Garota de Ipanema 何? って思った人も、「イパネマの娘」って聞けば、
あ、知ってる、知ってる。
ってなると思う。
おそらく、ボサノバの曲のなかで一番知られている曲。超有名曲。
どのくらい有名かって言うと、ウィキペディアに項目が立っちゃうくらいで、
だからそちらを見てくれれば大体のことがわかっちゃうから、
ボクがわざわざ書く必要も無いくらい。
だから、ボクは言いたいことだけ、箇条書きで言っちゃいます。
*****
1
作曲者アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)のことは、もちろん、愛してます。
ボサノバのスタンダードを彼はいったい何曲作ったことでしょう。
2
作詞のヴィニシウス・ヂ・モライス (Vinicius de Moraes)のことは、もちろん、あこがれています。
外交官で詩人。
なんてかっこいいんだろう。
歌については素人だったのだけど、彼の歌声はCDに残されている。
もちろん、上手くはないよ。歌唱力があるわけじゃない。でも、味がある。
3
イパネマの娘ができるきっかけとなった少女「エロイーザ」についてのエピソード(注1)は、
いったいどんな女性なのだろうと、
ボサノバをぼんやりと聴きながら、
カイピリーニャ でも飲みながら、
想像をめぐらせるのにちょうど良いなぁ。
芸術家のインスパイアする美少女、なかなかいいモチーフです。
4
イパネマの娘の英訳は、なんかピンとこない。
ポルトガル語の原詩のイメージにあまり忠実じゃないってこともあるけど、
ま、そんなのは良くあること。
なにが違うかっていうと、母音の数かな。
ポルトガル語は母音が多いから、ボサノバのリズムに言葉を乗せることができる。
言い換えれば、歌詞のリズムでボサノバらしさを表現することができる。
ところが英語だと、間延びしちゃうんだ。
ポルトガル語だと、ボサノバのリズムは2拍子のサンバのリズムがベースになってるってことが、
良くわかる。
でも英語だと、やっぱり4拍子。
下の歌詞は、出だしの8小節分の歌詞なんだけど、
一目瞭然。(音節の数がわかりやすいように、赤色で表示しました。)
太字のところが最初の2小節なんだけど、ポルトガル語では12音節、
一方英語では9音節。
ちょっとの差だけど、この差がすごく大きくイメージを変えてる気がする。
Garota De Ipanema
Olha que coisa mais linda
Mais cheia de graça
É ela menina
Que vem e que passa
Num doce balanço
Caminho do mar
The Girl from Ipanema
Tall and tan and young and lovely
the girl from Ipanema goes walking
and when she passes
each one she passes
goes ahhh
5
さて、お勧めは...
と書きかけたところで、時間切れです。
今日はこれから、代官山散歩+演劇鑑賞。
お勧めは後ほどということで。
「イパネマの娘? 知らないな」って方は、 こちら でどうぞ。
注1
ボサノバのアーティストたちが良く集まっていたリオデジャネイロのイパネマにあるバー「ヴェローゾ」。
その近くに、近所で美少女エロイーザが住んでいて、よくヴェローゾの前を通っていたとか。
ジョビンとモライスはエロイーザの歩く姿からインスピレーションを得て「イパネマの娘」を作ったのです。
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