2020年にテレビ広告を抜いたネット広告ですが、ネット広告が停滞期に入ってきていて消費者目線で意味のないアピールをわざとするような広告が目立つようになってきました。広告規制に引掛からないぎりぎりの線を狙っていると思われます。字ずらだけ読むと優良な印象です。
広告表示規制があり、商品やサービスについて虚偽の説明をすると措置命令が出るため、虚偽にならない程度で凄そうな表現や信用できそうな表現を用いています。読み手の理解力不足をいいことに誇大に見せて印象操作をすることを狙っているようです。
消費者目線で意味のないアピールポイントの例:
・一瞬で完売
・売り切れ続出
・店長のおすすめ品
・芸能人おすすめ
・NHKで放送(紹介)された
・伊東家の食卓で取り上げられた
・王様のブランチで取り上げられた
・TV番組で優勝
・楽天No.1
・○○ランキング1位
・行列店の品
・赤字覚悟
・大出血サービス
・全額返金保証
ここがダメ:
完売:商品の生産や供給に問題があります。需要を見誤っていることに過ぎないです。一過性の流行商品であることを売主が暴露しているようなものです。(行列店も同様です。行列ができてしまうのはオペレーションが悪かったり、人手不足や席数不足にすぎません。) 読み手が売切れてしまうほど良い商品だと誤認しているならこの「完売」(売り切れ)表現も優良誤認にならないのかなと思います。
紹介:さまざまな商品をTV番組に取り上げて稼いでいる番組制作会社や広告代理店があり、TV番組自体も広告です。話題になっているから取り上げるのではなく、話題を作るために取り上げています。芸能人や店長のおすすめ品は売れればいいからで、消費者にとって利点があるかどうかとは別です。ニュースバラエティや経済バラエティ番組で取り上げられているので信用してしまいやすいです。
ランキング:狭いサブカテゴリや短い期間の順位だったり、ランキング自体が広告作成者のお手盛りということが少なくありません。対象数中の何位なのかを確認できるようになっていないランキングは参考にしないほうが良いでしょう。
赤字覚悟:商品やサービスの価値が少なくて赤字になりやすいのであればあなたにとってもおそらくは不用な品です。転売できないような悪い商品ということです。そもそも儲けるために商売しているのに「赤字」をウリにしている会社は信用できません。
景品表示法 表示規制 [消費者庁]
→令和4年度における景品表示法の運用状況及び表示等の適正化への取組