えたのですが、恐らくヤナセの方でもEQAは全然売れていない車というだけあって、いろいろと解決策は考えていたのでしょう。
そこで思い当たったのですが、最近モデルチェンジしたEQA250は、回生ブレーキの効きを切り替えることができるように改善したとのことでした。
EQA250電気自動車ですから、モーターの制御プログラムの改良だけで、この程度のことはできるわけで、本体はそのままプログラムアップデートだけでその機能を付け加えることができたのです。
特技の自動車の動きを把握する能力で、これまた50メートルも運転したら、D+では全く特性が変わって、別物になることが理解できたのですが、必ずしもよいことばかりではありませんでした。
つまり、全てがマイルドになることイコール、電気自動車としての強烈なトルクとこれまた強烈なエナジー回生もマイルドになるわけで、しばらく試した結果、初心者と老人には、D+を勧める、いや、絶対D+で運転しなさいと勧めますが、私みたいな超ベテランには面白みがなくなるからDでよいとの結論に達したのです。
ぶっ飛びトルクの改善は良かったのですが、回生ブレーキのマイルド化は、回生エナジーの低下、走行可能距離の短縮に直結します。
まあ、ぶっ飛びトルクで浪費する分と天秤にかけるとどうなのかなあというところで質問したところ、「回生エナジーが低下しますから、明らかに航続距離も低下します。」との回答でした。
ですから、しばらくD+で運転した後は、前回と同じDでの運転に戻しました。
アクセルをそーっと踏んで、そーっと放すだけで、ほとんどブレーキを踏まずに運転できるのですから、普通の内燃機関車に近いD+では、折角電気自動車に乗っている意味がないわけです。
それで、片道60キロを往復してきて返す時に、「初心者と老人には絶対D+で運転させるべきです。これなら、少々加速の良い車、程度の印象で済みますから。」と感想を述べたところ、何とその時になって、「そうそう、次回はD-を試してください。」と更なる裏技を教えてくれたのです。
何で昨日貸してくれた時に教えてくれないのと抗議したくなりましたが、次回も同じ車を貸してくれるというあちらの意思表示でもありましたから、有難く引き下がることにしました。
ちなみに、D-にするとどうなるかと聞いたら、ぶっ飛びトルクと回生ブレーキ双方が強化されるとの回答でした。
「普通のD以上のぶっ飛びトルクと強烈回生ブレーキは必要ないと思いますが、次回を楽しみにしておきます。」と答えました。
電気自動車、決してエコではありません。
単純に完成車を走らせる時に出すCO2が少ないだけで、製造には内燃機関自動車よりも多くのCO2が排出され、日本のように火力発電主流の電気を使っていると、CO2の削減にもつながらず、電気は送電及び充電損失がありますから、本末転倒以外の何物でもないのです。
この事実は、ようやく広く認知されるようになりましたが、このEQAのように洗練されたシャシーとプログラムを持ち、バッテリーからの発火もない安全な電気自動車は、その分高価なのです。
この車、定価は700万を超えるのです。
安価な中国製や比較的安価な韓国製の電気自動車は、まだまだ発火と急発進、プアーな足回りの問題が解決されていませんから、自動車としては欠陥品です。
それなら、スポーツカーを追いかけ回せるぐらいに速く、黙って千キロ以上走る私の車の方が、絶対よいと思いました。
ですから、EVに買い替えようとは思いませんが、今回点検が終わった愛車に乗ってほっとした反面、加速と回生ブレーキの減速にはつい物足りなさを感じてしまったことも事実です。
では、次回第三弾があるかどうかわかりませんが、あればまた投稿します。
画像は、前回と同じく、モーターと補器用バッテリーだけのエンジンルーム?と後ろから見たスタイルです。