「生きてるものはいないのか」(戯曲)前田司郎・・・80点 | 『にゃんころがり新聞』

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 「生きてるものはいないのか」(戯曲)前田司郎・・・80点

 ストーリーの要約です。
 1組の結婚するカップルがいます。その友人の大学生が結婚披露宴の出し物を何にするか話しあっています。
踊りを入れたりした方がいいんじゃないか、とか。

 当の婚約者たちは、その男性が以前付き合っていた女性を1人プラスした3人で話し合っている。
 というのは、結婚する男性が以前付き合っていた女性との間に子供ができてしまったのだ。
 その昔の彼女は、男に選択肢は何個かあるがどうするのかと迫る。まず選択枝の1つ。
 婚約者と結婚しないで、昔の彼女と結婚するという選択枝。ちなみに、これは当の昔の彼女自身が結婚する意思はなし。
 選択枝の2つ目。
 婚約者と結婚し、子供は昔の彼女が引き取り、養育費だけを支払うという選択枝。
 男は養育費は支払わないという選択肢もあるよねと女に言うが、女はその選択肢はないときっぱり告げる。

 他に登場人物は、病院に入院している女の子や刑務所から出所してきたその義兄、サカナ博士など。

 そのうち登場人物たちがバタバタと倒れて死んでいく。原因は不明。
 病院の地下3階でアメリカ軍が生物化学兵器を開発していて、それが蔓延しているのではないかという噂が流れるが、真偽のほどは定かではない。

 本作で岸田國士戯曲賞受賞しています。それぞれのエピソードは面白いです。小さな話を積み重ねている感じです。
それだけに話にスケールの大きさなどはありません。テーマなどに深刻さなどもないです。