
昨夜から、時折台風並みの強風が吹く那須です。
空気もひんやりしています。
北海道は雪とか、そう言えば2年前の今頃は、帯広で桜を見ていました。
さて、続きです。北海道は雪とか、そう言えば2年前の今頃は、帯広で桜を見ていました。
清輝と京子が甘い会話を交わしていると、食堂の端の方が騒がしくなりました。
見ると、問題の工藤猛が、工学部の同級生で、空手道部の仲間でもある親友古橋一心に、大声でわめいていたのです。
「俺、ほんまに俺に襲われたんやって。」
「それで、頭から酢かけられたってか。」
二人はその言葉だけで、猛が父俊一郎にされたことだとぴんと来ましたが、普通そんなこと言われたら、あほとしか思われません。
「そうやと思う。」
「そうやと思うって、どこをどうすりゃそんなシチュエーションになるんや。」
聞かれたものの、猛自身、それまでのことが見事に記憶から消えていましたから、自分が何故自分に襲われたのか、そして、気付くと頭から酢をかぶって倒れていたのか、全くわかりませんでした。
「わからへんけど、俺、俺に襲われて、気付いたら、吉田構内の門の陰に頭から酢ぶっかけられて倒れてたんや。」
一心、何度言われても信じられませんでした。
「だから、信じられへんって、何度言わせりゃ気が済むんや。大体、西都大に、身長180センチの角刈りのお前みたいな学生他にはおらんで。大体、何して襲われたんや。」
一心が呆れたように聞き返すと、猛は首を傾げました。
「それがな、不思議なことに、何しようとしてたんかも全く覚えてへんのや。吉田の門のところで、振り向いたら俺がおって、頭を挟むように殴られて、気失っとったとしか。」
清輝、彼が京子のことを覚えているのか興味があったので、わざと椅子を倒して大きな音をたて、二人がこちらを見るように仕向けました。
「あっ、失礼。」
清輝が謝りながら二人の様子を観察していると、猛が清輝を見た後京子を見て、震えて頭を抱えました。
「どうした、猛。」
心配した一心が声をかけると、猛、頭を抱えたまま答えました。
「何や知らんが、あの女みたら頭が痛うなった。変や、俺、あの女にも襲われたような気する。」
一心は、猛の言葉に呆れました。
「お前なあ、自分に襲われたんやなかったんか。あの子、医学部の美人人妻神坂京子ちゃんやないか。だんなも付いとるやんけ。お前、京子ちゃんのこと、いい女やなあって言うとったやろ。」
京子が苦笑していると、猛は、彼女のことを覚えていないようでした。
「そやったかいな。確かに美人やが、何や知らんけど、怖いわ。」
「大体、酢やって、自分で用意しとったんやろうが。何で自分でかぶっとんねん。」
お酢で、猛少し思い出しました。見ると、問題の工藤猛が、工学部の同級生で、空手道部の仲間でもある親友古橋一心に、大声でわめいていたのです。
「俺、ほんまに俺に襲われたんやって。」
「それで、頭から酢かけられたってか。」
二人はその言葉だけで、猛が父俊一郎にされたことだとぴんと来ましたが、普通そんなこと言われたら、あほとしか思われません。
「そうやと思う。」
「そうやと思うって、どこをどうすりゃそんなシチュエーションになるんや。」
聞かれたものの、猛自身、それまでのことが見事に記憶から消えていましたから、自分が何故自分に襲われたのか、そして、気付くと頭から酢をかぶって倒れていたのか、全くわかりませんでした。
「わからへんけど、俺、俺に襲われて、気付いたら、吉田構内の門の陰に頭から酢ぶっかけられて倒れてたんや。」
一心、何度言われても信じられませんでした。
「だから、信じられへんって、何度言わせりゃ気が済むんや。大体、西都大に、身長180センチの角刈りのお前みたいな学生他にはおらんで。大体、何して襲われたんや。」
一心が呆れたように聞き返すと、猛は首を傾げました。
「それがな、不思議なことに、何しようとしてたんかも全く覚えてへんのや。吉田の門のところで、振り向いたら俺がおって、頭を挟むように殴られて、気失っとったとしか。」
清輝、彼が京子のことを覚えているのか興味があったので、わざと椅子を倒して大きな音をたて、二人がこちらを見るように仕向けました。
「あっ、失礼。」
清輝が謝りながら二人の様子を観察していると、猛が清輝を見た後京子を見て、震えて頭を抱えました。
「どうした、猛。」
心配した一心が声をかけると、猛、頭を抱えたまま答えました。
「何や知らんが、あの女みたら頭が痛うなった。変や、俺、あの女にも襲われたような気する。」
一心は、猛の言葉に呆れました。
「お前なあ、自分に襲われたんやなかったんか。あの子、医学部の美人人妻神坂京子ちゃんやないか。だんなも付いとるやんけ。お前、京子ちゃんのこと、いい女やなあって言うとったやろ。」
京子が苦笑していると、猛は、彼女のことを覚えていないようでした。
「そやったかいな。確かに美人やが、何や知らんけど、怖いわ。」
「大体、酢やって、自分で用意しとったんやろうが。何で自分でかぶっとんねん。」
「そうや。悪魔祓いや。」
「エクソシストかいな。悪魔はどこにおんねん。それに、普通悪魔祓いやったら、聖水でやるもんとちゃうか。」
「悪魔、うーん、何でかわからへんけど、あの女が悪魔に見えたんや。」
「それで、神坂京子ちゃんに酢かけようとしたんかいな。それがなんで自分でかぶっとんねん。」
「うー、わからへん。けど、自分でかぶったらすっきりした。悪魔はあの女やなくて、俺の中にいたんや、きっと。」
京子、自分のことなのに、笑ってしまいました。
一心は、本当に心配しながら猛に言いました。
「ほんまにやらへんで良かったな。彼女に訴えられるとこやで。」
「うーん、そうやな。自分でかぶって良かったわ。でも俺、自分に襲われたんやった。」
「つまり、自分が襲ってきて酢かけたってか。」
「そや。きっとそうや。」
一心は呆れると同時に心配になりました。
「お前、病院行った方がええんとちゃうか。」
「そうかも知れへんな。」
猛と一心の会話で、父の目論見が成功したことを確信した二人は、そっとその場を後にしました。
続く。
画像は、我が家のカナメモチの大木に咲いた花です。
気の割には花はちょっとしか咲いていませんでした。
四季を通じて鳥の隠れ家になっていますから、切るに切れません。
「エクソシストかいな。悪魔はどこにおんねん。それに、普通悪魔祓いやったら、聖水でやるもんとちゃうか。」
「悪魔、うーん、何でかわからへんけど、あの女が悪魔に見えたんや。」
「それで、神坂京子ちゃんに酢かけようとしたんかいな。それがなんで自分でかぶっとんねん。」
「うー、わからへん。けど、自分でかぶったらすっきりした。悪魔はあの女やなくて、俺の中にいたんや、きっと。」
京子、自分のことなのに、笑ってしまいました。
一心は、本当に心配しながら猛に言いました。
「ほんまにやらへんで良かったな。彼女に訴えられるとこやで。」
「うーん、そうやな。自分でかぶって良かったわ。でも俺、自分に襲われたんやった。」
「つまり、自分が襲ってきて酢かけたってか。」
「そや。きっとそうや。」
一心は呆れると同時に心配になりました。
「お前、病院行った方がええんとちゃうか。」
「そうかも知れへんな。」
猛と一心の会話で、父の目論見が成功したことを確信した二人は、そっとその場を後にしました。
続く。
画像は、我が家のカナメモチの大木に咲いた花です。
気の割には花はちょっとしか咲いていませんでした。
四季を通じて鳥の隠れ家になっていますから、切るに切れません。

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