12時02分、ウィーン・マイドリンク駅を静かに出発した列車は、グロッグニッツ駅からゼメリング鉄道に入ります。グロッグニッツ駅からミュルツツーシュラーク駅まで続くこの区間は、世界初の山岳鉄道。建設当時から、トンネルや橋のデザインは景観に配慮したものであり、そのため鉄道全体が世界遺産に登録されています。
14のトンネル、16の高架橋、100を超える石橋、11の鉄橋。
列車は、アルプスの山々の美しい景観の中、急勾配と急カーブの続く線路をゆっくりと進み、ようやく目的地グラーツの駅に到着しました。
明日はグラーツを出発し、次の町へと向かいます。
(ナレーション:石丸謙二郎 の気分で読んでね)
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要するにさ。ゼメリング鉄道ってのはそういう物なんだよ。
ボクは今日、12時02分ウィーン発、14時33分グラーツ着の列車に乗ったんだよ。
進行方向窓側の席でさ。
列車は、こんな風景の中やら、

こんな風景の中やら、

こんな風景の中を、ゆっくりと進んだはずなんだよ。

でも85%は寝ていたよ。
そんな景色、ちっとも見なかったよ。
どうしても睡魔に勝てなかったんだよ。
