前回は、日本で女子アナとして活躍していた方を囲む会?キャリア相談の夕べ?にノコノコ出ていったら、当の本人が現れなかったというなんともお寒い経験を共有させていただきました。

 

話の流れ的には、この元女子アナさんは結局アメリカで仕事が見つからず、日本に帰ってフリーアナになって芸人相手に内輪で盛り上がるバラエティー番組あたりに収まっているのだろうというオチがしっくりくると思われるかもしれませんが、現実はちょっと予想外なことになっています。

 

その後程なくして、あの夜に一緒に呼びつけられてドタキャン食らった日本人Kさんと別の会合でばったり再会し、その元女子アナさんの話になったのですが、今は彼女が望んでいた通りの職業に就かれているとKさんから聞きました。その職業はとても人気で、その関連業界内の組織に入るにも競争が激しく、アメリカで学ぶ学生どころか全世界の若者が羨望するような仕事です。私が大学院で学んでいたときにも、周囲にその道を志す同級生はいましたが、大学院後すぐにそういうところに就職できるのは、元々その業界で活躍して現場経験があった人だけでした。

 

キャリアチェンジ組はとりあえず、無給インターン、アシスタント、助手、ボランティアなどをして経験を積んで初めて土俵に乗る、という厳しい労働マーケットの業界です。そんな業界に大学院修了後いきなりフルタイムで採用されて活躍してるとは、この元女子アナさんは類まれな天才か、広い意味のでコネを駆使したのかなと直感します。失礼ですが、大学院を主席で修了したなどの実績だったらそれこそメディア使って自慢するだろうし、そんなニュースは聞いてません。また経験的に日本のメディアみたいに女子アナを芸人のアシスタントや会社のマスコットガールみたいに使う環境での経験で国際派だと名乗られても、グローバルな現場では通用しそうにもないですし、大学院の1−2年で勉強でいきなり知識を武器に世界デビューできるほど世の中甘くないと思います。Kさんが上手いこと言っていたのですが、この元女子アナさんは日本での知名度を武器に広告塔として業界や組織にカネを持ってこられる人、と重宝されているのでしょうね、と落ち着きました。その業界のファイナンスの仕組みについて詳しくなかったのですが、Kさんによれば、広告収入やグッズ販売、一般人からの寄付金などが収入の大半を占めるビジネスモデルなので、日本市場は資金調達という目的では重要なマーケットなんだそうです。

 

写真はイメージ

 

何だかんだ言っても就職は所詮結果オーライの世界。真の才能なのか、コネなのか、もしはその両方のバランスのミックスか、いずれにしても元女子アナさんは成功者とは言えるでしょう。別に褒めるわけではありませんが、米国の大学院に入ったという時点で志とポテンシャルの高い人であり、元々競争率の高い女子アナ選考を勝ち残ったことも事実でしょう。グローバルな労働市場での就職はつまるところ使えるものは何でも使えのハングリー精神で、欲しいものを手に入れたものが成功者です。彼女を採用した組織にとっても、ファンドレージングに有益な人材採用ということで、お互いwin win関係なのでしょう。少なくとも私にとっては、本人が知ってか知らずか「赤の他人に時間作らせて自分はドタキャンする無礼極まりない人間」という評価は定着していますが、所詮私みたいな市井の一般人が何を言ってもこういう類の人にはなんのインパクトもないので、長い目で見てこの方が活躍するかは最終的に本人の努力とか実力次第だと思います。それに、ごく一部ですが、女子アナの中には、大化けしてジャーナリストを極めたり政治の道に進む人もいますので、このドタキャンさんの将来も楽しみとも言えます。大物になればなるほど、こうして自分の知らないところで評判が一人歩きする可能性があるので、近寄ってくる取り巻きには気をつけてください、とだけお伝えしたいです。

 

 

と、こんな経験談を披露したところで、華やかな元女子アナに相手にされなかった普通のおっさんの恨言にしか聞こえないと思うので、このネタは封印してたのですが、どうして昔話を今頃しているかというと、先週、前の会社の同僚のA美さんのお友達の娘さんで、将来が楽しみな新進気鋭のジャーナリストと呼べる素晴らしい若者B子さんと話す機会がありました。私が学んでいた大学院の現役学生さんということでA美さんからお誘いを受けました。アメリカに残るか、日本以外のアジアで国際的に活躍したいということでしたので、色々キャリアの相談に乗りましたが、彼女の勉強ぶりや努力に感銘を受けて、久々に「若いっていいな、自分も負けてられない!」という良質な刺激を受けたのでした。

 

もう、聞くなり嬉しくなってしまったのは、彼女が国際ジャーナリストを目指すことになったきっかけ。大学時代にシンガポールに旅行している時に、ふとホテルのテレビで見た日本人キャスター。そう、その人は知る人ぞ知るジャーナリズム界の有名人、日本人初のBBCワールドニュースのメインキャスター・大井真理子さんです。当時B子さんは大井さんが卒業した日本の大学の学部生で、大井さんの活躍に感銘を受けて、あ、自分でもできるかも、と思って以来彼女のような存在を目指して頑張ってきたとのことです。実は私も、シンガポール勤務時代、大井真理子さんのニュースを生で見てました。当たり前ですが、全て英語で、東南アジア風のメイクしてたので、チャイニーズ・シンガポーリアンか周辺国出身の華僑かと思いましたが、日本人と知ってびっくりした覚えがあります。

 

 

 

BBCワールドニュース初の日本人キャスター大井真理子さん

 

なお、TV東京の「ワールドビジネスサテライト(WBS)」のメインキャスターとして有名な大江麻里子さんと名前が似てるので混同する方もいらっしゃるかもしれません。大江さんは10年ほど前にニューヨークにもいらしたことがあり、ウォールストリートの動きなど経済系のニュースを日本に伝えおられました。当時は、失礼ながら容姿を武器にする女子アナの一人かなと思っており、実際「好きな女子アナランキング」などに登場してしまっているようですが、WBSの経済ニュースを拝見すると知識の豊富さが伝わってきます。年取るにつれて表舞台から消えていく女子アナが多い中、彼女は歳相応の経験を積んでおられ、40代後半の現在も第一線でご活躍中です。テレ東の社員なので、社の方針かバラエティー番組などにもでているようですが、女子アナ風の振る舞いを期待する日本の視聴者に迎合しないところが好感が持てます。よって大井さんも大江さんも私の中では、キャスターでありジャーナリスト。

 

テレ東の大江麻里子さん。NY勤務経験もある

 

今や、経済ニュースの第一人者の風格

 

なお、B子さんが目標とするBBCの大井真理子さんは、日本語でもいろいろと情報発信をされています。シンガポールには私が住んでた大昔から、元女子アナ含め日本人芸能人が結構住んでいて、ネットで情報発信していました。結局のところ自分アピールであり、現地暮らしに関する有益な情報がなく薄っぺらなものが多かったのですが、大井さんの情報発信は生粋のジャーナリストだけあってレベルが違うと思いました。プライベートをシェアしているようで、ご自身の切り口から社会の問題点を指摘したり、自分アピールではなく読者にとって有意義な情報を含んでいます。さすがジャーナリストだと思います。彼女のブログで、子連れで長時間の飛行機に乗るときのコツを紹介されてましたが、子なしゲイの立場の私から見ても、とても勉強になった覚えがあります。

 

 

話は、B子さんに戻り、今はBBCの大井さんのような存在を目指して勉強にインターンシップに邁進しているとのことでとても頼もしいと思いました。将来が楽しみなので、これからもぜひ応援したいと思います。しかし、一方で、日本人とネットワーキングすると「女子アナ志望」と括られるという日本文化の根強い偏見に悩まされているというような話も伺いました。時にはセクハラのような扱いを受けたりもするようで、とても残念だと思いました。頭のいい女性なので、私が普通のストレートのおっさんとは違うと思ったようで、色々お話ししてくれました。(この話は、長くなりそうなのと、匿名ブログとはいえ、私の中で安易に女性の立場を代弁できるほど考えがまとまっていないので、後日)