先週ある日、以前うちの会社でインターンしてた若いアジア人の男の子が会社に遊びにきていて、立ち寄ってくれました。遊びに来てる、と言ったら失礼ですが、毎年4月の税金申告書類の提出のためにインターンしてた時の給与明細が必要とかで、それを人事部に取りにきていたようでした。メールでやりとりすればいいようなことなのにな〜と、一瞬穿った見方をしてしまうのは、私が彼の中のあざとさや小悪魔性を見抜いているからなのですが、でも良く言えば愛されキャラで人たらしの彼らしいともいえます。

 

5分で済む用事で来たのに、知ってる社員みなに挨拶しているようで、もう2時間近くいるようです。彼と同じ時期にインターンしてその後うちの部署に本採用になった友達とハッピーアワーに行くとかで、私も誘われましたが、、、。50近いおっさんが、20代の若者社員と3人で一緒に飲みに行くわけないだろ〜と言いたいところでしたが、「あ、そういえばこの子、こういうところあったな〜」と色々懐かしくも感じました。そう言う天然ボケキャラがある一方、欲しいものは手に入れるしたたかさも隠し持っている彼なので、きっと私のところに来たと言うことは、何か私から欲しいものがあるんだろうという予感。ブログなので、思いっきり言ってしまうと、私、一部のアジア人(アジア系アメリカ人ではなく)のこういうちゃっかりしたところがあまり好きじゃないんです。たかり上手で、ある意味意地汚いというか、欲しいものは手に入れるけど、それに対する恩義や儀礼という概念はないというか。もちろん、個人によるんでしょうけど。

 

多分、私はこれまでの人生経験で、このインターン君のようなタイプの人間はあまり好きではないので、何となく彼に対しても鬱陶しさを感じるのだと思います。さっさと話を切り上げて5時半にグランドセントラル駅を出発する通勤急行で帰宅したかったので、帰る準備をしていましたが、なかなか出ていく気配はありませんでした。きっとインターン同期が仕事終えるまで私のところで待ってる算段なのでは、とまたまた穿った見方をしてましたが、うぜ〜と思う直前のところで、「NWさんって少し痩せました?」とかおじさんが喜ぶようなことを言ってくるホスト気質は健在。おもむろに上着も脱ぎだし、ワイシャツ姿を見せつけてくる(←もしかしたら私の妄想かもしれませんが)。彼の国には兵役があって、元々日本人の同年代の子達に比べるとがっちりしてる人が多いのですが、久々に見た彼はジム通いしてるのが一発でわかるくらいバルクアップしてて、まるで誘惑されてる感じがしてしまいました。

 

通勤急行の出発時間が迫っていたので、そろそろ出るね、と席を立ったら元インターン君は神妙な顔して、僕今度結婚するんです!と驚愕発言。私は一瞬混乱。つい去年は一人で寂しいとか言ってたのに、いきなり結婚??どんな男見つけてきたのかと内心思いましたが、彼はゲイだと確証されたわけではないし、私も彼にはカミングアウトしてないので、「へ〜そうなんだ。どこで結婚式するの」と微妙〜な切り返ししました。以下、驚愕のやりとり再現。

 

元インターン君:「”彼女”はボストンに住んでるので、まだ決まってないんです」

 

私:(「えっ、女性と結婚するの?」←心の声。思わず確認したい気持ちは抑えて)「おめでとう。実家のご両親が喜ぶんじゃない。お母さんから早く結婚してほしいって言われてるって言ってたよね。」

 

元インターン君:「あ、あの話覚えててくれたんですね」

 

私:「でも、本当に良かった。おめでとう。彼女は同じ国の出身の人なの?」

 

元インターン君:「同じ**の出身ですが、今はアメリカ国籍。」

 

私:「なるほどね、、。でも本当に良かった!」(「グリーンカード狙い??」←心の声)

 

元インターン君:「ありがとうございます。すごく幸せです。」

 

こんな感じで可愛いアジア系カップルになるのでしょうか

(写真はプロゴルファーのコリン・モリカワとその奥さん)

 

そもそも彼は今学生ビザに付随したOPTと言う滞在ステイタスなので、大した収入もないはず。それなのにいきなり結婚、って、、、。皇室から嫁もらっておきながら司法試験3度目の正直でやっと合格した小室さんと渡り合う度胸です。彼女と出会ったきっかけとか、ボストンとNYでの遠距離恋愛のこととか、色々と聞きたい好奇心はあったのですが、彼の決断を尊重してそれ以上聞くのはやめました。例によって、別れ際はゲイ友とするみたいなねっとりとしたハグ。若い彼の肌はすべすべしてて思わず頬キスしてしまいそうな誘惑に駆られましたが、彼は一応ストレート宣言したわけだし、ここは職場、振り切りました。ただ、彼はハグしてきたときに、ちゃっかり私の肩に顎を乗せてきて、手で私の脇腹を押さえてきたことにはやはり彼はただ者ではないなと感じざるをえませんでした。別れ際もなんだか物欲しげな、寂しげな顔してたし。彼は私から何が欲しいのだろうか?

 

私自身の転職活動のことは言いませんでした。まだ会社の誰にも言ってないので、彼から漏れるのは困るなと思いました。また次回彼が会社に来た時、もし私が転職していたら、私のオフィスは空室になっているか後任の誰かがいることになるので、彼はその時どう思うのだろうか。色々な想いや妄想が交錯しながら家路につきました。

 

まあ、所詮他人のことを分析したところで正解を得られるわけでもないし、このインターン君は私の人生にさほど影響を与えるとは思えないので、考えるのはやめましたが、なんとなく、またいつか私の前に現れるのではないかという予感があります。

 

3月に入って日が伸びてきました。