日本のゲイ友Tが、出会いアプリで国際ロマンス詐欺に遭いました。Tは私と同年代。30代の最後の月に、結構長いこと付き合ってた相方と別れて以降、ここ数年精力的にMr. Rightを求めて婚活しています。
そんなTから、コロナで実際に人に会えなくなってからオンライン婚活にハマっていると聞いたのが去年の夏。冬には、アプリで知り合ったヨーロッパ人と会えるかもしれないんだよね〜と近況を聞きました。その後は特に動向は追っていませんでしたが、つい最近Zoom飲みをしようと連絡が来たので久々に話したら、傷心の模様。何と国際ロマンス詐欺の被害に遭遇していました。お金の振り込みとか、直接的な金銭的な被害はぎりぎりのところで食い止められたみたいですが、何よりこの1年、忙しい仕事の合間を縫って時間も費やしてきたし、何より騙され続けた精神的ダメージが大きく、しばらくパートナー探しはお休みするほどだそうでした。
そういえば、昨年Tがそのヨーロッパ人のことを「顔もガタイも超タイプ」と言っていた時に、好奇心と共に一抹の不安を感じたのですが、写真見せてくれというのも野次馬根性丸出しと思い諦めていました。Zoom飲みでついに写真を見せてもらったのですが、見た瞬間、思わず爆笑、、。偽のプロフィールに使われていたのは、NYのゲイシーンでは有名なJim Newmanの写真。イタリア人じゃなくてNY在住のアメリカ人。Village Peopleという音楽グループのメンバーであり元々有名人でしたが、その後「Daddyhunt」というオンライン短編映画で一躍、ダディー好きゲイの間では爆発的な人気を獲る存在になりました。
(これが実際に使われていた偽のプロフィールとTをぞっこんにさせてしまった写真)
(Jim NewmanはFBやファンページで、自分の画像を使った偽プロフィールが出回っていると注意喚起しています。)
Tによれば、クリスマスの直前にローマ在住の男からメッセージが入っていて、年末年始に何となくやりとりを始めたそうです。(年末年始は家族と交流のすくない中高年ゲイが暇になる季節!)画像がなかったので特に興味はひかれず、最初は暇潰し程度だったとのことですが、冬に企画してた日本旅行がコロナでキャンセルになったから日本人の友達を作りたい、という会話から、そういえば自分もコロナがなければヨーロッパあたりに旅行してたっけ、、と親近感を抱き徐々に親しくなったそうです。その後、別の出会いサイトに誘導されて画像を見たTが一目惚れ。そこから半年くらい、チャットしてたそうで、しばらく全然偽物だとは気が付かなかったそうです。その間、相手の時差に合わせて、仕事中に時間を作って電話したり、彼が日本に来るためのコロナ検査情報や隔離情報など献身的に調べてあげたりしたそう。相手から、「君は運命の人だ、」とか、I Love Youを連発され、Mr. Rightを熱望していたTは見事にハマってしまったというわけです。
怪しいと思い始めたのは、なかなかビデオチャットが実現しなかった頃から。数回続けてネットの調子が悪いから、カメラが使えないから、となり疑念を持つようになったそうです。ビデオチャットは向こうが最初に提案してきたらしく、最初に信頼させておくという、騙しのテクニックだなと思えば納得ですね。4回目のビデオチャットがドタキャンになったあたりから、疑念が確信に変わり、その後は相手にゾッコンを装ったまま騙されふりをする作戦に変更し、相手の素性を明かそうとしたようです。それでも、一縷の望みは捨てないまま、、。結局、その後イタリアから日本への航空券代を要求してきたところで破綻したそうです。お金は送れないけど、自分が代わりに日本の旅行代理店で予約するから、パスポートのコピーを送って、と言ったら、逆上してパワハラモードになってきて最後にはアジア人を罵倒する差別用語を吐かれて終わったとのことです。
Tにお金送らなくて良かったね、と言ったら、それは認めつつも、お金より何よりショックなのは、やはり久々に恋愛感情を抱き信頼していたのに裏切られたこと。また、2回目のビデオチャットの時自分のP Cの接続に問題があると思いこまされたTが、会社のアカウントのWebexを使おうとして会社のメールアドレスを教えてしまったことも重大懸念。何かに悪用されるのではないかと、いまだに不安と言っています。
それにしてもTは自分がまさかこんな猿芝居に引っかかるとは思ってもいなかった、と言っていますが、私はTとはこの件で因縁があります。10年以上前、実は私も「ダラスのブライアン」を名乗るカウボーイ風の男にロマンス詐欺(未遂で終わる)に遭遇したことがあります。その話をTにした時、散々私に脇が甘いかを説教した挙句、自分は絶対に騙されない、と断言していたのです!まあ、本人は今回の件でとても傷付いていたようなので、その傷口に塩を塗るようなこともしたくなく、その説教の時のことは水に流しましたが、、笑。
このロマンス詐欺、やはりネットで盛んに注意喚起が叫ばれているだけあって、本当に多いみたいですね。身近では、Dの友人のストレートのアメリカ人女性が、大リーグの野球選手を装った相手に、実際に詐欺に引っかかってお金を送金してしまった件もあります。被害に遭われる方が少しでも減ればと思い、私の「ダラスのブライアン」との苦い思い出も含め、機会があれば続編を書きたいと思います。
(包容力のありそうなダディーは人種関係なくゲイ界隈モテ筋。但し老いを感じさせない筋肉か固太りと相場は決まっている。)


