昨日までの雨が嘘のような快晴のこの豊川店付近。でもまた明日から来週いっぱい、不安定なお天気のようです。本日は3連休の中日でお店の前の23号線も混雑しています。。
さて、先日から店舗で行っております「キャンピングカー電装 相談会」、結構多くのお客様からお声掛けを頂いております。購入して終わり、ではなく使ってナンボのキャンピングカー。ご不明な点をご質問頂く事は嬉しい限りです。
その相談の中で「ボトロニックの補正」の話が結構な頻度でありましたので、念の為のおさらいをと思いまして。
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キャンピングカーで遊びにいって、ご自宅に戻られたらまず、100Vの外部充電をお願い致します。(鉛バッテリー搭載のお客様)
外部充電が出来ないお客様はソーラー、若しくはアイドリングとなりますが、今回そのお話は割愛させていただきます。基本的に100V充電を行う、という前提で。
しばらくすると、大体このような状態になると思います。(画像はクレソンジャーニー エボライトです)
100%と表示されておりますので、「普通に考えると」満タンです。
ボトロニック液晶の左下に下向き矢印が[start]の位置にあります。これは車のエンジンをかける始動用バッテリーの数値であることを示しています。(上の2枚の写真は右の[Bord](サブバッテリー)の数値となります)
なので、この状況では「始動用バッテリーの電圧が12.6V」と読み取れます。
サブバッテリーの電流量、-0.1Aと表示されています。
こちらはサブバッテリーの現在の電圧を示しています。
13.5Vあれば普通は問題なし、と判断されます。
この4枚の写真は外部電源を指している状況で全て撮影しております。ですので、充電はされていない事を示しています。
ただ、残量100%、充電されず-0.1A消費されている、この状況ですので イコール 「充電が完了した」と思われるのが一般的です。
しかし、大量の電気を消費する家庭用エアコンや電気ケトル(同時に使っちゃダメですよ)を使用し、残量が30%ほどになる事も有ると思います。
これからの季節、エアコン稼働率が非常に高まりますので、逆にエボリューション・エボライトでも充電が間に合わないという方も増えてきております。
大きな電気を入れたり出したりしているうちに、サブバッテリーが100%充電される前に電流電圧計が100%になり、満充電できなくなることがあります。その為、弊社の車両マニュアルにはボトロニック搭載車に対する「補正」をしてください、と記載が有るのです。
この画像の液晶中央上側に[On]と記されています。
この[On]の意味は
「ボトロニックの数値的にそろそろ満タンなので、電流を制御してくださいね~」と充電器に充電制御を掛ける信号を送っている、という意味 と捉えてください。
この制御は当然必要なものなのですが、肝心のサブバッテリーが「本当の100%」になっていないと逆にサブバッテリーの劣化を早める事となります。
ですので、その為にたまに[補正]が必要となるのです。
さて、その補正のやり方(方法)ですが、これはとても簡単です。
ボトロニックの下向き矢印ボタンを3秒長押しするだけ です。
するとでっかくOFFと表示されます。
(ボトロニックの製品ロットによって表示方法が異なります)
この作業中は外部電源コードを車体に接続し、画像のようにメインスイッチを切った状態で行ってください。
※100V製品も使用していない静的な状況で行ってください
要するに充電だけで使っちゃダメです。
と表示されていたのが
こうなります。
画面をよく見るとOffとその横に Charge と表示されています。
この状態は6.7Aサブバッテリーに充電されていることを示しています
この車両、一番最初に補正を掛けたとき12A充電していました。ということはかなりのズレがある状況だったと言うことになります。ズレが大きくなってくれば来るほど
100%で使い始めたのにエアコンが一晩持たない!
と言われる状況になります。当然、バッテリーの寿命の可能性もありますが、マニュアルに従った正しい使い方をして頂くということが前提ですので、まずは補正をしてみてください。
先程は300AhでCharge の表示がありませんでした。
当然、300Ahなんだから満タンと思うのは無理ありません。しかし現実は12Aも入電する隙間があったのですね。
これも上の画像と同じです。100%表示ですが Charge が表示されます。
ちなみにこの補正充電をする際に100V充電器からの電気がサブバッテリーに流れる理由は、充電器からサブバッテリーへ向かう電気の電圧が高いから、です(苦手な方は???となる部分ですね。実は自分も苦手です(笑))
先程、13.5Vという電圧でしたが、[On]にすると上の写真のように14.7Vまで上がっています。逆にこのような電圧だからこそ、電気が流れるのです
電気は水と一緒で高いところから低い方へ流れます。
自動車のオルタネーター(発電機)からの電圧は大体~13.7Vくらい(車両・環境・状況によって異なります)ですので、「走行充電だけではサブバッテリーが満充電にならない」のです。
※ ナッツRVのクレソンジャーニー EVOLITE で使用されているC-TEKという充電器はオルタネーターから出てくる電気を「昇圧」しサブバッテリーに流してくれるという優れた機能があります。
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オルタネーター自体の発電量は「ベースの車体側のコンピューター」で制御されます。元来始動用バッテリーを満タンにすると発電量を下げる仕組みになっています(省燃費の関係)ので、いくら昇圧充電器だけを付けたとしても出てくる電気の「量」が少ない、若しくはほぼ0なら、充電器をつけるだけで意味はありません。あくまでも オルタネーターの電力を維持させる仕組み[エボリューションシステムベースの特許技術]があるからこそ活きてくる「昇圧充電器」です。
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上はマニアックなセールストークですのでご理解頂けなくても良いです(笑)わかる人には解る!というとこですね。
※ 上の写真の14.7Vというのは走行充電ではなく「100V充電器」からの電圧となります。
ただ、ただですね。
これからが結構長いんです(泣)
実際に補正を掛けて現在6時間経過していますが、
まだ1.0A入電していました。。。
弊社マニュアルには「Charge 表示が消えると補正完了です」と記載していますが、サブバッテリーのコンディショにもよりますので一概には言えませんが、半日は最低必要とお考えください。物によっては1日掛かるものもあります。
※ 当該記事は弊社車両の最新システムでのお話であり、全てのキャンピングカーがそうであるという訳ではありません。15年ほど前の車両には数日100V充電をしてやっと満タン、という充電器を搭載していたキャンピングカーも存在しておりました(弊社車両ではありませんが)ので、充電にお困りの方は充電器の刷新もご検討ください。
尚、ボトロニック電流電圧計を搭載している車両で、On/Off が切り替わるような仕組みの車両にお乗りの方[弊社車両に限りません!]でも同様な補正は必要になると思われます。バッテリーが1年くらいで充電量が少なくなってきた、等気になるお方は一度、販売店にご確認されるのが良いかもしれません。
たまに真面目な事を書くと長くなりますね(笑)
気になることがありましたらまずはマニュアルを読んで、それでも解らなかったらお問い合わせください~!