これまで3回にわたって、ゲイ友Zhaoの再婚応援ブログを展開してきました。よくもここまで引っ張ってきましたが、お付き合いいただきありがとうございます。今日はついにその最終回にして実践編です。

 

前回のブログでは、白人男大好きな外専ゲイであるZhaoのどうしても譲れない項目「ルックス」への固執が再婚相手を見つけるにあたっての阻害要因であるという考察をしました。しかし、見た目や人種などは生理的な好みは変えることができない一方、バツイチの中年のアジア人を結婚相手に想定する若い白人男性はそんなに市場に出回ってはいないという現実。その現実を補うために、数打ちゃ当たる方式で、できるだけ多くの機会自体を増やすことが唯一の戦略だとZhao本人も納得して、早速アクションをとり始めたようです。

 

まずは、今日の出会いの王道であるアプリ。メインで使ってるサイトの設定を変えて、リーチアウトする範囲を増やしたそうです。具体的には、年齢許容上限を45歳のところを59歳まで上げて、距離はこれまでマンハッタン島内でしか探していなかったのを、一挙に商圏拡大で北はニューヨークへの通勤の北限、コネチカット、南はニュージャージーのトレントンあたりまで広げることにしたそうです。あと、ヤリ目アプリは削除し婚活サイトだけにシフトもしました。Zhaoにスクリーン見せてもらいましたが、私が自分が婚活してたことよりもアプリの種類が増えていて驚きました。ただ、ゲイ人口自体は今とそれほど変わらないはずなので、色々なアプリに登録しても、結局同じシングルゲイが徘徊している感じのようです。周囲にどんなゲイがいるか観察するために自分もアプリ登録しようかと思いましたが、旦那に見つかったら大変なのでやめました(笑)。

 

出会い系アプリに頼りきりでないところが行動派ニューヨーカー・Zhaoのいいところで、現実世界では、ジェイコブと出会ったバレーボールサークルの他に、ゲイのロッククライミングのグループに入り、さらにはゲイの婚活イベントをリサーチして、自分に興味がありそうな男が来るようなところにはくまなく参加してみる、という風にしていくそうです。

 

早速、下の2つのイベントに積極的に参加しました(とまるで自分のことのように書いてますが、Zhaoが逐一テキストで報告してくるので、ブログを書くくらいの情報は軽く集まっています)。

 

まずは、パークアベニューのアジアソサイエティーで月一で開かれるアジア人LGBTのハッピーアワーLeoBar。アジア人ゲイのほか、アジア人好きなアメリカ人ゲイ「ライスクィーン」が数多くやってきます。必ずしも婚活イベントではなく一般的ネットワーキングイベントですが、金曜夜開催だしカップルや既婚者が好んでくるような感じの雰囲気でもないので、シングル男性に会う確率は増えます。会場のアジアソサイエティーはパークアベニュー沿いの中でも最高級住宅地アッパーイーストにあるので、これまたZhaoがターゲットとする経済的に安定した白人の来場が自然と多くなります。

 

私も旦那と一緒になる前によく行きましたが、まあまあ出会いはありましたね。本気で探そうとここに1年通ってアンテナ張っていれば結婚相手が見つかるくらい安定的な男の供給がありました。実際に私が知っているだけでもここで出会って結婚したゲイが3組いるので、普通のゲイシーンではあまり目立てないアジア人にとっては良質な婚活イベントとカテゴリーできます。どんな会にしたいかという主催者の方々の雰囲気や努力もあると思うのですが、LeoBarのいいところは、マンハッタンのゲイソーシャルにありがちな、モテ筋ゲイだけが幅を聞かせるような排他的な雰囲気がないところです。

 

それでも一人で行きたくないZhaoに請われて一緒に潜入してきました。久々でしたが雰囲気は変わらず。レズビアン勢力も増えた気がしましたし、若い人たちの勢力に圧倒されもしましたが、よくよく観察すると人種、年齢構成的に30−40代の中華系ゲイと白人ゲイ男性の縄張り・牙城といった感じ。なお日本人ゲイはあまり見ません。Zhaoも通い詰めれば自分の庭同然に思うでしょう。いっその事マンスリー・スポンサーにでもなって、「Presented by Zhao」と冠したパーティーでも開いてもらいたいものです。

 

 

なお、早い時間に行くと人もまばらだったりして、最近行った時にZhaoは「おじいちゃんしかいないじゃん〜」と文句言ってました。でも私の経験上、早い時間の方が、後で来場してくる人たちを観察してターゲットを品定めしやすいです。ここは狩り場同様ですので、見晴らしの良い場所を陣取って、辛抱強く獲物を見極めないといけません。早く来て早く帰ってしまう意外な掘り出し物(男)を独り占めできる確率も増えます。事実、別の中国人ゲイ友は、そうして今の旦那さんと出会いました。Zhaoはこの中国人が結婚できて、どうして自分が結婚できないんだと文句言ってましたけど、私の印象だとこの中国人、アンテナ張って賢く行動して必然的な偶然を導き寄せてたと思います。ここに婚活の奥義があると思います。彼のことをもっとよく知っていれば彼でスピンオフ記事も書きたいくらいです。一方、顔がよくハイスペック男Zhaoは長い間自分が男に追われる側、狩られる側だったので、こういったアンテナの貼り方がわからないんでしょう。

 

 

早い時間に行くとまばらだが、出会いの質は侮れない。

 

時間が経つにつれ、こんな感じでごった返す

 

そしてもう一つ、Zhaoが見つけてきたイベントはその名もGay Speed Dating by TheMenEvent。かなり大規模な出合い提供イベントです。ほぼ毎月マンハッタン・ミッドタウンの某所で開催されてます。会費を取るので冷やかしも少ないだろうし、実際に参加したことのあるゲイ友によれば来てた男の質はまあまあ高かったそうです。まずはハッピーアワーでカクテルタイム。上のLeoBarもそうですが、一般的なソーシャルイベントだとハッピーアワーだけで終わってしまうのでシャイな人は壁の花になりがち。話したい人がいても恥ずかしくて話しかけられないし、気に入った人がいても他の人と話しているところに割って入るには勇気が必要です。また逆に、一度話し始めた人と会話を終わらせる技術も時には必要。そんなことを考えると億劫になってしまいます。

 

このTheMenEventでは、ハッピーアワーの後のマッチングタイムがメインで、数分ずつ参加者がローテーションして多くの人と強制的に話す機会が与えられます。こういう形式をスピードデートと言います。スピードとは言っても2時間近くかけて多くの人と一対一で話した後に、事務局に気に入った人のリストを提出しマッチングをしてもらえるのです。お互い興味が合えば、晴れてマッチング。マッチングした二人は、デートしていいことになっています。百聞は一見に如かずなので、以下TheMenEventのFBページに載ってた写真を下に貼りました。男女の婚活イベントだと、半分しか対象ではありませんが、ゲイの場合、参加者全員が吟味の対象になるので、効率性この上ない。笑

 

数分おきに全員ローテーションしていく。

 

今月はこの火曜日に実施されてZhaoも参加したはず。今のところ彼から音沙汰はありませんが、いいマッチングがあったことを期待しています。なお、TheMenEventの10月のイベントは「Gay Daddy Speed Dating」と題して、若いゲイがハンサムで成功を収めた36歳以上の男たちに会える企画です。40代半ばの私からすると36歳でダディーのカテゴリーに入るのが納得いきませんが、成功者という基準が不明で果たして私に参加資格はあるのか興味津々です。もちろん既婚者の私は参加するわけにはいきませんが、Zhaoにはdaddyとしてぜひ参加してネタを提供してもらいたいものです。

 

Zhaoは今週のイベントに参加。成果を期待!

 

男たちとのスピードデート後はこの二人がマッチングしてくれる

 

若いゲイが成功を収めた36歳以上の男たちに会えるという企画

 

 

4回にわたってお送りしてきた「運命の男を求めて」シリーズ、お読みいただきありがとうございました。

 

多くの中年シングルニューヨーカー同様に、ルックス、人種、出身国、生い立ち、職業、社会的地位、収入といった社会的属性を吟味した上で、相手を受け入れるべく器量や人格が求められる婚活マーケットで今日も虎視眈々と運命の相手を探す親友Zhao。彼の目標として掲げる50歳までに再婚は実現するか、本当に楽しみです。もし私がこのブログを数年後にも続けていれば、Zhaoの再婚の記事をトップネタで提供いたします。

 

最後におまけ。婚活をキーワードに色々検索してたからなのか、最近こんな広告がネットに出てくるようになりました。すごい訴求力。奇遇にも、私とZhaoの会話同様、4つの項目をアピールしています。同じ4つでも、こちらは安く、早く、多く、便利の4項目。「多く」という点で共通項がありますね。