★この世界の(さらにいくつもの)片隅に

 

戦時中、主人公のすずが嫁いだ先でどんな風に暮らし何を思って生きているのかを描いています。

 

 好きなポイント

 

戦時中なのにファンタジック

なんでしょう、、、もうこれデザイン?的な感じなのですが。すずが絵を書くことが好きという事もあり、節々で手書きの描写や違ったタッチで描かれる場面が多々あります。これがまた良くて。実際に見てほしいのですが、それがファンタジーのような感じもして戦時中という事もあり、内容はシビアなのに不思議な感覚になります。そしてまた、それがキレイなんです、、、。

 

すずの性格

すずちゃんの性格が、天然ぽいというか。ポーっとしているので戦時中のきつい生活の中でも笑いがおきたり、中和してくれるような存在でした。でも、実はすごく芯が強くて。それでいて優しいすずちゃんが好きです!声を担当しているのが、のんさんなのですがこれがまたすずちゃんに合っていてすごく良かったです!私は広島弁はよくわからないですが、あんなふうに自然にはなせるのも本当にすごかった~!

 

周りの人達との暮らし

時代ということもあるけど、周りの人たちと一緒に暮らしていくあの感じが好き。もちろん、状況下で協力しなければいけない、というのもあるでしょうけど、ただでさえ食べ物がなくても分けてあげられたり。最後のシーンでも、見知らぬ女の子を連れて帰るシーン。自分が生きていくだけでも大変な状況で、さらに一人背負うことができる人たちの優しさ、凄いです。

 

ちゃんと戦争の恐ろしさも伝わる

全体的な雰囲気は戦争映画としては、きつい方ではないと思います。戦争の戦いをいうより、当時の暮らしがメインなので。でも、ちゃんと最後に戦争の悲惨さをみせてくれます。それは、すず達に引き取られる女の子と母親のシーンなのですが、結構ショッキングです、、、。あとは、すずが右手を失うシーンも。

 

とにかくですね、とても良い映画でした。リンとの関係もよかったです。ただ生きるだけで十分なのでは、と思えました。その中で目の前に現れた、やるべき事を一生懸命にやる。で、人に優しくする感謝する。それを繰り返していったら自分が死ぬときに「よかった」って思える気がしました。