仕事術 失敗を恐れる社会から抜け出す | 特選街情報 NX-Station Blog

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本日の仕事術は 失敗を恐れる社会から抜け出す をお届けします。

第二次世界大戦後、受験、社会人としての成功が一定の法則性の上で成り立つとされる時代が続いてきました。将来に引かれたレールを計画的に進むことがよいことだとする時代が長く続いてきたため、レールを外れないように過度に失敗を恐れる生き方を多くの人がするようになりました。子供は幼少期から進学塾に通い、将来の実績作りに有利な習い事や社会活動をする、親は子供への投資として金銭や時間を使ってサポートするということが定型化していました。

 

一定以上の教育を受けて大手企業に就職する人はそのような過程を経ているので、予想不可能な行動をとにかく嫌い、コツコツと年金をもらうまでとか、死ぬまで働くことに疑問を持たない生き方になっています。日本全体の閉塞感、地方の衰退を見かねて、国の政策でようやくダイナミズムと成長を促すためのスタートアップ支援をしようと動き始めました。

 

参考:

首相官邸 新しい資本主義実現本部/新しい資本主義実現会議
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/index.html

新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画~人・技術・スタートアップへの投資の実現~
令和4年6月7日
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/ap2022.pdf
 

 

日本ではベンチャーキャピタルによるスタートアップへの投資が少なく、新規上場(IPO)への証券取引所、幹事証券会社による審査・評価によって、新規性のある業態が評価されなかったり、反対にビジネスの規模に対して課題に評価されてその後株価が急落ということが頻繁に起きています。上場ゴールと呼ばれる無理な上場でIPO企業の経営者が経営しなくなったりと問題が多いことから起業家、投資家双方が日本を避けるようになっています。

 

起業家

 

2000兆円の個人資産がスタートアップ企業へ投資される可能性はゼロではありませんが、現在の制度を少し変えたくらいでは厳しいと思います。ゼロ金利で普通預金・定期預金に滞留した資金は簡単には動き出しません。起業する側としてスタートアップの創業場所として日本を選ぶ必要性があるのか、グローバル視点で勉強したら失敗を恐れる日本社会から抜け出して海外で起業した方がよいのではないかと私は考えを深めています。急成長しているスタートアップは英語圏で複数の国・地域で商売を始めて加速させる仕組みを利用しており、そのような仕組みが使えない非英語圏かつ経済成長のない日本でローカライズした事業では難しいと思います。

 

世の中の変化を敏感に感じ取っている先進層では、子供を海外の著名大学へ進学させて、インターンでその国の企業に就職して、世界的な人脈やビジネススキルを身に着けるまで日本には戻ってこないようなライフスタイルを設計するようになってきています。

 

日本でスタートアップが出ていないかというと、世界上位になっていないもののそれなりの規模の企業を一代で築いた人はいます。ただ日本の意地悪な人々、身の回りの人から報道に至るまで存在していて成功を妬むので、良い人たちに守られていないとつぶされてしまいます。家族が企業経営者という人が多く、サラリーマン家庭から起業家は出にくいのです。その理由として、スタートアップへお金を出す投資が少ないこと、日本の商習慣(融資)があり、個人保証を付けないと事業資金が借りられないということが挙げられています。個人保証を付けて事業に失敗すると、法人の倒産と個人の破産になって再起不能になるという心配があります。貸主からすると起業した法人と個人の資金管理が杜撰な場合が多く、貸したお金が経営者の懐に入っているように見えて信用できないという点があります。貸主の金融機関が電子マネーや決済プラットフォームごと起業家へ提供すれば、資金の透明性を担保することができるのですが、そこまで入り込めてはいないようです。

 

日本が急に変わらないことを前提に日本で起業する場合、起業を自己資金で賄い、稼いだ資金のみの無借金経営をすることで成長速度は遅くなろうとも、低リスクでやり直しの効く起業は可能だと思います。地方自治体の給付金をもらうことを考えて、狭い地域での事業を考えてしまうとその後の展開がやりにくくなりそうです。

 

インターネット、AI、仮想空間関連の事業を考えているなら、創業の地は日本である必要はないかもしれません。各国のビジネスにおける規制、税金を調べて、知的財産やオペレーションを各国に分散させて法人を設立、米国で上場させるのがスタートアップの資金調達、上場後の成長によさそうです。

 

仕事術 失敗を恐れる社会から抜け出す でした。