那須は、昨日は夜から雪がパラついていましたが、今朝起きてみたら、うっすら積もっていました。
二日続けての積雪です。
東北新幹線、少し遅れましたが、無事東京に到着。
こちらは、まずまず暖かです。

さて、続きです。

俊一郎は、朋子に、明子と話してみてどうだったか聞きました。
「うーん、ちょっと不思議な感じだったのよね。」
「どう。」
「京子ちゃん、お母さんにはネグレクトされてるみたいって言ってたでしょう。」
確かにそう言っていました。
「そうだったな。」
「私から見ると、ちょっと疎遠だけど、普通の母親の範疇に思えたのよ。」
俊一郎、清輝にも確かめました。
「清輝は、どう思った。」
「うーん、母さんの言うとおりかな。変な感じはしなかったな。むしろ、美人で普通のお母さんって感じ。」
「ふーん、その辺も何かありそうだな。本人、何か言ってたかい。」
「そうね。京子は、本当に手がかからない、自分たちよりも大人みたいな子供でしたって。でも、一つ気になることを言われたわ。」
清輝も同感だったらしく、確かめました。
「冷蔵庫の件だろ。」
「そう。京子ちゃん、秦野家に来る前に冷蔵庫で何かがあったらしく、一人で冷蔵庫の扉を開け閉めすることができないから、気を付けてあげてほしいって。」
「そうか。それも何かありそうだな。」
俊一郎、彼女が泣かなかったこととも関連するように思いました。
「それでも、本人が思い出すまで、聞かないであげて欲しいって。」
俊一郎は、自分で見た感じと、朋子と清輝の話を聞く限り、明子は普通の母親のように思えました。
「会ってみた感じ、明子お母さん自身は、いや、新お父さんもかな、それほど変わった人物だとは思えなかったな。」
「私も、そう思ったわ。」
「僕も。」
と言うことは、やはり本人に何かあるのだろうと推測できました。
「京子ちゃん自身の問題は深そうだな。」
俊一郎がバックミラーで確認しながら言うと、清輝も、彼女の寝顔を覗き込みながら答えました。
「こんな風に、僕に抱かれて死んだように眠っているなんて、それほど安心してくれたのかなって思うと嬉しいけど、問題は深そうだね。」
「お父さんには、本人が話すまで、自分と京子ちゃんの間に何があったのか、明子お母さんにも話さないであげて欲しいと頼んで来たが、同じようなことを明子お母さんも頼んだわけだから、秦野家にもらわれるよりも前の問題のほうが大きいんだろう。」
朋子も清輝も同感でした。
「そうよ。2歳にして泣かないってどこかおかしかったのよ。」
「それ以上に、父さんみたいに記憶力抜群の京子が、秦野家に来るよりも前のことを全く覚えていないっていうから、余程だよ。」
「まあ、我々が話していても眠ってるところを見ると、余程緊張していたのだろうし、今はその分安心してくれているのだろうから、我々の責任重大だな。清輝も朋子も頼むぞ。」
「当然だ。未来の妻だし。」
「そうよ。未来の娘だもん。」
それでも、清輝に抱かれてぐっすり眠っている京子でしたから、微笑ましい反面、彼女が抱える問題の深さも感じられました。

神坂家に着いて京子を起こすと、彼女、慌てまくっていました。
「きゃあ、清輝に抱かれて眠ってたの、私。」
「うん。でも、嬉しかったな。」
清輝としては、正直な感想でした。
「何が。」
「だって、それだけ安心してくれたってことだろう。」
確かにそうなのですが、京子自身の感じ方は違っていました。
「うーん、安心したって言うのとは少し違っていた。なんだか、私が帰るべきところに帰れたって感じかしら。」
「ふーん、でも、僕の腕の中が帰るべきところなら、光栄だ。」
すると京子が恥ずかしそうに顔を赤らめました。
「とってもいい気持ちだったの。ありがとう。」
実は、性的な快感も伴っていましたから、京子は清輝の妻になった気分でもあったのです。
「改めて、京子を、神坂家に迎えるよ。君はもう我が家の一員だ。」
俊一郎に玄関で言われると、京子は深くお辞儀しました。
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

続く。

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