えーっと、神坂夫人美奈子ですが、しっちゃかめっちゃかになって来ましたから、ドクター・カオス本人?と対談しつつ、解説してもらうことにします。
「今、あなたの前世記憶の状態は、どうなっているの。」
「どこまでが前世記憶か、と言う問題が生じるけど、原作のGS美神のドクター・カオスほどではないにしても、順調に忘れて行っていることは、確かだな。大体、そもそも大元となったと思われる、「レムリア物語」自体が、1995年に35日間6か国巡らせてもらった海外研修時に、パリやら、デュッセルドルフやら、アメリカ国内線の飛行機の中で、隣になったことから突然話しかけられたUFOおじさん(ルロイ・コッター氏という当時72歳の有名なUFO研究家だった。)との会話やらから導き出されてきた、前世記憶というよりも、アカシックリコード由来のものが多いから、一言では説明できない部分がある。」
「その記憶は、残っているの。」
「大分忘れたけど、逆に現世の記憶の方が危うい。特に、短期記憶は、自分でも笑ってしまうぐらい、あっという間に消える。」
夫、まだ健忘症まで行かないレベルですが、忘れっぽくなっていることは確かです。
「逆に、前世かなって思う記憶の方が、残っているってこと。」
「そうだ。むしろ、一番古いのかなと思っている、レムリア編の記憶の方が、文字に書き起こしたせいか、残っている。」
記録的に書き始めたら、百数十万文字の大長編小説?になったのです。
「他には、どんな時代があったの。」
ギルガメッシュ叙事詩みたいな話もありましたから、あれは、シュメール以前と思われます。
「元の元と言うか、レムリア編で、サクヤ王女と結婚する時に、時空を超越して原初の世界に飛んで行ったりしたから、あれが一番古いかな。」
「何か、近年、否定意見も出てるけど、ビッグバンは、あったのかしら。」
「見た限りでは、なかったな。」
「じゃあ、何があったの。」
「うーん、多分に哲学的な話になるのだが、まず、光があり、それから混沌があり、闇が生まれ、その後ようやく物質が生まれたって感じだったかな。」
確かに、多分に哲学的と言うか、宗教的です。
「レムリアよりも後は、点々としているけど、本当はずっとつながっていたのかしら。」
「ああ、これこそ、みーんな忘れたパターンだな。パカル編は、アステカ時代みたいだし、かと思えば、大分飛んで、日本の平安時代や鎌倉時代、江戸、明治、大正、昭和、とつながってくる。」
「何故、近世は日本なのかしら。」
不思議です。
「ああ、これね、恐らく言語の問題だと思う。近世の記憶は、言語との結びつきが大きくなったから、日本語中心に統合されたんだと思う。」
しかし、夫は、英語は堪能ですし、フランス語、ドイツ語も、かなり理解します。
「英会話は得意でしょう。それでも、日本語なんだ。」
「そう。得意とは言っても、現地では順応する才能があるってだけで、帰国したら、成田できれいさっぱり忘れた、ではなく、日本語の記憶に変換されている。」
確かに、海外研修の時も、その後の海外出張の時も、現地ではいろいろな言語を話している映像まで残っているのに、記憶は日本語なのです。
「だから、日本語ってことなのね。」
「おそらくそうなんだと、考えている。」
「それでも、原作のドクター・カオス並み、いや、それ以上の年月、下手すると、何万年、何億年のスケールよね。」
彼の前世記憶を考えると、そうなってしまいます。
「そんなものだから、僕は、命なんて、いい加減なものだとも考えている。」
大変慎重で、命を大切にしていると思われる彼らしくない発言です。
「命は、大切でしょう。」
「それは、否定しない。でも、僕の前世記憶、切れ切れではあるけど、単に途中を忘れているだけで、つながってもいるんだ。だから、命、というと語弊があるな。魂は、永遠に不滅ですって言ったらいいかな。」
「巨人軍の某監督のようなこと、言うのね。」
「自分の経験に素直になると、そう結論づけることができる。」
「死ぬ時って、辛いもんじゃないの。」
「いや、全然辛くはないな。単に、肉体から抜け出て、次に移るだけって、感じだな。僕自身の経験で言えば。」
確かに夫は、全く死を恐れていないように思われますし、臨死体験だけでなく、脈が15分途切れたのに、普通に生きていて、病院の医師が、「どうして、脳死していないんだ。」と、首を傾げたこともあったのです。
「まあ、常識から言えば、あなたは、特例中の特例だと思うわ。」
そうとしか、言いようがありません。
「美奈子は、僕の転生の仲間、転生を司る神様のイギギさまが、「腐れ縁とも言えるほど、君と縁の深い魂」と呆れた、特殊なソウルメイトだから、その感覚、少しはわかるのでは。」
言われてみると、私自身にははっきりした前世記憶はないのですが、彼と初めて会った時、絶対どこかで会っているはずだと思ったのです。
でも、聞けば聞くほど、彼は大阪育ち、私は山形のど田舎育ちでしたから、接点はないし、以前に会っていることは、ありえなかったのです。
そして、私は、初対面の彼を見た時、正直に言えば、「この男、欲しい。」と思ったのです。
その時の彼の感想では、私に対しては、「情熱」でも、「恋愛の情」でもなく、「血の情念」を感じたと言います。
後年、解説してもらったら、私は、前々世で、彼と恋人同士で、彼の子供を宿しながら、結ばれずに、お腹の子供を道連れに自殺した悲劇の相手だったから、「血の情念」だったのです。
だから、彼を見て、欲しいと思ったのもむべなるかな、というところです。
でも、前世記憶が無くて良かったと思える、恐ろしい関係です。
それでも、彼は豪傑で、まだ6歳の子供の時に、赤い襦袢姿で、首に細い帯を巻いて、口と足の間から血を流しながら、「悲しい、悲しい、赤ちゃんも道連れにしてしまった。」とつぶやきながら、物置小屋(何と、私が自殺した家の廃材で建てられていたとのこと)の中を歩き回っていた、私の怨霊の姿を幻視して、こう言ったのです。
「悲しいね。でも、巡り合えたら、幸せにするよ。」
何と、当時大阪の某地域には、私?は、お屋敷の若旦那の慰み者にされて、首を吊って自殺して、怨霊になって、三代に渡って祟ったと言う伝説さえ残っていたのですから、知る人ぞ知る怨霊だったのです。
そして、どういうメカニズムなのか、彼のこの言葉、何十年も前に自殺した私の怨霊に伝わったのです。
だから、私は、彼を欲しいと思い、彼は、私の正体?に気付いて、初対面の時に、「未来の妻と出会った。」と日記に書き、1年遅れましたが、本当に、私と結婚してくれたのです。
そんなすさまじい関係の私と彼なのですが、いろいろありながらも、4年後には、金婚式を迎えることができるまでに、長続きしています。
前世のことはどうでもいいから、私よりも長生きしてください。
それが、私の唯一最大の望みです。

夫婦二人だけになった我が家のお伴、二匹の黒猫、ニコとヤマトです。