愛媛新聞またもや低レベル社説 | ふるさとを守りたい、子供達の未来を守りたい

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愛媛新聞平成25年1月28日社説電気事業法改正発送電分離見送り改革後退だより抜粋
電力改革の柱となる電力会社の送配電部門を分社化する発送電分離や家庭向け小売りの自由化は見送られる見通しだ。茂木敏充経済産業相はその実現時期を盛り込む意向を示すものの、制度の具体化に欠け改革スピードが後退した感は否めない。


発電、送電、小売りの電力事業は地域ごとの大手電力会社10社がほぼ独占している。これを見直し新規参入しやすい競争環境を整え、脱原発や電力の安定供給、料金引き下げに結び付けることが何よりいそがれる。政府はしっかりと改革の工程表をつくり、実現へのレールを敷くべきだ。

反論
確かに今の体制を改善する必要はあると思います。しかし、この記事はあまりにも偏り過ぎてはいませんか?なぜ電力自由化の問題点について一切記述がないのでしょうか?電力自由化は価格競争によって電気料金が下がる、サービスが向上するといったメリットがある一方で、電気事業を普通の民間企業と同じように完全に自由化してしまうと利益追求があまりにも優先されすぎ、過度な値下げ競争によるコストカットで設備の維持管理や人材育成、災害時の復旧のための備えのための経費が削られたり、採算の合わない過疎地のサービスが低下するなどの問題点も考えられます。行き過ぎた競争が安全性の軽視につながり悲劇を生んでしまうことは「高速ツアーバス事故」や「ユッケ食中毒事件」等で証明されたではありませんか。電力分野でも電力自由化をしたアメリカなどでは、停電の頻発も実際に起こっていますし、昨年ニューヨークを襲った大型ハリケーンの際の電力復旧の遅れも行き過ぎた電力自由化の影響が一因として考えられます。これまで、台風や地震など自然災害がきわめて多い日本で被害を受けても電力の復旧が比較的早く行えて、停電を頻発させず安定供給してこれた理由の一つとして地域独占で競争にさらされず経営がが安定していたため維持管理や災害に対する備えに十分に投資出来たことがあることは間違えないと思います。こういったメリットとデメリットをバランス良く書き、それを踏まえて、いかに公共性を担保しながら同時に一定の自由化を進めるにはどうすれば良いのか考え、提案していくのが社説というものではないでしょうか?

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