本日の仕事術は コンプレックス広告を排除してWebサイトの収益最大化 をお届けします。
汚い写真に添えてシミが消える、簡単に痩せる、美顔機器、目の下のたるみがとれる、爪がきれいになる、頭髪が増える、体毛がなくなるといった身体的な特徴をコンプレックスとして表現する広告が問題になっています。Webページや動画サイトで見かけた人も多くなっていて、苦情が多くなり社会的な問題となっています。
先日12月2日付けで読売新聞でも取り上げられました。
「飲むだけでやせる」「シミが消える」…コンプレックスあおる広告、大手ITが排除の動き [読売新聞]
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211202-OYT1T50128/
このような広告は見る人に不快感を与えるため、審査基準の厳しいテレビや大手新聞では広告として掲載することはできないものです。情報誌や折込チラシなどの独自の基準で運用されている媒体では掲載されていましたが、そのような広告がネット広告に進出してきています。紙媒体だと広告を打つためにコストがかかりますが、ネット広告の場合にはクリック課金あるいは成果報酬(アフィリエイト)課金といわれる広告バナーをクリックされたり、商品が売れた時にだけ払う方式のため、広告主は低コストで大量の広告を出すことができます。Webページでコンプレックスを解消することができるとうたった商品は医薬品としての効能が不確かなものばかりで、効用について書いているのは商品の販売元ではなく、主に成果報酬(アフィリエイト)を狙って広告経由で商品を売るために広告を出している者のようです。
PPC:Pay Per Clickという方式の広告ではクリックしたときのみ広告主が広告費用を払います。一般の人には醜くて見たくなるような内容であればあるほどクリックされないのでコストがかからずに広告を表示することが可能です。こうした広告を排除する動きが始まったという報道です。
巣籠消費の拡大で、ネット広告が成長しているとはいえ、どんなコンテンツにも広告がつくとは限りません。大手のサイトでは目立つ位置は比較的重点的に運用されていますが、自動的に差し込んでいる広告の運用は不十分なことがあります。また、個人で運用しているWebページもあまり広告の審査に時間がかけられないのでブロックできていません。そのような隙間を狙ってコンプレックス広告が浸透してきました。
Webサイトオーナーとしては理想的にはWebページのうち実際に画面に表示される範囲は限られているため、デジタル広告は自動入札でより収益の高く上げられる広告を表示するように運用します。Webページのある部分に広告を表示したいと要求があると瞬時に高値を提示した広告主の広告が表示されます。今ではコンプレックス広告のせいで入札されなかったときにどのような広告を表示させるのかまで気を配る必要が出てきました。コンプレックス広告をブロックするとコンプレックス広告しか表示されないようなコンテンつでは収益を上げることができなくなりますが、Webページとしての見た目がよくなり、読者へ与える印象は改善されるので長期的には良い効果があると私は信じて広告ブロックの運用しています。
こちらの記事に取り上げられている会社のように、基準を満たさない広告をすべて停止したら一時的には売り上げが下がったそうです。読者あってのサイト運営なのですが広告を停止すれば広告収入は減ります。短期の売り上げにとらわれずに、このような措置をとる会社が増えてコンプレックス広告を締め出すことできればよいと思います。
コンプレックス広告やめました 売り上げ減でも挑む理由 [朝日新聞] (2021年8月16日)
https://www.asahi.com/articles/ASP8F4J24P86PLFA00J.html
薬機法:医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
第十章 医薬品等の広告
第六十六条(誇大広告等)
第六十七条(特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限)
第六十八条(承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止)
の各条項で広告の制限や禁止事項が定められています。
サイトオーナーの責任で広告を含めたコンテンツの管理をしなければなりません。それぞれ運用しているサイトによって、基準を作成して審査をすべきでしょう。私の運営しているサイトは、PC、デジタル機器が中心であり、薬機法関連商品やコンプレックス広告を必要とする読者はいないはずなので規制強化を待たずに自分でブロックする方法を取りました。
Google AdSenceでの広告ブロック方法
1. Google AdSence - コンテンツ - 広告ビューセンター へアクセスします。
2. 審査前の「優先的に審査」「表示回数が多い」のどちらかを選択します。
配信前の広告も含めて確認するなら「優先的に審査」を選択します。
自サイトでの表示を止めるには「表示回数が多い」を選択します。
3.問題の広告を見つけたらバナー部分をクリックすると詳細を表示することができます。
4.クリエイティブとして広告の表示URL、リンク先、表示回数、表示サイト、広告主の広告アカウントを参照可能です。
5.広告主自体に問題がある場合には「アカウントをブロック」クリックします。広告の表示を止めるには「広告をブロック」をクリックします。
6.表示URLのドメインの文字列をコピーして、検索フォーム「テキスト、URL、ドメインなどで広告をフィルタまたは検索してください...」に貼り付けて検索し、同じ広告をブロックします。
7.広告ビューセンターでは目視でどんどん確認し、「次のページに移動します」をクリックして進めます。
8. 4~7を繰り返します。
※ブロックした広告は、「ブロック済み」に表示されるので間違って選択したときにはブロック解除できます。
※表示して問題のない広告は審査済みにすると改めて確認しなくて済みます。
良質なコンテンツを継続的に提供することを目指しているので、コンプレックス広告は排除します。
サイト運用者として、読者の望むコンテンツに関連した役立つ広告の表示でWebサイトの収益最大化をします。
仕事術 コンプレックス広告を排除してWebサイトの収益最大化でした。