生成AIの次は意思決定AIか | 特選街情報 NX-Station Blog

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IT界隈では生成AIでビジネスを改革しようとしたり、省力化、自動化といった方向性をもって業務へ適用していこうという動きが盛んです。生成AIの目的とするところは人が作っていたような文章、画像を代わりに作らせようというところであり、何らかのAIエンジンからの生成物の出力があってゴールとなります。生成AIを活用できましたでめでたしめでたしでよければポイントを絞って小規模に始めれば成功できるでしょう。

 

しかし、事業活動そのもの、営業活動に使おうとか考えると途端に難しくなります。Webランディングページや営業資料、提案書では成果を出してこそです。生成AIで作ってみましたでは済まされません。プロンプトでのやり取り回数の増加の制約もあり、人が見て満足するものが生成するまで手間がかかります。使えないコンテンツをいくら作っても仕方がないので途中から人が直すといったことが行われています。商談する人同士の感性や資料の良し悪しとは別の購入背景があるので少数のデータでは良い結果につながらないでしょう。それでも人が直して部分を再学習させれば資料作成の手間は減るでしょう。もしも誰にでも結果が出るようなうまく行くパターンが見つかった場合には門外不出となるので自分のところで学習データを整備しなければならないでしょう。

 

資料の枠組み、テンプレートを先に用意して対象の顧客に合わせて中身に当てはめていくアプローチにするとどうでしょうか。先に挙げた生成AIの活用よりも進めやすいのではないでしょうか。生成AIは複数パターンを作成させるのは得意です。人に指示してやらされていたら、どうせ使うのは1つだから無意味だと言われかねないような指示をこなせます。

 

こうして生成AIの活用をすると仕事が無くなるどころか増えるのが、意思決定です。提案する側であればどの資料を使って提案するのか、提案を受ける側であれば利のある内容なのかといったチェックをすることになります。ゆくゆくは投資などのビジネス判断に対して成果報酬型の意思決定AIサービスも登場するでしょう。

 

<OODAループ>

OODA Loopとはビジネスなどの戦略を考えるときに使われる、観察(Observe)、状況判断(Orient)、意思決定(Decide)、実行(Act)の繰り返しのこと。

 

機械学習によって2つのOについては観察(Observe)、状況判断(Orient)は人間を超えるレベルに進化してきている。例:監視カメラ、異常検知

 

 

 

ところでこれから先、商品やサービスの購入のための調査や問い合わせのためのネット検索が減少するのと並行して、生成AI使ったありふれたコンテンツの氾濫、人間のインターネット利用に対する過剰なネット広告が問題になる未来が見えてきました。

 

今まではインターネットへ発信される情報の多くはクリエーターの発信欲と広告収益ビジネスモデルによる経済的利益によって支えられてきたました。読者は多様性に富んだ意見、さまざまな知見が無料で入手できました。

 

発信者はアクセス数を稼ごうと、過激な内容でインプレッション(影響を与えた回数)を増やそうとする行動に出るようになります。以前は流行したテーマの類似書籍が書店にたくさん並ぶといった現象だったのが、現在はSNSの拡大で瞬時に類似コンテンツがタイムラインを埋め尽くすといった現象に変わりました。あることないこと書いていた新聞・雑誌がネットメディアや動画チャンネルへと変わったことで伝播力を手に入れたと思います。

 

本題とはそれますが、目的を持たずに、漫然と何か目新しいこと、面白いことがないかと惰性でネットを利用すると危険です。流言飛語、不確かな情報によって、煽動されたり、詐欺に遭いやすくなると考えられます。

 

 

ナビ得