さて胡桃が臭い件ですが、まず原因を探ります。
どこが臭いのか、感知した所を更に究明し改善に導くために、センサーを用いて解明していきます。
センサーとは己の鼻です。これは勇気いる行為です。やっぱりな所が匂うのか、以外な所が匂うのか、クンクン嗅ぐ行為は変態以外の何者でもないではないですか!
しかし誰かがやらねば。残念なことに右腕の旦那が居ない…それは自分がやらなければいけないということ。胡桃片手に葛藤の最中な私。
『ままよ』とまずは安全であろう腹付近に顔を埋める。
クンクン…異常なし。次はちょっと危険な手足。
先ずは肉眼で確認。異物付着なし。センサーでクンクン…異常なし。
では…では一番危険な臀部周辺の確認作業に入る
生きて帰れよ
クンクン…?クンクンクンクン…
ん?
目視異常なし
おやぁ?クンクン…ここでもない?
端から見れば立派な変態。子猫をクルクル回しながら鼻腔を広げて匂いを嗅いでいる人間を見たら、あなたは『あいつ、何してんだ?気持ちワリー』と絶対思うだろう!?
そんな奴に今私はなっている訳だ!こんな悲しいことはない!
胡桃はクルクル回転させられているのにゴロゴロと喉を鳴らしているのが益々涙をさそう。
おかしいなぁ、危険部位は匂わない。では何処から匂うのだ?
もう半分自棄になって顔を嗅いでみた。おや?この勘に障る匂い…近いぞ!
クンクン…ん?ここは耳。あの甘えてきた時に運んできた匂いと一致!
センサーがここだと感知した。
場所は胡桃の耳、しかし内耳も外耳も特に異常なし。実体のない匂いに不信感を覚えたが、今は己のセンサーの不快指数の高さを除去するのが最優先とし、風呂へ連行することにした。
胡桃の運命やいかに!
次回『由美かおるになった胡桃』お楽しみに!