満室になって
しばらく落ち着いた日々を送っていた
そんなある日
管理会社から連絡が入った
4カ月家賃を滞納している人がいるので
訴訟を起こすために
弁護士への委任書を書いてほしい
というものだった
いつの間に
そんなことになっていたのだろう
滞納者がいる場合
家賃は保証会社で保証されるため
家主には家賃がきちんと支払われる
このあたりは
さすがに大手不動産会社だけあって
しっかりしている
滞納者に対して訴訟を起こした後
その後も支払いに応じなければ
強制退去となる
嫌な知らせではあったが
家主にとって特に
不利になることはなかったので
通常の退去と変わらなかった
「そうですか。
では退去が決まりましたら
速やかに募集をお願いします」
私はそれだけ言った
数週間後 再び連絡が入った
滞納者の家族と連絡が取れ
親が滞納金を代わりに支払ったそうだ
家賃を滞納していたのは
まだ20代前半の若者だった
親から独立したくて家を出たが
入居してすぐ家賃滞納が始まっていた
結局その若者は
その2カ月後に実家に帰ることが決まった