35歳を過ぎた頃からだろうか、今から思えばずっと下痢していた。
(今は41歳だと思う。最近は西暦で計算しないと自分の年齢がすっと出てこない)
便秘だとかそういったものはないのだが
とにかく柔い、柔いものしか通過してこない。
冷静に考えたらおかしな話ではあるのだが、何の疑問も持っていなかった。
そういうものだと思ってしまっていた。

そんな状態が多分3年くらいは続いていたのではないだろうか。
慣れって恐ろしいですな。

そんなある日、いつものようにギリギリ固体のようなユルユルを出していたある日
10歳くらい年上の人と話していると、
お前もそろそろ健康について考えろ的なことを言われた。
曰く、俺はとても健康に気を遣っている、ていうか腸に気を遣っている。
もっと早く知ればよかったと思っている的なことを言い出した。

それまでの私ならば、適当に相槌を叩きに叩いて聞き流していただろう
よくあるそういう系の話ね、と。
これまでに幾度となく聞いてきた。
しかし気づけば耳を傾けていた。私も本格的に年をとったのだ。

言われてみれば臓器の中で一番長いのは腸である、と
体積の割合から言えば、人間はほとんど腸なのだ、と聞いたことあるような気がした。

確かに言われてみれば、実は自分は基本的にはユルユルなのだと告白をする。
『俺もそうだった』と先輩は意味ありげにうなずく
(演技ががっていた)
『でもな!』と、そこからエピソードが繰り広げられていく。
自身の腸活について語りに語っていく。
やれ、ヨーグルトはこの銘柄に限るだの
やれ、そこにオリーブオイルを垂らすとよいだの
ライトミール?はこれがいいのだの
発酵系がいいだの
だからキムチはこれだの
ヨーグルトは3分の1ずつ食べるだの
皿やスプーンなどは水でジャーっとやるだけでいいだの
しゃべる、しゃべる
(こいつはラジオか?)
何か買わされるんちゃうかと疑ってしまうほどに、しゃべる。

そう。この先輩は話したかったのである。伝えたかったのである。
腸活を。
おそらく今の私と同じように。
だって効果を実感してるし、もっと早くやればよかったと思うもの。

やればよかったなどと言ったが、先輩ほど熱心に食べるものに気を遣っていない。
それはさすがに面倒だった。先輩よりも10歳若いという余裕なのかも知れないが。
だってキムチ買っても、どうせ捨てるもん。
キムチチャーハン作るときに、キムチあったやんて思うくらいだもの。
でも卵がない。


やっているのは2つだけ。
毎朝ヨーグルト食べるのと(ほんと3分の1食べるのが丁度いい。腸だけに)
整腸剤飲んでいるくらい。
そう、食べ物に気を使うのが面倒な私は整腸剤を調べたのだ。

ミヤリサン。これに限る。
というか、整腸剤の類はこれしか飲んだことないので、これしか知らない。
このいかにも大手が入っていないを物語るようなパッケージ。
無駄にお金を使っていない感じ。


なんでも宮入博士が発見した宮入菌とかいう独自の酪酸菌らしい。
腸にはこの酪酸菌がいいとのことだった、私が調べたときは。
特許をとっているのか、独自だからなのか、他のメーカーでは見たことがない。
気になったら調べて欲しい、自分で。
(リンクの貼り方とかよくわからないし)

私には効果は抜群であった。
本当は毎食後に飲まないといけないのだが、朝と夜しか飲んでいない。
それでも飲み始めて、私のユルユルはクリクリに変貌を遂げた。
まさに流れるようにユルユルが通過していたのが
クリクリ言いながら出てくるようになった。
クリクリを出すのは気持ちのいいものだ。

腸活信者も段階が進むと
腸を鍛えれば花粉症にもならないなどど訳のわからないことを言い出す。
(きっとそのうち、腸を鍛えれば娘の就職が決まるとかも言い出す)
確かに花粉症の時期になると、このミヤリサンの相場も上がる。
それを信じてアレジオン飲まずに出かけて一度酷い目に遭ったが。
私には花粉症を軽減する効果はないようだ。
アレルギー症状には、やはりアレジオン。一日1錠は最強。
Amazonが異常に安い。

ところでこの先輩、健康に気を遣っているだけあって
青汁などもやっていた。
それも金の青汁がいいのだと、金なのか青なのかわからない汁がいいと。
そして豆乳と飲むのだと。
私も試しに飲んでみたが合わなかった。

味がではない。
ヨーグルトや豆乳の在庫管理ができないのである。
アレが無くなりそうだから買わなきゃのキャパが保たない。
普段の買い物に加えて、頭の片隅に置いておくのは
ヨーグルトが限界。豆乳まで回らない。
しかも青汁はシェイカーまで使用しなければならない。
さすがに毎朝シェイカー振るのはできない。
できるんだったらそういう仕事に就いている。
シェイカーを毎日洗うのも嫌だった。

我ながらよくもまぁ単身赴任を4年以上も続けているなと思う。
一人で生活をしてその上ちゃんと仕事に出勤していることを
もっと褒めて欲しいのになと思う毎日である。