早いもので、今年ももう11月ですね。
私は父が転勤族だったのと、新卒で入った会社が若者をあちこちに動かす会社だったので、海外に出てくる前には日本国内10以上の都県に住む機会に恵まれました。
住めば都とはよく言ったもので、どこもいい思い出ばかりで故郷がたくさんあるような感覚です。NYにいて恩恵を受けるのは、日本人と会った時に故郷の話をきっかけに距離を縮めやすいこと、そして、色々な県人会に参加できることです。ニュージャージーやコネチカットに在住する方々を含めニューヨーク近辺には多数の日本人が住んでいるため、おそらく47都道府県の全ての県人会的集まりが存在するのではと思います。私は、これまで6県の県人会イベントなどに参加し、そのうち居心地がいい県人会では幹事などもやったりしてました。
NYの各県人会は構成員のキャラクターによって会の雰囲気の差があります。ステレオタイプな県民性とは全く関係ないです。駐在員さんが仕切ってるような県人会は、2−3年のNY滞在を楽しまなきゃ、という雰囲気で全米オープン観戦、ヤンキーズ試合観戦、ボート貸切釣りツアーなんかやってて、イケイケどんどんで私には正直合わない。その対照的な会もあります。ある永住女性が長年幹事をしておられる某県人会は、私のお気に入りです。その県自体には幼少期に父の転勤で2年弱住んだけなのに、色々な電車が走っている県だったので乗り物大好き少年だった私には思い出深い場所。そんな感じでNYのその県人会のメンバーとはウマが合い、イベントも楽しく参加させてもらっています。何より、この会、ポットラック(持ち寄り)パーティーで皆さんが持ち寄る日本食のクオリティーが高いので年数回の定例会は必ず予定を空けています。
さて、前置きが長くなりましたが、その某県人会の秋のポットラックランチが先週末にあって旦那Dと参加してきました。これまではずっと私一人で参加していましたが、旦那Dは県人会なるもの初デビュー。この会の人たちは吹っ切れた人たちばかりで「独身?ご家族は?」とか野暮なことは聞いてこない安心感があります。またアメリカ人と結婚した人たちも結構活発に活動していて、配偶者や子供たちも見かけます。よって日本語が話せなくても居心地の悪さを感じないと思い、旦那を連れていってもいいかなとここ1−2年ずっと考えていたのでした。常連メンバーの一人にレズビアンの娘さんがいる年配のカップルがいて、前回の定例会の時にその話をご本人たちから聞いていたので、自分もそろそろ、とも思ってました。
ということで、当日は、デザート担当。1家庭一品を持ち寄るルールでしたので、うちはDの得意の旬のりんごを使ったアップルクロスタータを焼きました。クロスタータとは、フルーツをパイ生地を広げて包むように焼くだけのスィーツです。それ以外に余ったら持って帰ってきてもいいやという感じでフルーツサラダも準備。会場は、ウエストチェスターのある幹事メンバーのご自宅。
一応旦那とは、県人会のメンバーに、「おたくどなた?」と聞かれたらこう答えよう、というようなカミングアウトのシミュレーションをしていたのですが、聞かれなかったら別にカミングアウトしなくてもいい、というスタンスでした。そんな感じで会場である幹事さんのお宅に入って彼女と親しいメンバー数名に挨拶。日本語が話せないメンバーもいたので、はじめから英語になったのが良かったです。持ってきた料理の説明をするときに、さりげなく「We made some apple dish as we got a lot of apples from a local farmers market. That's our regular routine in every fall(地元のファーマーズマーケットに行ってたくさんりんごを買ったんでりんごを使ったデザート作りました。我々の毎年のルーティンなんです)」と”We”を多用した表現でしれ〜っとカミングアウトしてしまいました。日本語だと仰々しくなってしまうので、これで良かったと思います。それで誰も詮索してくることもなかったし、幹事さんは、私とDが同じテーブルになるように采配してくれました。全員で20名くらいの参加でしたが、ここ数年知っている10名くらいの方々には大体私とDがカップルだということが伝わったように思えます。
本当は、もう少し色々と何か聞かれるのかな、と心構えをしていたのですが、特にどなたからも、ゲイだからといって詮索するような質問はありませんでした。カップルとしては初参加ということで、聞かれたのは、ごく一般的な、ストレートカップルにするような質問。例えば、どこに住んでるのかとか、日本には一緒に帰るのかとか。逆に肩透かしを喰らうくらいでした。同じ在NY日本人でも、日本を出てきた時の古い時代の思考のまま凝り固まっている人たちもいます。例えば、下の過去ブログでの経験のように、日本人だけで集まると無礼講など集団意識を発揮してしまう人たちもいます。よって、今回私が行った県人会はこれからもずっと繋がっていたいと思います。
そんな感じで、スムーズに言ったカミングアウト。あまり取り立てて書くようなドラマはなかったので、大好評だったフルーツサラダの写真を紹介します。アップルクロスタータも大好評でしたが、フルーツサラダも、どうやって作ったんですか?と質問が集中してDもご機嫌でした。
りんごの大量消費を目的にフルーツサラダも作りました
凝り性のDは結局色々なフルーツを準備
オレンジジュースと蜂蜜で作ったシロップを流し込みます
カミングアウトのエピソードから始まり、最後はレシピの話になってしまいましたが、この日思ったのは、食べ物は人と人をつなぐ媒介になるのだな!と実感したことです。この県人会は美味しいものを作って気の合う仲間と分け合いたい、という方々ばかり。そういうおおらかな会なので、美味しいものが大好きな私とDも自然に受け入れられたのかななどと考えています。








