友人ゲイカップル同士(M,Sカップル v.s R,Oカップル)のバトルについての続編です。

 

前回は、イケオジM&Sカップルが、私の古い親友Rに、素行の悪さを理由にパートナーOと別れるべきと忠告したことで、お互いの関係が決裂した話を書きました。私とDも、もう2年も前に、夕食時の支払いの件で釈然としないことがあり嫌な思いをしてこんな愚痴ブログを書いてました。

当時はRとOはすぐに別れるに違いないと思っていたのですが、反対にRのOへのぞっこんぶりは増しています。しかし、それに比例するかのように、Rの周りから旧友たちは少しずつ離れています。私たちも、そろそろ限界に近づきつつあります。

 

さて、私が、Rの姿を見なかったパーティー当日にMさんに、RとOは来ないんですか?と聞いた時の反応はというと、予想通りMさんSさん側にも言い分がありました。ことの発端は、Oが、Sさんの海外出張中に、Mさんに、デートの誘いとも思われるようなアプローチをしたこと。ストレートカップルの場合も同じかと思いますが、基本的にアメリカではゲイカップルの知り合いの場合、何か用事があったらとりあえずカップルの両方にコンタクトを取るのが普通です。でないと、あらぬ疑いをかけられます。特に、MさんとSさんのように、いかにもいろんな人が言い寄って来そうな、金持ってて容姿麗しいダンディーなイケおじが相手だと尚更。よって、Oに配慮がなかったのかなと思います。

 

実際にはOがMさんを口説こうとしたとかそういう色恋の話ではなかったらしいのですが、話はもう少し真面目で、どうしてそんなにMさんとSさんが怒ったかというと、Oの出身地某南米の国の知り合いがアメリカに移住するために、Mさんに偽装結婚の話を持ちかけたそうなのです。Mさんの人脈で、Oの知人の偽配偶者になってくれる人を紹介してくれないか、という依頼だったのです。中南米出身者が絡むこういう米国ビザ手配のためのカップルアレンジは実際聞く話で、Oには軽い相談のつもりだったのでしょう。Mさんは中東ムスリム圏にある同性愛が発覚すると死刑になるような国々のLGBTの難民申請の通訳をしているので、Oはそれに目をつけたようです。しかし、倫理観の高い元外交官のMさんには、偽装結婚をアレンジしようなどと画策しているOの依頼が汚らわしく映ったのは想像に難くありません。移民を助けるという意識は同じでも、Mさんのように法的な難民申請の手助けをすることと、Oが画策してる不法移民のための偽装結婚のアレンジは全く別物です。さらには自分が海外出張中に自分の旦那に秘密裏にコンタクトをしてくるOに対して、Sさんも怒り沸騰。

 

結局MさんとSさんがRに抗議し、ヒートアップして「忠告しておくけど、Oとはすぐに別れろ」となって、アングロサクソン系アメリカ人的な本音が出て「(Oの)お里が知れるとはこのことだ。第3世界(途上国)出身の男には気をつけろ、ちゃんと見張ってないと財産全部取られるぞ」と言ったそうなんです。これがR曰く差別的発言です。

 

一般的に年配の白人に南米やアジアの途上国出身の若い恋人ができると、「若い子が好きなシュガーダディーと、グリーンカード狙いの外国人カップル」と陰で噂されるのがアメリカ社会のステレオタイプです。Oはそれほど若くはありませんが、童顔なのでRよりも若く見えます。Rも内心自分も周囲にそう思われていると潜在的に感じていたのかもしれません。その触れられたくない急所を突かれた。私はその場にいたわけではないので、それ以上のことを知るよしもないのですが、感情のもつれでこの不幸な仲違いが起きてしまったことは確かなようです。

 

私とDは、M&Sさんカップルの立場寄りです。M&Sさんとは知り合ってまだ1年だし、二人ともやや短気な気もしないでもないのですが、本音だと、Rにはもっと性格も良くて、お行儀も良い、お似合いの人がいると思うのは真実。M&Sさんの、Oに対する発展途上国出身者見下し発言や人種差別発言の真偽は置いておいて、南米の途上国出身者にも素晴らしい人はたくさんいるので、私はOの出自に対して特に意見はありませんが、無神経さと、何でもかんでも自分が場の中心、という態度で、躾ができてないままおじさんになってしまったようです。

 

恋は盲目なのか、RはOの無神経さを「ラテンのノリ」と美化してるのですが、私はラテン系の人たちには繊細で思いやりがある人も多いのを知っています。他の南米出身ゲイ友たちは、Oの鼻につく態度は、Oの祖国の国民性だと言っています。あまり南米の事を知らない私が下手にコメントすることではないので、ああ、そうなんだ、とだけ反応してますが、私はOの個人的な資質だと思います。

 

RがOと付き合う前は、博識でユーモアのあるRと話しているととても面白かったです。友達としていつもいい刺激と癒しを与えてくれる存在です。前の彼と別れてからは、Rにいい男ができるのを望んでいたので、Oと付き合うと聞いた時は嬉しかったのは事実。でも正直、印象が良かったのは会う前に見せてもらった写真だけ。若い頃イケメンでチヤホヤされたまま中年になったタイプで、実際に会ったら第一印象も良くなかったし、それ以降の傲慢や無礼もできる限り目を背けて来ました。先週末のブランチ、実はOがいなくて嬉しかったのですが、私とDの推測では、Rも薄々我々がOのことをあまり好きではないことに勘づいてわざわざOがいない日を選んだのかもしれません。実は先月、ブロンクスで行われたNYC・ゲイメンズ・コーラスのコンサートに行った帰りにRとOを地下鉄で見かけたのですが、Oに対面するのが嫌で知らないふりをして帰って来てしまったのです。

 

コンサート後に駅で見かけたR(左)とO(右)

 

Oと一緒になったおかげで、旧知の友人たちが少しずつ離れていってしまっているR。絶縁上を突きつけたとも言えるM&Sさんカップル同様、我々も、Rに何か忠告したい気はしないでもないのですが、今のところ決定的な事件があったわけではないので言えない。それにRを見ているとOのことを心底好きなのがわかるので、やはり周囲がとやかくいう筋合いはないと思ってしまいます。アメリカでは日本以上に、個人の領域を尊重するので、周囲にそっぽを剥かれるのであれば、その責任はOを選んだR本人にあると言えます。

 

2回にわたって、ニューヨークの中年ゲイたちの人間関係、様々なNG行為とそれで引き起こされるトラブルと、親友が選んだパートナーのことをどうしても好きになれないという罪悪感、心の叫びをつらつらと書いてしまいました。私も旦那もゲイコミュニティの中でそれほど友人が多いわけではないので、できるだけRとは末永く付き合って行きたいのですが、いつまでOに我慢できるか、、、。

 

ゲイが集まればドラマあり、は洋の東西を問わず。