最近、83歳のイギリス人女性と37歳のエジプト人男性が2年半の結婚期間を経て離婚したというニュースをネットで見ました。

 

 

記事によれば、エジプト人のモハメッドさんは2019年にイギリス人女性アイリスさんとインターネットで知り合って15日後に求婚。エジプトとイギリスの遠距離恋愛の末、アイリスさんがエジプトを3度目に訪問した2020年10月に夫婦となったそうです。その後、モハメドさんが結婚を通じてビザを取得後イギリスで生活を始めたとのこと。当然、46歳差の2人の年の差婚はメディアの格好の餌食。それでも、結婚2周年には変わらぬ愛に満ちた生活をSNNで報告していて、最近2人の破局が明らかになったそうです。

 

 

リンク切れ用にトップページのコピー

 

ネットではモハメドさんについて、アイリスさんの家、年金、遺産狙い、英国ビザ狙いなど散々な誹謗中傷があったようです。日本でも加藤茶さんが二回りも若い女性と結婚したときに同じようなバッシングがあったように思います。それよりも前には、小柳ルミ子さんが、年下のダンサー大澄賢也さんと結婚し、結局離婚に至ったことで歳の差婚が何かと話題になりました。男が年上でも、女が年上でも、とにかく歳の差の大きいカップルは注目されがちです。

 

過去ブログのどこかに書いたのですが、ゲイのコミュニティーでは、若い男が好きなおっさんも、父親以上の歳の離れた男性が好きな若い子も結構います。特に若いゲイでおやじ好きな彼らのことを、Daddy Cahser 等と呼びます。日本語だと、ちょっとネガティブなニュアンスが入って、老け専。もっとおじいちゃんが好きだと、看取り専、なんて呼ばれることもあります。私の知っている中では、83歳と52歳のゲイカップルがいます。20年の付き合いだそうですので、お互い63歳、32歳の時に知り合ったことになります。付き合った当初から今に至るまでどこにいっても親子に見られるようです。今も普通に愛と慈悲に溢れるカップルです。遺産や保険金の取り分など親戚や周囲の人間に色々言われるようですが、そういうことはちゃんと織り込み済みで二人で合意して信託口座を作っているので、どちらかが先立ったとしても、周囲が心配するような骨肉の争いは起きないでしょう。

 

アメリカで歳の差が物議を醸すのが、このイギリスのケースのように、高齢のアメリカ人が、若い外国人と付き合う時です。ゲイもストレートも、大抵結婚を通じたグリーンカード狙いを疑われます。それでも、詐欺とか偽装結婚など違法性がなければ、個人的にはお互い何らかの利点があって、結婚生活に実体があれば本人同士の決断なのではと思いますが。

 

30歳くらいの差はあるでしょうか

 

あるゲイインフルエンサー。23歳差のカップルは普通

 

別のインフルエンサーカップル。ストレート視点だとキモい父と息子かも。

 

白人ダディーと若いアジア人カップルは、ゲイストレート問わず多い

 

そんな歳の差カップルというトピックで、最近見知っている女性に、応援したくなるような話がありました。なお、ここからは覗き見的な内容を含むので、そういうのが嫌いな方はスルーしてください。

 

で、今日の主役の女性、私が今の会社に勤めて始めた時から通っているクリーニング屋さん、年齢は60代に見えます。いつも愛想が良くて、殺伐としたマンハッタンでは癒しになる存在。郊外に引っ越してからは、シャツなどをルーティンで預けることはなくなりましたが、たまに会社常備用のジャケットなどを出しに行っています。閉店過ぎに行った時にわざわざ開けてくれたことがあって、それ以来のファン。その時、「あなたの歳くらいの息子がいるけど、10年以上全然会ってないの」と言っていたことが印象的です。訳ありなのか、故郷のマレーシアにももう20年も帰っていないとも言っていました。それでも、多分向こうは相当数の客を捌いているので、店以外の場所で私を見ても気がつかないようですが、私の方は勝手に親近感を抱いています。

 

実はコロナ明けから何度か、クリーニング屋さんでの勤務を終えたであろうその女性が、かなり年下の男と歩いているのを見かけていました。はじめは、息子さんなのかな、と思ったのですが、親子とは違う雰囲気でした。そんな中、つい先日、ある午後出勤の日の地下鉄の中で、その女性と年下の男が途中駅で乗ってきて、私の前に座りました。昼下がりで空いていたので、じっくり観察すると、やはりこの二人親子ではない。(だとしたら異常なスキンシップ。)どう見ても恋人同士にしか見えませんでした。この男を近くでじっくり見たのは初めてでしたが、顔つきがアジア系ではないのは確実。しかも割とイケメン。

 

地下鉄の騒音で何話しているかはわかりませんでしたが、彼女の表情は乙女。男の方も甘えん坊な表情。途中、浮浪者風の人が二人に近づいて来た時は、さっと彼女を守るような体勢になり、紳士的誠実さも垣間見えました。ちょっと悪趣味かとは思ったのですが、ほっこりする光景と思い激写してしまいました。この二人が、このブログの読者と接点があるとはありえないと思うので、顔の特定されない写真を掲載してしまいますが、正直、マンハッタンの乾いた日常生活の中では、こういうあたたかなシーンに遭遇することは滅多にないです。

 

 

 

 

結局、駅に着いて、会社までの道が同じ方向なので二人の後をつけるような感じになってしまいましたが、彼女はいつものクリーニング屋に出勤、彼の方は彼女をお店まで送り届けて、二人はハグ&キス。見ている私の方も、ほんわかした気分になりました。

 

悪趣味覚悟で勝手に激写写真を掲載してしまいましたが、親しい友人や旦那にこの話をしても、金持ちのおばちゃんが若い男のエスコートサービス雇ってるだけだろうとか、子離れ・親離れできない恋人気分な親子だろう、という散々な反応。でも、実際に二人の様子を観察した私には、カップルにしか見えなかったので、私のブログの読者さんにはどう映るか書いてみました。

 

子供を育てる、という人生の重大なファクターを家族設計の因数に入れることが少ないゲイ的視点で見たら、カップルの歳の差は全く気にならないですが、とにかく、マンハッタンでは何かと立場の弱いアジア人女性、特に色々人生の辛酸を舐めてきたであろう彼女のような人が幸せそうなのは、自分まで嬉しくなります。