この週末、ある日本人グループの新年会に参加してきました。マンハッタンの老舗ジャパレスで開催された会、端の席に座ったのですが途中に席の移動ができず、隣におられた日系企業の駐在員Uさんとその奥さんとだけ会話してました。こういう時は、超退屈になるか、超盛り上がるかどちらかのパターンですが、幸いにして後者のパターン。

 

初めの頃こそ、無口なお二人でしたが、奥さんが私と同じ田舎の出身で、なんと中学の学区が隣、そして同じ歯医者に通っていたことも判明し、超ローカルネタで急に盛り上がり心を開いてくださいました。この場には彼女の他に駐妻というカテゴリーの人がいない安心からか、他の駐妻との関係についての悩みを吐露し、私と私の向かいに座るマンハッタン歴30年の女性とで色々アドバイスする展開になりました。なお、数ヶ月前にも別の駐妻さんとの交流をブログにしてみましたが、超ポジティブだった前回とは違って今回は、愚痴パターン。

 

狭い世界なので、身バレしないように詳細は省きますが、Uさんカップルは駐在3年目。最初こそ楽しかった駐在生活も、奥さんの方は、駐妻コミュニティーの人間関係に巻き込まれて窮屈に感じることが多くなってきたとのことです。海外転々とした私から言わせると、マンハッタンは色々な日本人コミュニティーがあって細分化していて自分で付き合う人を選ぶことができます。よって狭い世界に閉じこもる必要もありません。NYは楽しい街なのでやることが色々あって日本人とつるまなくても生きてけるので、日本人がらみの人間関係が嫌いな人には楽な場所。Uさんカップルは子供はいないそうなので、子供の学校のために便宜的にママ友を作る必要はないはずです。私みたいな一匹狼的な人間にとっては一刀両断的に、「つるむの止めたら?」で済む話ですが、やはり当事者としてはなかなかそれは難しいようです。

 

一点だけこれは流石にやめた方がいいのではと思わず忠告してしまったのは、帰国してしまった駐妻友(果たして友と定義できるかも謎)のためのトレジョ買い出し、代理購入。

 

 

トレジョとはアメリカ全国に展開するスーパーマーケットTrader Joe'sのことです。ポップな店内、良心的な価格のプライベートブランドの商品群で固定ファンが多い小売りチェーンです。日本人をはじめ旅行者にも人気で、アメリカ旅行のお土産探しをする人も多いと聞いています。Googleでトレジョと検索するとおすすめ商品を紹介するブログも出てきます。奥さんがトレジョに通うようになったのは、その駐妻友に誘われたからだそうですが、その友達の帰国後も、小間使いのように定番商品やら新製品やらを買いに行かされるそうです。特に新製品が出たりするとブログ用にお店に陳列されているところを写真撮って、さらにはそれを代理購入して日本に送っているそうです。

 

このお友達は自分の夫の駐在終了に伴う帰国後も、あたかもアメリカに住んでいるかのようにSNSで情報発信してるようです。商品代金と送料はそのお友達の負担のようですが、交通費や時間などを考えると絶対に赤字だと思います。奥さん自身が好きで嬉しくてやっているのならまだしも、この依頼がなければ奥さん自体はトレジョに出向く必要もないそうです。

 

この年末年始の一時帰省の時には、人気のあるトレジョの頑丈なエコバッグを10個購入して、日本に着いたらゆうパックで送ってとの依頼が来たそうです。その元駐妻友、転売商売でもしてるのか不思議ですが、迷惑極まりないと思います。しかし、ただでさえ忙しい一時帰国の最中に来たそんな依頼を断れない奥さんもなんだかな、と思ってしまいました。結局帰省した時にUさんの実家の近くの郵便局からそのお友達に送付してあげたそうです。

 

写真右側がそのエコバック。重いもの入れても頑丈で使いやすいです。

 

コーヒー豆も定期的に送っている定番品の一つ。えっ?って感じ

 

どうしてこういうアレンジメントになってしまったのか伺ったら、1回やってあげてからやめられなくなって、さらに要求がエスカレートしてきたということです。お金はちゃんと振り込まれるので、止めるきっかけもないという状況のようです。それと、トレジョの商品をSNSで発信することは元駐妻友さんの唯一の趣味らしいので、この奥さんが新しい写真をNYから送らないとブログの更新が止まってしまい気の毒という気持ちと罪悪感。いえいえ、あなたが罪悪感を持つ必要はないんですよ、、、。

 

旦那同士が同じ会社に勤めているとか、日本に戻ってからもずっと友達でいたい人だとかなら、継続してあげてもいいかもしれませんが、一体奥さんになんのメリットがあるんでしょうか。頻度を聞いたら、月に2回。結構な手間です。それでもお断りするのに躊躇しているということでしたので、マインドコントロールでもされてしまっているのかと聞いている方が心配になってしまいました。この要求の高い元駐妻友と絶縁しても失うものはないので、徐々に回数を減らしてやめていく方向がいいのでは、とアドバイスさせていただきましたが、果たして、奥さんに止める勇気はあるかが問題です。

 

その話を聞いていた旦那さんはこうした詳細をあまり知らなかったようで驚いてました。私がいなければこんな話知らないままだったかもしれないと感謝されてしまいました。勝手な推測ですが、奥さん、本当は旦那にこそ聞いて欲しかったのではと思いました。でも、それを他人である私がきっかけを作ってしまったみないな。どうであれ結果往来、普段は篭りがちになってしまう奥さんをこういう飲み会に連れ出してこうした鬱積を解放してあげることができる旦那さんで良かったと思います。そして元駐妻知人からの過度な依頼やマインドコントロールからは1日も早く解放されることを願っています。