本日の仕事術はプレーンテキストで残しておくをお届けします。ICTシステム開発ではクラウドサービスの活用や連携が当たり前になり複雑性が上がっています。そして機械学習(ML)ブームでデータを様々なデータ基盤を構築するクラウドサービスに投入するようになってきました。他のデータ基盤を試してみたくなってから困ったことが起きています。データをデータベースから取り出す(エクスポート)ができなかったり、独自のフォーマットや制御符号が含まれるバイナリデータだったりということに気付きます。つまり、クラウドサービスをやめるにやめられないロックイン状態ということです。
ITあるあるですが現状に合わせて開発して業務やサービスに活用し始めしばらくして改修しようとして困るのです。ローコードやノーコードといったソースコード記述しなくてよいシステム開発と組み合わせられていると改修ポイントが依存、影響を与えてしまう部分の特定が困難です。グラフィカルな開発画面で機能部品を並べたり、コネクションの線を結んだりして動くものが作れてしまうので、仕様書やパラメータシートといった開発ドキュメントを残さずにトライアンドエラーで作って終わりということもよくあると思います。
ガリガリとソースコードを書いていたころはライブラリ名や関数名であたりを付けて検索して依存を調べるテクニックが通用しました。grepコマンドで一致する文字を見ていく速度に対してローコードやノーコードでは専用の開発環境で画面を開いて検索したり、ロジックの中身を一つ一つ見ることになります。
システムの保守性を高めるために、可読性、可検索性を上げる工夫が要ります。
・プレーンテキスト(平文の文字列)で仕様書、設計書を残しておき、ローコードやノーコードの開発環境の機能、ロジックと対応関係を明確にわかるようにしておく。
・命名規則を決めて幹から枝葉をたどれるようにしておく。
・仕様書、設計書、環境の変更の記録を残しておく。
デジタルデータの存続力はプレーンテキストが強いのでアプリ依存の無いテキスト形式でのデータを残しておくことが重要ポイントになります。
以上、仕事術 プレーンテキストで残しておく でした。