仕事術 仕事はやることよりもやらないことの方が難しい | 特選街情報 NX-Station Blog

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本日の仕事術は 仕事はやることよりもやらないことの方が難しい をお届けします。

 

様々な組織の事例としてSDGsやDX推進の話題がニュースになっています。そういう事例を見るとうちの組織でも負けずにやろうとか、流行っているからやろうと計画を立てて仕事を増やすことをしてしまいがちです。

 

SDGsは持続可能な開発目標ですし、DXはデジタルトランスフォーメーション、つまりビジネスや組織の活動・内容・仕組みを戦略的・構造的に再構築していくことを示す言葉です。どちらも流行っているから新しい取り組みをするという意味ではありません。どちらも世界・国家、組織を持続することを目指していると言えます。

 

対外的な「仕事をやっている感」の演出であったり、目標管理制度の下で働いている組織人としてバズワードを散りばめた目標と計画と確実に得られる成果としてSDGsあるいはDXはとても重宝しています。

 

今までやっていた仕事を単純に止めると、サボリだと言われてしまうものですがSDGsは17の目標のどれかと関連付けて削減の言い換えとしてとても便利です。やめられないけど変えたい仕事はDXがとても便利です。システムの更改やベンダーの変更の言い換えにも使えます。国連や諸外国でも取り上げた言葉は使いやすく、それっぽい写真や図表とともにきれいな資料を作るにわかICコンサルタントも大活躍です。

 

複雑になりすぎた今日の社会では、仕事の本質的ではない部分をやめていくことが難しいけれど大切だと私は考えています。やめることはアピール度が低いので本当に強いリーダーシップがないとできません。何か目標を掲げて「みんなでやろう」という方が言いやすいのです。「〇〇をやめましょう」と目標を定めると、その結果として私は「〇〇をやめました」だけでは済まずコスト削減できたとか、環境負荷を軽減したとか目に見えるメリットが求められます。ワーカーとしての立場ではDXが進んでRPAで代替できるのでこの仕事はいらないと分かっても、代替されるとポジションが無くなるのでやめられません。今よりもコストがかかるようなことになりがちです。

 

本当に良いことで常にやった方がいい仕事も当たり前になりすぎてアピール度がありません。普段の仕事で法律、規則を守るとか、道義的に正しいことをすることです。大多数の組織、働いている人がきちんとしていますがそれゆえに注目されません。悪目立ちで度々ニュースになりますが、例えば製造業の設計・検査の不正だったり、飲食業のおとり広告が思い浮かびます。

 

PAYサービスのイラスト

 

不正に手を染めるところまでいかなくても持続不可能な大量のポイント還元など一時的なキャンペーン施策で終わってしまうようなことは本当はやりたくないのですが、話題性があり注目度のアップがあまりにも大きいのでやめられなくなっています。

5千円で売り出される1万円分使える地域商品券、なんとかPayとか、クレジットカードの還元率競争がそれです。数字で分かりやすいお得感のある施策で常に目立っていれば話題になり、すぐに数字が上がります。こうして考えると短期で一過性の成果を狙った仕事をやる方が簡単であることがわかります。

 

話は変わりますがインターネットの活動を地道に10年、20年とやってきたWebサイトのアクセス総数よりも、ひと時でも著名なポータルサイトに載った時のツイートへの1日のアクセスを超えることができません。それゆえに短期間で成果を上げるために分かりやすいインパクトのある写真、短時間で視聴可能な驚きのあるショートビデオに頼りたくなるのもわかります。こういうコンテンツをオリジナルで量産するのは難しいのでどこからか持ってくるようになりがちです。そうなるともうパクリ、不正行為です。

 

不正ではありませんが、アクセスを集めるために検索キーワードの結果のトップになるために広告を出し始めると、やめられなくなります。広告出稿をやめるとアクセスが来なくなります。アクセスが来なくなると売り上げが立たなくなるのでWebサイトの運営を続けられなくなります。

 

近頃のスタートアップや新規上場企業では低金利の環境を活かしてかなり無理をした資金調達で広告費用をかけて急成長をしてきたところが多数ありましたが金利上昇局面ではそのような方法は使えなくなるので、本当に強いビジネスモデルを持ち、本質的な仕事をきちんとできる企業が生き残るようになるでしょう。「当たり前の仕事」、「やらない仕事」で成果を出し続けるのはとても難しいです。

 

 

以上、仕事術 仕事はやることよりもやらないことの方が難しい でした。