今日は、職場で部下にセクハラの相談をされた話の続きです。

 

もう終わった話かと思っていましたが、最近急展開を見せています。部下のモニカ(仮名)から、通勤途中に毎朝出くわす半裸男が不快だと相談を受けたのが3週間前。社内セクハラ窓口に通報しようかと迷っている段階でしたがその後何も言ってこなかったので、きっと通勤経路を変えるとか、時間帯をずらすとかして、そのセクハラ男と会わないような解決方法を見つけたのかなと思っていました。

 

そんな先週のある日、帰り際に社内セクハラ窓口のコンプライアンス担当者からメールでセクハラレポート報告書が来て、モニカの訴えがセクハラ認定されたことを知りました。モニカが言ってたように、通勤経路でのことなのでやはり会社の責任?になるようです。でも、結局加害者は社内の人ではないので、誰かに懲罰があるわけでもないし、被疑者不明のなんともおかしなレポートでした。ただ、精神的苦痛を和らげるために、当分の間、モニカは必要な時に在宅勤務してもいいことになりました。さらには6ヶ月間、社費で心理カウンセラーとの面会も与えられると書いてありました。まあ、心理カウンセラーはいいとしても、自由に在宅勤務というのは割と大きな権利の獲得であり、他の社員が聞いたら羨むだろうなと思います。なお、アメリカの会社でこういう時にありがちな、高額の金銭的補償は含まれていませんでした。

 

写真はネットからの借り物。モニカのイメージ。

 

しかし、モニカは、もともと在宅勤務を好むわけでもないようで、今のところほぼ毎日出社しています。もしかしたら誰かとルームシェアしてて、物理的に家では働けないのかもしれませんが、それでもモニカはなんだか勝ち誇ったような雰囲気を醸し出しています。もともと半裸男に遭遇することがセクハラだと訴えてきた時に、彼女が繰り返し言ってたのが「女性はみんな不快に思うはず」とか、「マナーを守らない自分勝手な男は社会の悪」とかいうアプローチで、とにかく正義感が強い人だなと思っていました。それなので、この件でセクハラ認定されたことで、彼女の中の正義感が満たされたのだと推察しています。よって、金銭的利益は得ていなくとも、彼女にとっては大きな勝利を意味するのだと思います。

 

アメリカの会社で社員のクレームが認定されたというと、イコール高額の賠償金などのイメージがありますが、金銭的物理的な見返りは期待しないけれど、自分の主義主張、名誉や尊厳を守るために様々なクレームを提出する社員も結構いるものです。モニカはそのいい例だと思います。私もある意味とても勉強になりましたし、部下やチームのメンバーを管理する中でいろいろな考え方の社員がいるもんだと教訓になりました。アメリカに住んで20年、職場でいろいろな人を見てきましたが、こうして自分が管理職として関わるのと、他人を第3者的に傍観するのでは大違いだと思います。

 

会社側の立場から言うと、ここでなんらかのアクションを起こしておかないと、たとえばモニカがストレスを溜めて精神疾患になってしまったり、仮に本当にその上半身裸男に襲われたり、なんてことがあったら、それこそ巨額の賠償金請求などに発展して高くつくので、早い段階でこうして折り合いをつけてるんだろうなと思います。

 

人事部から連絡が、、、。

 

さて、モニカにも笑顔が戻り、この件一件落着と思ったのも束の間、人事部から私がモニカのマネージャーとしての義務を怠った可能性があるので電話で話したいと連絡が来ました。ドキッとしてすぐに時間を作りその担当者と会ったのですが、私がモニカから相談を受けた直後にセクハラ窓口や部門人事にするべきだったようです。それを怠ったとお咎めを受けました。ああ、そういえば今のマネージャー職に就いた時「新任マネージャー研修」があって、その中で、部下からのセクハラ相談は必ず会社に報告する義務があるとあったような気がしました。あの時は、そもそも半裸男を見かけるだけでセクハラと言えるのか甚だ疑問でしたし、モニカもセクハラ窓口に連絡するかどうか迷い始めていたようでしたので、とりあえず様子見していたのです。(←と苦し紛れの言い訳)しかし、どんな些細な案件でも、社員がセクハラだと言うのであれば、とにかく報告するべきでした。

 

こんな感じの様式を提出しなければならなかったようです

 

自分では誠心誠意でモニカに接したつもりですが、別に彼女から感謝されるわけでもなく、さらにはこんな人事からこんなお咎めまでもらってしまいましたが、私にとっては色々と学びになりました。

 

さて、モニカを悩ますこの半裸男。本人は自分が全く知らないところでこんな騒動が勃発していたことは露知らずでしょう。罪な男です。個人的にはセクシーなイケメンの半裸は目の保養になるので、どうぞ続けてくださいって感じですが、「モヤモヤ」とはいかなくても、なんとも滑稽な出来事でした。

 

モニカがばら撒いてた写真