少しの猫背、上がった骨っぽい肩、長い脚。
広い歩幅。広い背中。
肩を揺らす歩き方、緊張した指先、ふいに感情を消す黒い瞳。
優しくて、朗らかで、穏やかで、誰からも愛されて。
静かだけど激しくて、孤独なミナト先生。
その相反はミナト先生そのものだけど、ふとした瞬間に相葉雅紀がいて。
また会えて、ほんとうによかった。
同じ時代を、時間を生きていて、距離は離れていても同じ空間、同じ時間を過ごしていることが、どれほど尊いことか。
噛みしめて、全てを刻み込んだ。
いつでもそこにいて、すぐ会えると思ってた父と何の予兆もなく突然に永遠のお別れをして、生きてるって何なんだろうなって思ってたときに訪れたもの。
大切な人と過ごす時間が何よりも大切であることに気付いたからこそ、こんな機会を貰えたのが今なんだと不思議な気持ちになった。
顔を見て声を聞いたら、ああやっぱりわたしはこの人のことが堪らず好きなんだなぁと思った。
同じ時間を過ごすこと。
同じ時間を生きてるってこと。
奇跡だ。
幾度でも、わたしの心にようこそ。
また会えてよかった。