どうでもいいネタなのですが「ストレート男との寿司デート」と題して義兄とSOHOでランチしたときのことを書いたら、人気記事ランキングで数ヶ月ぶりの1位を獲得しました。最大習慣風速と思いきや数日間にわたってランキング圏内を推移し、このカテゴリーでストレート男を題材にすることの根強い需要を見せつけられた格好です。特別なことを書いたわけでも、示唆に富んだ内容と言うわけでもないのです。当の旦那Dを話題にしたブログ記事はランキングでは泣かず飛ばずなのに、久々登場のレアキャラの義兄の記事がこれほど人気とは不思議です。

 

 

さて、ストレート男にも色々な人がいて、根っからのオカマ嫌いから、誘えば遊んでくれそうな男、男に奉仕されたい男など様々です。いきなりカミングアウトですが、私は学生の頃ストレートの先輩に大恋愛して、ゲットしたことがあります。今日は、そんな青春時代を思い出すようなゲイ映画「Where Are You Going, Habibi? (2015)」の紹介です。今月マンハッタンで開催されてるNew Fest、ニューヨークLGBTQ+映画祭の過去の出品作品でもあります。当時コンペ部門に出品されていた時にも会場で見ましたが、最近ストリーミングサービスで見つけたので、久々に鑑賞しました。

 

 

「Where Are You Going, Habibi? 」はベルリンに住むトルコ系移民の若者・イブラヒムが主人公。彼はある日ひょんなことからドイツ人アレクサンダーに恋をします。イブラヒムは自由を求めてもがきますが、保守的な家族を初め同性愛者を禁秘するトルコ系コミュニティーではなかなか自分を解放できません。また、アレクサンダーに対する恋心は日に日に増す一方ですが、所詮アレクサンダーはストレート。彼に片想いをすればするほど切なくなります。まさにタイトル通り「一体、どこへ行ってしまうんだろう、」と言う話です。しかし、マイノリティーとしてベルリンで生きるイブラヒムとその家族の移民としての苦悩、その中で、自分に正直にいたいという彼の瑞々しさに、自分の若い頃を重ね合わせることができるとてもいい映画でした。

 

 

 

主人公イブラヒムを演じるのはトルコ系ドイツ人俳優のCem Alkan。彼が思いを寄せるストレート男を演じるのはMartin Walde。ゲイ映画の鑑賞では、ストーリーに共感できるかも大切ですが、登場人物のルックスももっと重要。そう言う意味で二人とも自分の好みで、満足度の高い映画でした。保守的なトルコ人一族の中で唯一の理解者である叔父さんを演じていたのはNeil Malik Abdullahで、超ダンディーでそのジャンルのポルノ俳優みたいなイケオジ。主にゲイ男性が視聴者でしょうから、こういう配役をしてるんでしょうけど、内容もさることながら目の保養にもとてもいい映画でした。

 

主人公イブラヒムを演じるのはCem Alkan

 

ストレート男アレクサンダーを演じるMartin Walde

 

イブラハムの良き理解者の叔父を演じるNeil Malik Abdullah

 

トルコ系の男達はオス臭が漂いセクシーです。

 

「Where Are You Going, Habibi? 」は8年前の作品ですが、ゲイがストレート男に恋をしてしまう状況というリアリティは普遍的な話。当時映画祭で見たときは満員の盛況で開演10分前に行ったのになかなか空席が見つからなくて一緒に行った友人と離れて座った記憶があります。Martin Waldeのストレート男の色気のある一シーンの写真が映画祭のパンフレットに載っていたので、前評判が高かったのかもしれません。いい映画は本当に色褪せないなと実感しました。

 

この映画をNYに紹介したLBGTQ+映画祭New Festは現在絶賛開催中で、今年も色々魅力的な作品がラインナップされています。私もこの週末、ぜひ時間を見つけて会場に足を運びたいと思っています。