今朝もバリバリに凍った那須でした。
幸い路面が凍っていないのでよいのですが、冬は、スタッドレスでも滑るときは滑りますから、注意が必要です。

さて、続きです。

明子は、娘の話を聞くと、彼女を抱きしめました。
そして、何かあったことには気付きながらも、それを見て見ぬふりをし続けていた自分の至らなさを謝りました。
京子としては、母との関係修復はこれで十分でしたし、昨日俊一郎に話した望みの一つ、母明子に抱きしめてもらうことも、図らずも達成されたので満足でしたが、それだけでは2時間の間がもちませんから、母に父との夫婦関係を尋ねることにしました。

明子は、セックスの話にもなってしまうので少し躊躇しましたが、既に辛い経験をしている娘でしたから、正直に話すことにしました。

二人のなれそめは、明子が女子大4年生の時で、京都のある神社のお祭りで巫女さんのアルバイトをした際の責任者が新だったのです。
彼は、神官たちと打ち合わせてお祭りを取り仕切っていただけでなく、露店の場所割り等もこなしていたのです。
彼自身は、他にも人材派遣のような仕事もしていたようでしたが、21歳だった自分とそれほど変わらない二十代半ばの若さながら、てきぱきと仕事をこなしている姿に魅力を感じたことと、180センチ近い長身になかなかのハンサムであり、ミス・ハレルヤに選ばれたこともある自分とも釣り合いが取れると思えたこともあり、初めての経験でしたが、明子から声をかけたのです。

美女の明子に声をかけられて悪い気のする男はいませんが、彼女は、とても自分から声をかけるようには思えない、落ち着いた雰囲気の女子大生でしたから、新の方が驚きました。
そして、新も同じ京都の大志社大卒で3年年上であることがわかると、明子は思いきって自分から交際を申し込んだのです。

大学在学中から父の後を継ぐために見習いで働いており、実はかなり裏社会との付き合いの深い、縄張りという形で利権を相続していく職業柄、素人の女性との付き合いのなかった新にとって、明子との恋愛は、新鮮であり、彼女は新にとって、女神のような女性になりました。
それで、交際1ヶ月で明子から求めてセックスした後婚約し、彼女の卒業を待って結婚したのです。

しかし、結婚後に大きな問題が持ち上がりました。
愛し合って結婚した二人でしたから、子供も欲しかったのですが、時期を考えてセックスしたり、逆に毎日セックスしたり、いろいろやってみても、一向に妊娠しなかったのです。
そこで、夫婦で産婦人科を受診すると、夫婦双方ともに妊娠しにくい問題を抱えていることが明らかになり、不妊治療に取り組むことになったのです。
新は治療に協力的でしたが、それでも1年経っても妊娠せず、望み薄であるように思われた頃、些細なことから夫婦げんかとなり、明子が神戸の実家に帰ってしまった機会に、明子の両親の勧めで、子供をもらうことになりました。

それで施設から里子としてもらったのが京子だったのですが、自分の子供でないということがお互いに重荷となり、夫婦仲がこじれただけでなく、夫婦とも、何の責任もない京子に、辛くあたるようになってしまったのです。

しかも京子は、普通の子供と違って、喜怒哀楽を示さず、泣き叫ぶこともなく、どんなに辛いことでも妙に我慢してしまうため、余計に可愛いと思えなくなってしまったのです。
DVとしか思えないような度を超えたしつけでさえ、もらってもらえた自分にとっては容認すべき事なのだと、まだ幼児の京子自身が納得してしまうのですから、親としては、なんだかばかにされているような気分になったのです。

そして、自分の子供ができなかったことと、京子の取り扱いも遠因となって、明子は、新とのセックスからも遠ざかっていくことになったのです。

京子は、母の話から、父が自分にセクハラ行為をした理由、それなのに処女を奪うことがなかった理由がわかった気がしました。
最初は、娘の自分にセクハラすることで欲求不満を解消しているのだと思った京子でしたから、あそこまでしておいて、私の処女を奪わなかった父は、大変忍耐強いのだろうと考えていたのです。
しかし、母の話を聞いているうちに、父にとって、母明子は絶対的な存在であり、自分を犯さなかったことは、明子に対する配慮でもあり、彼なりの家族に対する愛情だったのかなと考えることができるようになりました。

明子も、京子が秦野家から出ていくことを認めた裏には、新との夫婦関係に彼女が微妙に邪魔になっていることを感じており、居なくなれば新婚の頃に戻れるのではないかとの期待もあったことを正直に認めて、彼女に謝りました。

京子も、秦野家ではなく、神坂家でやり直そうという、母と同じような目論見があったわけで、母を許しただけでなく、自分の意図も正直に話して謝りました。

秦野家から離れて暮らした2ヶ月にも満たない月日で、今までの16年間の人生よりも、両親に対する理解が進んだわけで、京子は、本当に二人を許せるようになったのです。

続く。

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