『あしながおじさん』J・ウェブスター・・・95点
どうもレビューが日本文学に偏りすぎているので、これからはすこしジャンルを広げていこうと思って、今回は私も前から好きな児童文学からチョイスしてみました。
真ん中あたりで間延びした感があったのですが、ラストの「仕掛け」でどんでん返しがありましたね。
この作品は古典といってもいいものでしょう。
私が点をつけるのも何だかおこがましいのですが、評価をわかりやすくするためにやっぱり点数をつけることにしました。
あしながおじさんに手紙を出すという設定が成功をうんだ秘訣でしょうね。
孤児の哀しさというものも読者の手にとるように描かれてもいますし、だからこそ、嫌らしさを感じさせないで感動をもたらしているのだと思います。
<あらすじ>
捨て子の女の子アボットはある程度成長すると孤児院から出される決まりだったが、成績優秀ということもあり、あしながおじさんの好意により、大学に入学させてもらう。その他にも、もろもろの生活費などの面倒もあしながおじさんにみてもらう。
あしながおじさんがアボットを援助するにあたり出した条件はただ一つ、月に一度あしながおじさんに手紙を出すこと。
あしながおじさんという名前はアボットがつけたあだ名であり、本名はアボットには教えてもらえないし、顔も見たことがない。ただ一つ分かっているのは、光の加減で影が伸び、その人が手足の長い人だった、ということだけ。
だから、あしながおじさん。
アボットは大学生活にも慣れてくると、友人もでき、友人の叔父さんのペンドルトンのことを好きになる。やがてペンドルトンに求婚されるが、あとになって彼を後悔させるのではないかと思い、断る。アボットは目標であった小説家になるという夢が叶い、原稿料であしながおじさんへ借りを返しつつ、ペンドルトンのことを愛しているとあしながおじさんに相談をする。
そして、はじめてあしながおじさんと面会できることになったアボットは、あしながおじさんが意外な人物であったことを知る。