仕事術 ブログサービスの未来を考える | 特選街情報 NX-Station Blog

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本日の仕事術はブログサービスの未来を考えるをお届けします。

 ブログ(Blog)の起源は日記や社会的な出来事に関する意見をWebページに記録(Log)し、公開するための仕組みやその仕組みを提供するサービスにあります。Webにlogするということを略してBlogというようになりました。

 ブログは個人やグループで運営され、ブログシステムには記事の執筆・投稿、写真などを構成するテンプレート機能や時系列やテーマ別に一覧を自動構成する機能などが備えられています。ホームページ作成ソフトのような編集ソフトなしに執筆できるようWebサービスとしての機能を持つため、HTMLのタグなどを知らなくても手軽に書けるようになっており、PCのブラウザだけでなくスマホからの投稿も可能です。ほかの運営者と意見交流をする仕組み(トラックバック、コメントなど)の機能を持つほか、ランキングや検索など独自の機能を持つものもあります。

 

 

ブログ

 

 ブログサービスとしては、自営か他社利用かで2つに分けられます。自ら運営するサーバ上でブログシステム用のソフトウェアを稼働させる方法とブログサービスを提供する事業者を利用する方法あります。

 ブログシステム用のソフトウェアとしてはWordPressやMovableTypeが有名です。自前のサーバ・独自ドメインでの運用による自由度がある反面、サーバやシステムのライセンス費用、運用コストがかかります。なお、ブログのために自前サーバを持つのは余程の大規模でない限りは避ける傾向にあり、そのニーズを取り込むためにクラウドサービス型のコンテンツ管理システムとしても発展しており、サーバを自前で持たずにサービス利用も可能になっています。他社利用の形態も選択できます。

 ブログサービスを提供する事業者としては、ブログ専業、通信事業者(ISP)のオプションサービスなど様々な事業者が提供しています。基本機能を無償版として提供する事業者が多く、事業者同士の競合が激しい業界です。アメーバブログ、ライブドラブログなど大手ブログサービスでは、無償版では利用者は指定されたドメイン上にサブドメインとしてブログを開設する形態をとり、独自ドメインや追加機能は有償オプションとなります。大抵の無償版はブログサービス事業者が広告収入を得る仕組みになっています。

 ブログ執筆を生業としているブロガーは気楽な稼業と思われがちですが、ブログサービスの継続性を気にかけ、収益を上げながら継続的に自発的に記事を書くということはかなり大変です。一次情報として実体験をもとに独自の取材で動画や写真などの素材も用意できる執筆者は少なく、公開情報に自身の切り口で意見を付け加える二次情報、あるいは二次情報を収集・事実チェックしてまとめた三次情報による記事を公開してコンテンツの充実を図ることになります。三次情報の記事ともなると大元の情報源は何処の誰だかわからない状態で結論ありきで纏めるため発信者に都合のよい記事になりがちで信憑性に問題があります。

 近年で特に酷かったのが掲示板やTwitterからのコメントを集めたまとめサイトです。フェイクやデマを流したり、非科学的な情報を捏造した資料を使って科学的に見せかける似非科学でネット上に低質な情報を大量にばらまいていました。そのうち、うその情報を通り越して、迷惑行為をして多くの批判を集めるような記事を公開することでアクセス数を稼ぎ、広告収入を増やしたり著名になることで利益を得ようとする輩が出てきました。手軽に執筆・公開ができるブログサービスの特性はデマブログやスパムブログを生み出す悪いブロガー土壌となり、無償版提供をしている事業者に対応コストとして跳ね返ってきています。

 ブログサービスの事業者は収益性の低さから、大手企業を母体とするところでも撤退することが増えていいます。今までもYahoo! Blogのサービス終了(2019年12月15日)、so-netブログの事業譲渡(2020年6月1日)、現在進行形でBIGLOBEのブログサービス「ウェブリブログ」※の終了予定(2023年1月31日)と複数例を挙げることができてしまいます。

 

ウェブリブログサービス終了(2023/1)のお知らせ

 

 

ブログサービス終了は今に始まったことではありませんが、最近のエネルギーコストの高騰、ブログシステムのサーバの基盤(Linux、Windows Server)の更新時期を考えるとブログサービスの終了はしばらく続くと思われます。事業者のサービス終了に合わせてその都度ブログの引っ越しすることになりそうです。

 

コストやセキュリティを考えると乗り気になれなかったのですが、自主運用でWordPressやMovableTypeを再考すべき時期なのかもしれません。



仕事術 ブログサービスの未来を考えるでした。