先日、時の流れの残酷さに抗うために購入したSLOWのトートバッグ

 

 

10年後を想像した結果、抗うため、抗うためには購入するしかなかった。

使い始めて1か月経過したので紹介したい。

っていうか自慢したい。

 

カラーはOAK(#25) オーク

栃木レザーのヌメ革を贅沢に使った逸品

フルベジタブルタンニンなめしのヌメ革

運送されてきた袋を開けたその刹那、素晴らしい香りに思わず抱きしめてしまった。

使用して1ヶ月経つが、まだ持ち手部分は自立する。

色もまだ若い。

これが馴染んで柔らかくなっていくと考えるだけで、もうたまらない。

 

側面にはSLOWの刻印

 

しかもこのサイズ感

ビジネスで必須のA4書類も余裕で持ち運べる。

サイズ:横 底辺39cm 上辺47.5cm 縦33cm マチ14cm

 

中はこんな感じ

小物を入れるシンプルな帆布素材のポケットが二つだけ

帆布素材の底板も付属している。

 

なんでも入る。なんでも入るのだが、このマチ14cmというのがクセモノで。

どうしてもゴチャゴチャしてしまう。

栃木レザーなの、フルベジタブルタンニンなめしだの言っても

カバンの中がごちゃごちゃしていたのではかっこ悪い。

 

 

 

そこで購入したのがコレ

 

 

ポケットも増えるし、書類もしわしわにならない。

颯爽と損益計算書なんかを取り出して

したり顔で先月の実績を確認する。興味もないのに。

 

しかもこれジャストフィット。鞄に。

やはりバッグインバッグといえばリヒトラブ。

安心の品質。

 

こちら側は3本のペン差しを含めてポケットは5つ

左上は8.3インチのipad miniがすっぽり

中央はモバイルバッテリー

右下はマグセーフのスタンドがばっちり収まる

右上には仕事用の名札を入れている

地味にこの上部についている持ち手がありがたい。

カバンを変える際にゴソっと持ち出せる。

バッグインバッグだけで移動するときにも役立つ。

(そんな使い方したことないけど)

オフィス内の移動が多いお人はそういう使い方もアリですね。

 

反対側には大きめのポケットがひとつだけ

こちらには会社支給の11インチのipad

たぶん13インチでも入ると思う。

 

もちろんA4サイズなのでA4書類もバッチリ収まります。

 

しかもコイツ、フルオープンしやがる。

(今のところ、フルオープンして良かったことはないけど)

 

このバッグインバッグを使っていれば、持ち運びたいものはだいたいコレに収まってくれる。

あとはメインの長財布とポーチくらい。

 

 
 

 

昔から好きなミステリーランチ

Sサイズですが、ちょうどいい。

予備の文具や印鑑を収納。

他はガジェットのケーブル類など。

小物がゴチャゴチャしない。

 

カバンに戻ると

内側の両サイドにボタンがあります。

 

実は外れるんですコレ

 

キーケースぶら下げてみたり。

色んな使い方ができます。

 

最高にカッコいい

カッコいいのだが、やはりデメリットもある。

ずっとリュックを使ってきた私としては

トートバッグは少し邪魔。持ち運ぶときに。

基本、肩にかけているのだが片手がふさがってしまう。

靴ひもを結ぶ際にも注意していないと、ゴソっと前側に回り込んで来てしまう。

(普段履いてるローファーに靴ひも無いけど)

 

もう片手は空いてるじゃん!と思うかもしれませんが

生活していて結構両手を使いたいときってあるんだなと実感。

リュックにはない、カバンの中にすぐアクセスできる俊敏性は素晴らしいのだけど。

 

しかし、これはもうこのカバンだからっていうよりも

トートバッグとしての構造の宿命。

これは栃木レザーだろうが、新聞紙だろうが、10円のユニクロの紙袋だろうが同じ歯がゆさ。

(いつもユニクロの紙袋は大きめを選んでしまう)

(そして購入したその日以外は使わない)

宿命には抗わない。

 

致命的な欠点なのが、雨に弱いってこと。

これも革の宿命。

水濡れは大敵。

でもせっかく経年変化で育てていくのに防水スプレー吹きまくるのも気が引ける。

 

職場へは車通勤である。

そして一度建物内に入ってしまえば、カバンを持って外へ出ることはほとんどない。

しかし駐車場から建物の入り口までのわずか5m、屋根がない。

大雨だろうが小雨だろうが、ヌメ革に致命傷を与えるには充分な距離である。

 

血迷った私は、防水バッグインカバーを買ってしまった。

 

 
 

 

B4サイズのトートバッグが余裕で収まる

サイズ:67cm×25cm×64cm

はっきり言って無駄な買い物をしました。

皺が物語るように、まだ一度も使っていない。

この皺通りに畳んでいけばコンパクトにはなるのだが

せっかくバッグインバッグまで買って、物を収めているのに

こんなものが常にカバンに入っていたのでは邪魔で仕方ない。

 

こんなものを持ち歩くくらいなら

天気予報をちゃんと見ますと神様に誓い

そっと押し入れに仕舞ってあります。

 

それにこの夏、ほとんど雨降らないんだもの。

 

 

 

 

そしてカッコいいこと以外の最大のメリットは

どうやらこのカバンは

黙って買ったことが嫁にバレないということかもしれない。

 

妻のカバンを買うという買い物に付き合って、早1.5か月

そこから単身赴任先へ一人さみしく帰るその特急電車の中で

泥酔の勢いに任せて買ってしまったこのカバン。

繰り返しになるが、妻のカバンを買うために用意した予算が余った、という

言い訳のもと購入している。

(言い訳は自分自身にしかしていない)

 

先日、夏休みということもあり単身赴任先に妻と子供たちが来てくれたのだ。

 

困った。

「あなたのカバンを買うための買い物に付き合ったその帰り道に」

「あなたが当日買ったカバンよりも高いカバンを通販で買ったよ」などと

わざわざ報告はしていないので、妻はこのカバンの存在を知らない。

 

また都合が悪いことに

購入する以前に、イオンモールの店舗で販売していることを発見した私は

嬉しさのあまりに妻にこのカバンを見せているのだ。

「カッコいいけど高いから、我慢している」などと言いながら。

 

妻にしてみれば久々に夫の単身赴任先に来たら

見知らぬ革のカバンが増えている、ではないのだ。

知っている革のカバン、欲しがっていた革のカバン

しかも『高かったよね、このカバン』

が、社宅の中に鎮座しているのだ。

 

困った。

未来予測の結果、妻にはカバンを買ったことは伝えていなかったのだが

普通に考えたら分かる、バレるであろう未来が迫ってきたのだ。

どうやら私はまだ、ごく近い未来しか予測できないらしい。

 

しかしだからといって、押し入れの奥へカバンを隠すのも何か違う。

今さらだが、今回はスルーされたとて

いずれバレるというか、認知される日は必ずやってくるのだ。

 

よーく考えた結果、普通にカバンを使って仕事へ行き

普通に部屋の中にカバンを置いておくことにした。

ほかのリュックとかと並べて。

 

 




 

 

 

『あなた、なんか贅沢してない?』

 

 

久々に妻、子供たちとの再会を果たした3日目の夕方

平穏な晩御飯前の歓談のひと時。

息子は隣の部屋でゲームに夢中。ひたすらポケモン。

娘は私たちと同じ部屋で過ごしている。

不意に妻が放った一言に、娘の瞳は好奇心でギラついている。

お父さん、詰められるの??と嬉しそうな顔している。

 

 

 






「な、なにが?」

こういうとき、出てくる言葉はいつも同じかもしれない。

抽象的な指摘をされて思い当たる節があるとき。

母親に同じような仕打ちを受けた子供のころから変わらない。

「な、なにが?」それ以外の言葉は知らない。

 

(カバンか?革のカバンのことか?)

(三日前からそこに置いてあるやんか、そんな時間差で来るん?)

(安心させといて、そういう方法で来るの?)

 

『そのタブレット(11インチ)はあなたのでしょ?』(娘のタブレットではなくて)


『ほんでipad(mini)もあるんでしょ?』


『贅沢じゃない?』

 

 

 

(そっちかよ!!)

(ipad買ったん今年の2月やし!)

(何回もあなたの目の前で使ってるし、ipadの話もしてるやん)

 

どんだけ時間差で来るのか。

 

「ほら、ipad(mini)は仕事で使うしなー」

苦し紛れの仕事で使う、を前面に押し出してみる。

 

仕事で使っているのは事実

仕事で少しでもペーパーレスにしたい、

せっかく書いたメモが行方不明なのはもう嫌だ、という気持ちで買ったのも事実

しかし、この3日の間、妻の前でipadを使ったのはkindleでマンガを読んでいただけである

(仕事は休みやからね)

 



『すぐそうやってうまいこと逃げるんだからぁ笑』

 

 

 

セーーーーーーーフ!!

 

 

 

しかし、こんな半年ものあいだ泳がせておいてブッ刺してくるスタイルやめてくれんかな。

 

 

 

 



 

 

娘『お母さん、タブレットのほう貰えば?』

 

 

 

な、なんで?

なんでタブレット渡さないといけないの?没収されるの?

なんなんコイツ?

君のタブレットをあげなさいよ

 

どうやら娘は、妻からの詰問を華麗にスルーしてしまった父が気に入らないらしい。

もっと何か起きろとばかりに、意味不明な提案をしてくる。

 

『お母さんはタブレットなんか要らないもーん』

娘に付き合って優しく返す妻

 

ふふ、聞いたか?

私たち夫婦の愛は、娘が思い付きの浅い茶々をいれたとて壊れないのさ

思い知ったか!娘よ

これこそが理想の夫婦よ!!

 

娘『じゃあ私はipadもらおー』

 


じゃあ?

今の流れから何がどうなって、じゃあ、なの?

支離滅裂やんか


娘は以前から私のipadに狙いを定めている

去年の誕プレ(およそ10か月前)でアンドロイドのタブレットを手に入れたはずなのに

娘いわく、とがったペン(アップルペンシルのこと)が使えるipadに早くも目移りしているのだ

 

思えばipadを黙って買ったことを妻が最初に認識するに至った経緯も娘が騒ぎ立てたせいであった

『リンゴのマークのタブレットが増えてる』と妻の前でわざわざ指摘してきたのだ

 

いまだにごく近い未来しか予測できない私だからこそ分かる

そう遠くない未来に、私は最愛の娘にipadをまきあげられる


そんな明日が見える

 

 

 

ともかく、カバンのことは乗り切った

なんの指摘を受けることもなく

愛する妻と子供たちは帰っていった

(また、半年後に何か言われるのか?)

 

しかし、こんなにカッコいい革のカバンに興味を示さない中年男性なんて存在するのだろうか?

 

大丈夫、安心してほしい

家族に内緒で買っても、こんな風にきっとバレない

乗り切れる

これであなたも10年後、経年変化してさらにカッコよくなった革のカバンで

さっそうと仕事をするのだ。

 

娘という変数にさえ注意していれば、理論上バレることはない。

 

 

しかし、妻も妻で、この前買ったものとは違うカバンを持っていた。

『娘とお揃いなの』

『この前(娘の歯医者行ったついでに)買ったの』と

嬉しそうに語っていたので、

それを見て私は深い幸せを感じたのである。

 

欲しいものは何もかも手に入れる娘の要領の良さを

ほんの少しだけでも兄である息子に分けてあげたい

だからこそ息子もかわいい