転校少女歌撃団がGALETTeの「じゃじゃ馬と呼ばないで」を歌うこと、
わたしは嫌だった。
転校少女歌撃団に加入したんだから、転校少女歌撃団として活動してほしかった。加入してまだ数ヶ月のこのタイミングでやることもいまいち分からなかった。
ただ、GALETTeの曲が死ぬのも嫌だった。
音源があること、映像で残ってること、生かすも殺すも自分次第なこと、分かってる。過去のライブを頭の中で再生すればいい。分かってる。ただ「じゃじゃ馬と呼ばないで」の楽しさがこれ以上更新されないことがさみしかった。
なんとなく聴きたくなかった。見たくなかった。あのときのじゃじゃ馬なんてどこにもない。感情がごちゃまぜだった。だから、やるらしいって空気が流れたときも何も言えなかった。
だけど、
初めてライブで転校少女歌撃団の「じゃじゃ馬と呼ばないで」を観たときに頭より先に、体が喜んでた。心が喜んでた。
ものすごくシンプルなことだった。
数回見てみると、もっと心は喜んだ。
転校少女歌撃団が"GALETTeの「じゃじゃ馬と呼ばないで」を歌ってる"んじゃなくって、転校少女歌撃団が「じゃじゃ馬と呼ばないで」を歌ってたから。そう思えるものを見せてくれたから。
ある時に、香穂も、さやかちゃんも、不安そうに感想を聞いてくれて、2人に「ありがとう」って伝えた。
文章だけで見るとアスペっぽいな。や、完全にアスペだったな。「どうだった?」「ありがとう」だもんな。
でも本当に自然に出た気持ちだった。
そうだよね、一番不安なのはいつだってメンバーの方。
GALETTeのじゃじゃ馬が好きすぎて、勝手に複雑に考えてたけど、あの頃のじゃじゃ馬はあの頃のまま、GALETTeとGALETTerの中で大事に残ってる。それはずっとずっとずーっと大切にしたい。
わたしはあの日、ReNYでかかった魔法にはかかったままでいたいんだ。
昨日のリリース日に香穂が泣きじゃくりながら「じゃじゃ馬は転女の曲です」って言った。
もうその瞬間に、決まった。
生まれ変わったじゃじゃ馬は、転校少女歌撃団の現場で、みんなでこれから大切に大切に育てていく。
転校少女歌撃団にはいい曲がある。いっぱいいっぱいある。じゃじゃ馬をいい意味で大切にし過ぎずに歌いつづけてほしい。今回の表題曲の「この世界にサヨナラして」も、メンバーの、特に莉世と恵美ちゃんの届けるチカラが凄くて、いつも泣きそうになる。
「じゃじゃ馬と呼ばないで」と「この世界にサヨナラして」の歌詞を改めて読んでみたら、ただの偶然だろうけど気付いたこともあって(すぐ繋げたがるのはヲタクの悪い癖)、これが1枚のCDに詰め込まれてるのって…なんていうか…ものすごくコスパがいいんじゃないかと思った。(語彙力)
窮屈な部屋にサヨナラ手を振って、
矛盾だらけだったこの世界に
涙であふれたこの世界に
サヨナラして、
転校少女歌撃団はどこまでいくんだろう。
どんな世界を見せてくれるんだろう。
もしかしたら、わたしはもう新しい魔法にかかってるのかもしれない。