先週のことですが、旦那さんの赴任に伴い春先にNYCにいらしたSさんからテキストが入っていて、急に話がしたいと。もしや旦那さんに何が起こったんだろうかと、普段は滅多にしない電話をしてしまいました。そしたら、「アメリカ人のご夫婦にホームパーティーにお呼ばれしてるんですが、お土産に何を持っていけばいいかしら?夫が直前になって言うものだから。NW さんしか聞けるような人がいなくて、、」とのこと。確かに、普段あまりアメリカ人と交流のない日本人が急にホームパーティーに招待されたら、パニックになるかもしれませんね。
Sさんご夫妻は駐在員としてはかなり高齢で、自分の両親にその姿を重ねてしまっている感もあり、困っているときには何か力になりたいと思っています。ワインのソムリエでも、マナー講師でもない私ですが、長年のアメリカ在住の経験から、アメリカ人のホームパーティーに招待された時の対処法を少しアドバイスさせていただきました。ちなみに、ご本人たちはブログなどやっていないので、アメブロが何かも知らないそうですが、念のため許可をとってこのエピソードを紹介しています。
これは最近私と旦那が招待されたホームパーティー。日台、米豪、そして我々日米カップルの集い
まず、何を手土産に持っていくべきか、という事ですが、まず招待されたら「何か持っていきましょうか?デザートとか(Do you want me to bring something, maybe dessert?)」と聞いて大丈夫です。大体何もいらないよ〜、という返事がきます。かといって、本当に手ぶらで行くのではなく、そういう場合は、日持ちするようなものを持参するのが基本です。アメリカではワインが王道ですが、チョコレート類の詰め合わせも見かけます。もしくは脇役スナック、日持ちしそうなスィーツ類。ところで、北海道銘菓「白い恋人」はリピーター確実の人気なので、帰省時には成田の免税店でまとめ買いしています。
なお持ち寄り形式でない限り、ホストはパーティーで提供するコース料理の筋書きを考えているので、気を利かせ過ぎて手の込んだ料理などを持っていってしまうと、ホストを困惑させてしまうこともあります。主役を奪う、と言ったら大袈裟かもしれませんが、ゲストのために色々コースメニューを綿密に考えて喜ばせたいというホストのプランニングの調子を狂わせてしまう恐れがあります。ホームパーティーはある意味、ホストが輝く場でもあるのです。できればその邪魔をしないように気をつけましょう。
Sさんは、前菜となるように昆布じめと黒豆の煮物を作って持参しようかと思っているとおっしゃっていましたが、日本をテーマにしたホームパーティーではないようなので、少し気負いすぎかな〜と思いました。正直な話、どんなに手の込んだ和食でも、アメリカ人からみて何が入っているかわからない料理は、「手をつけてもらえない」可能性があります。ということで、ホストが和食が大好きというような場合でない限り、日本アピールは様子見で同じ家に2回目以降にお邪魔した時にするか、自分がホームパーティを開催するときに発揮するかしたほうが無難でしょう。今回はワインを持参したらいかがですか、と提案させていただきました。
あらかじめ提供される料理が分かっていれば、その料理にあったワインを持っていくのも一つの案です
Sさんから、どのワイン持っていけばいいでしょうかね?と聞かれてましたが、お店に行けば、たくさんの種類が売られているのでその中から選ぶことになると思います。ニューヨークには数ブロックごとに酒屋があって、店員さんは大抵快く質問に答えてくれます。または、上の表のようなペアリングのチャートが掲示したあったりと、提供される料理に合わせて種類などを自分で選ぶこともできます。
私の観察では、海外に来て間もない日本人が現地の人のパーティーに呼ばれたりすると、割と有名ソムリエが薦める銘柄とか、値段の高いものを持っていきたい願望に駆られる人が多いように思います。という私も以前は、何かお墨付きがないと恥ずかしいと思う気持ちがありました。
数々の賞を受賞したワインを持っていくに越したことはないけど、、、その気遣いが報われるかは?
でも、私の経験から、それこそワインソムリエでもない限り、ホストは、ゲストがどんなワインを持ってきてくれたかはそれほど気にしていません。値段の高いワインを持っていくのは自己満足を満たす意味でいいかもしれませんが、気合を入れすぎても肩透かしを食らうだけです。ホストは料理の準備やおもてなしに忙しいことが多いので、ゲストが持参したワインの銘柄などは覚えていないことが多いです。自分が気合を入れて色々こだわったワイン持っていっても、他のゲストもワインを持ってきて、結局誰が何を持ってきたかわからなくなってしまうこともあります。私、一度結構高いワインを持っていったのに、ゲストに渡そうとしたら、「あ〜今手が離せないからそこに置いておいて、」と言われ他のゲストが持参した安ワインと一緒くたになってしまい、やや残念な思いをしました。
避けた方が無難なワインは、コストコで売ってるコストコ・プライベートブランドの大型ボトル。お得で美味しいかもしれないけれど、家飲み用と思った方がいいでしょう。ワインを大量消費するようなホストの場合、すでに家にも置いてある可能性があります。
ゲストが持参した手土産をきちんと受け取ってその場で喜んでくれる礼儀正しいホストもいるにはいます。そういう時は、大抵、ナラティブ(ストーリー、逸話、小話)を添えて渡すようにします。逆に言うと、値段では示せない、ホストを思う気持ちやささやかなこだわりを示すと言うことです。このアプローチは、ホストや他の招待客との会話を盛り上げる効果もあります。例えば、数年前に日本に一時帰省したときに山梨・勝沼のワインを数本持ち帰ってきたのですが、アメリカ人の上司のホームパーティーに招待されたときに、そのうちの一本を持参しました。休暇から帰ってきたばかりだったので、日本滞在時の話をしつつその赤ワインを渡したのですが、その時は上司の奥さんは「日本でもワインを作っているなんて知らなかったわ!」と興味津々で、そこから別のゲストが会話に混じり、その方の姪がJETプログラムで長野県で日本語教師をしている話に発展していきました。パーティーでの話が苦手な私でも、こうして持参したワインをネタにその場に溶け込むことができたという感じです。
ウィスキーに続き、国産ワインもブームになって欲しいですね
また、ホストの出身地やゆかりの土地のワインを持参するのもホストを喜ばせるには有効です。マンハッタン在住のゲイの知り合いには、たまたまニューヨーク中部や北部の出身が多く、彼らの家に招待される時はニューヨーク北部のフィンガーレイク地方のワイナリーで購入したワインを持参したりしてます。例えワイン自体に詳しくなくとも、Dも私もニューヨーク州の田舎が好きなので、ワインをきっかけにニューヨークの田舎の話で盛り上がるものです。我々はフィンガーレイク地方にいくつかお気にりのワイナリーがあって、パーティーシーズン用にまとめ買いしています。好きな銘柄が分かっていれば、わざわざ出向かなくても、発送手配をすることもできます。今年も、秋〜冬のパーティーシーズンに向けて赤を1ダース注文しました。酒屋やスーパーで買うときも、単に値段やラベルのデザインで適当に選ぶと話が発展しにくいので、手渡すときの話の小ネタになるようなワインを選ぶといいかもしれません。
当たり前のようなことをダラダラ書いてしまいましたが、こういう話をSさんにしたら、とても感謝していただいたので、こちらでも紹介させていただきました。
私とDのお気にりのワイナリー、Anyela's Vineyards
マンハッタンから車で4時間、Skaneateles





