『廃車』松波太郎・・・75点
動かなくなる軽自動車をタダで中国人にくれてやり、タダでくれてやる条件として廃車に出すよう念をおすが、怠惰のためか中国人は廃車に出さず、自動車税がかかってくる。中国人に何故廃車に出さないのかと抗議すると、壊れかけの車をわざと自分に譲って騙したと非難される。
片言の日本語を話す中国人相手のやり取りはそこそこ面白かったです。
ただ、そこからまた何か物語が派生したりなんかするのかなあと思っていましたが、さにあらず。
スケールは小さいです。
だから、逆にいいのでしょうか。
私なんか、スケールの大きすぎる話を書こうとしていて、いつも破綻してしまいます。新人賞をとるには、日常の小さなワンシーンをこじゃれた感覚で切り取ってやった方がウケがいいように思うのです。
書きかけの小説が、120枚の長さまで書いていますが、ここから要らない部分を削ったり、また必要な部分を書き足して、完成はいつになるか分かりませんが、とりあえず、スケールの大きなままで突っ走ろうと思います。
話を元に戻しますが、この作品は、読んでいて、割とすらすら読めますし、面白いと思います。
面白く書くのって、なかなか技術が要ると思うのです。
なかなか面白く書くのって難しい。
文学界新人賞受賞作です。
そこが評価されたのかな?
今から選評を読んでみるので分かんないけど。