●Lee Ritenour & Dave Grusin - メロウな「おいしい水」
どもです、カマラ-!
ボサノバも好きだけど、学生の頃に流行っていた「クロスオーバー」なんかを聴くと、
やっぱり、ほろりとくる「なつむぎ」です。
「もうすぐ 時計の針は 12時を回ろうとしています
今日と明日が出会う時 クロス オーバー イレブン」
なんちゃって。
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以前、といっても、ずっと前の話になっちゃったけど、
グルっぽ「ボサノバが好きだ」で、
スタンダード・ボサノバ ベスト10を決めよう
って企画をやった時、 ●ここ
ベスト10に選ばれた曲の内、まだ2曲を紹介してなかったんだよね。
Agua de Beber は、その内の1曲。
作詞、作曲は、Antonio Carlos Jobim と Vinícius de Moraes。黄金のコンビです。
♪ Eu quis amar, mas tive medo
E quis salvar meu coração
Mas o amor sabe um segredo
O medo pode matar o seu coração
Água de beber
Água de beber camará
Água de beber
Água de beber camará
「agua de beber」は、文字通りには英語で「water to drink」なんだけど、
これが「おいしい水」って訳されるのは、どうしてだろうってずっと思ってた。
かといって、「飲み水」ってしたり「飲料水」ってしたら、
なんてつまらない曲なんだろうって、思っちゃうよね。
もう一つ謎があって、それは「camará(カマラ-)」って言葉。
ボサノバを聴き始めてもう30年以上経つって言うのに、
こういう疑問を、な~んにも解決しないままにしていたりするんだ。ものぐさだから。
今回はちょいと調査したよ。
その結果、やっぱり世界中でこれは疑問に感じられてたみたいだって分かった。
「camará」は、ブラジルのバイア地方で、人に呼びかける時の言葉なんだって。
ポルトガル語で「camarada」が「相棒」って言うようないみだから、
親しみを込めて呼びかける時の言葉なんだろうな、って思ってる。
そしてもう一つの謎「agua de beber」については、
あーだ、こーだと議論をしてるサイトを見つけることはできたけど、
結局は、
単純に「水」のことを言ってるのではない。それ以上の含意があるはずだ。
なぜならば、単純に「水」との理解だと、詩の全容を理解できないからだ。
ってなことになって、なんかこれじゃ、答えになってない。
詩の方を、試みに訳して見ると...
♪ 愛したいと思ったけど、でも怖かった
私の心を、救い出したかった
でも、愛には秘密があって
怖れは、あなたの心を殺してしまうかもしれない
Água de beber
Água de beber camará
Água de beber
Água de beber camará
ね。なんでここに「水」が出てくるかわからないでしょ?
以前、「Aruanda」を記事にした時も同じような感覚を持ったんだけど、 ●ここ
ボサノバの詩を理解するためには、
ブラジルのことを、もっと、もっと良く知ってなくちゃダメってことだな。
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Agua de Beber は、あまりにスタンダードな曲だから、You Tube にも動画がたくさん。
今日ボクが選んだのは、これです。
●Cris(本職はグラフィック・デザイナー)によるカバー
