『東京タワー』リリー・フランキー・・・90点
死の病を治すために入院したり、自分が死んだ時の葬式代を気にかけたり、人が人間らしい最低限の生活を送るためにもお金はかなりかかるものなんだなと改めて思いました。
この本が多くの人の心に響いたのは、作り話でないリアルな話が書かれていたからだと思います。
私は癌には今のところなったことがないので知らなかったけれど、癌ってすごく怖い病気だと知りました。
まず、もの凄く苦痛が伴うらしいこと。モルヒネも何度か使ううちに効果が薄れてしまうようです。
第二に、治療法がないらしいこと。
初期に外科手術で取り除く以外に有効な手立てがあまりないようです。
抗癌剤治療はこの本を読む限り、リリーさんのお母さんの体を激しい苦痛とともに衰弱させはしたものの癌細胞には有効な手立てにはならなかったようです。
母親が癌治療時に入院していた病院の看護婦さんたちの事務的な対応も印象的でした。
お母さんが亡くなった日に見送っていたベテランの看護婦さんのあくびとか。
あと、病気の治療は診てもらう先生の腕によってかなり結果が違ってくるものだと思いました。
自分の健康に気をつかうなら、まずは病院選び、先生選びから慎重に行った方がよさそうです。
この本を読んで、みんな生きるために精一杯がんばっているんだなと思いました。
今回、津波被害で多くの方が亡くなりましたが、私たち庶民よりも安全な場所で充分な報酬をもらっている政治家の人たちにはもっとしっかりしてもらいたいです。
蓮舫さんとか、個人的にあまり好きじゃないです。
震災にかこつけて増税しようとしている民主党は退場した方がいいと思います。増税の前に自分たちの身を切ったり、子供手当てとか多すぎる支出をカットすべきでしょう。
リリーさんの母親のように自分の葬式をあげるのに気を使わないといけないくらい大部分の人たちは生活をするだけで精一杯なのです。庶民を守るのが政治家の仕事なのに、庶民から搾取することしか考えていないかのようです。