こんにちは^^
冒険ライフNAOです。
集客に役立つ訳でもなく
癒しに役立つ訳でもなく
誰かの成功に役立つ訳でもない、
今日は家族の事を。。。
うちはこの辺でも珍しい
8人家族で
2世帯住宅ではなく
ひとつ屋根の下で暮らしています。
戦争を経験したおばんちゃ(ひいおばあちゃん)は
大正生まれで
戦争時、看護師さんをしていたそう。
海上自衛隊だったおじんちゃ(ひいおじいちゃん)と
結婚をし、
高度成長期を駆け抜けた
じいちゃん(婿)
ばあちゃん(おばんちゃの娘)
二人とも、終戦後に生まれてます。
何不自由なく、関東平野で、
のびのび、
こども時代を過ごした私と
おばんちゃ(ひいおばあちゃん)の
焼きおにぎりや
もぎたてのトマトやキュウリがおやつだったという
年をごまかしているんじゃないかと疑うほど
同じ世代とは思えない、あつくん(夫)
そんな私たちが横須賀で出逢い
結婚を機に山形へ。
ナナ
ルル
コウ
3人のこどもたちに恵まれ
その他、
ネコ(数匹)←一匹だったのがいつの間にか増えているw
時々、
野生のタヌキ

山の近くじゃないので
熊は出ないけど
ハクビシンも見かけるという話。
(これは聞いた話なので事実かわからない)
そんな自然あふれる場所に住んでおりまする。
今日はそのなかで
大正生まれのおばんちゃのお話。
介護も必要ないくらい
しっかりしていて
誰よりも生命力あふれ
自分の事も全部できていたのですが
ここ最近
足腰が弱くなり
自分の部屋で過ごす時間が
すっかり多くなりました。
今朝、
そのおばんちゃの部屋から
はなし声が聴こえる。。。。
部屋にTVもないのに、
ひとりごとかなぁと
ちょっと耳を澄ませて聴いてみると
「ちよちゃん、こっちゃこい。(こっちへおいで)」
と、おじんちゃ(おばんちゃの亡き旦那さん)の
妹の名前をよんでいた。
「大丈夫だ、こっちゃこい。」
やさしい声で、話しかけている。
私は気になって
部屋のふすまを開けた。
すると、おばんちゃは
タンスの隙間と隙間の
うす暗いスペースに向かって
話しかけていた

ふすまの前で突っ立っている私に向かって
おばんちゃは
「ちよちゃ、隠れて出てきてくれない」
と、寂しそうな顔をする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おばんちゃが見えているだろう、世界を想像してみる。
色んな記憶が
溢れて
溢れて
溢れて
出てきてるのだろう。
そう思った私は
「ちよちゃん、今、呼んでくるから、安心して」
そう伝えると、今度は
まさこちゃんや
知らない男性たちの名前も出てきた。
この世の人はみな
年を取っていなくても
こんなふうに
見える世界を
ただ見ているにすぎないのかも
と、ふと思ったりした。
昔はおばんちゃ、大嫌いだった。
超、ムカつくって思っていた。
なるべく話さないように
さけていたくらいだ。
しかし、
私は何にムカついていたんだろう
ひとまわり小さくなったおばんちゃが
いま、みている世界はどんな世界なんだろう?
いま、目の前で、語るものや人たちは
おばんちゃの記憶の数々なのか
わからないけれど
ひとつ、また、ひとつ
出て来る言葉や想いが
おばんちゃの身体の外へとでていく度に
またちいさく
なっていくように思えてならない。
お昼過ぎ、
外出先から帰ってきた私に、
おばんちゃは
男性が3人が家に押しかけてきたから
早く逃げろ、
と、コワがっていた。
記憶なのか。幻想なのか。
私は
「さっきね、警察の人に捕まえてもらったから安心して」
と、伝えた。
「ほだか。捕まったか」
と、玄関から入る眩しい光を見ながら
まだ少し、心配そうに
眺めていた。
ちよちゃんがやたらと登場してくるので
お義母さんに
「ちよちゃんに会いたいんじゃない?連絡してみたら?」
と、伝えると
「ボケてんださ(ボケているんでしょう)」
というだけで、
取り繕ってくれなかった。
いやいや。。。。
ボケている、で、片付けたくない。
いくらムカつくおばんちゃであっても
最後くらい、
おばんちゃの世界を
一緒に共有できるのは私の役割なのかもと
私はおばんちゃの話を静かに聞く。
おばんちゃの口から
言葉が解き放たれるごとに
また、ひとまわり
ちいさくなるようで
「安心して。大丈夫だよ」
必要のないと思われる記憶ですら
おばんちゃを全力で
支えていたように思えて
記憶も思考も感情も
どれもこれも愛しいものだと思った。
思い込みでも
なにもかもきっと
おばんちゃにとっては
必要だったのだろう。
大事に大事に
握りしめていたものが
ひとつひとつ
解き放たれてゆく。
いのちは永遠だと思うけれど
この肉体は限りがある。
おばんちゃ。
その声で
明日は何を語ってくれるんだろう。
私は聞くよ。
聴かせてほしい。
妊娠中、エジプトにいった
ぶっとんだ嫁で
生意気なことも平気で言ったけれど
おばんちゃ、大丈夫だよ。
ちよちゃん、明日
会いにきてくれるみたい。
良かったね。
今日はゆっくり休んで
明日またお話してね。